【借金は約3億円】差し押さえ後も契約「だますつもりなかった」 納骨堂閉鎖問題

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札幌市東区の納骨堂が経営悪化により突如閉鎖に追い込まれることになった問題。
今回STVが入手した資料によると、およそ3億円もの借金を抱えていたことがわかりました。
「10月21日(金)午後6時ごろ」
(利用者)「役員だったら収支決算とか見ますよね?」
(代表)「見ておりません」
(利用者)「経営不振なら社員と一緒に改善に向けてするのが経営者でしょ」
(利用者)「永代供養なのに普通じゃない。バカにしてますよね?」
(代表)「バカにするつもりはありません」
(利用者)「バカにしてるんです」
札幌市東区の宗教法人白鳳寺が運営する納骨堂・御霊堂元町が、経営悪化により閉鎖に追い込まれている問題。
白鳳寺の代表は建物と土地の引き渡しに迫られ、きのうまでにお骨を引き取るよう利用者に求めていましたが、
引き渡しの強制執行日が来月21日まで延期されました。
しかし、先週の金曜日「納得がいかない」と利用者が説明を求めて押しかける事態にー
(利用者)「納骨堂を運営するための費用というのはざっくりどのぐらいかかった?どこで赤字が出た?計算が合わないんです」
(利用者)「お金はどこに消えたの?お金はどこに消えたの?って言ってるの」
(代表)「お寺の継続と社員の給料とか・・・」
STVが入手した、宗教法人・白鳳寺の財務諸表です。
開業当初から毎年の赤字が続き、その額は1千万円を超えていることが分かります。
さらに膨れ上がった借金は、なんと3億円近くにまでー
返済することが困難となり、去年11月に納骨堂の建物と土地が差し押さえられたのです。
話し合いに参加していたのは、ことし2月に亡くなった弟の遺骨を納めている男性です。
(2月に契約した男性)「全く知らないで何も説明されずに購入したので。なにがなんだかわからない状態です」
男性が契約したのは、差し押さえから3か月後のことし2月のことでした。
納骨壇を70万円で購入し、3月に納骨しました。
しかし、すでに建物と土地が差し押さえられていることは聞かされていませんでした。
(2月に契約した男性)「怒りはあります。何が本当なのって感じですね。詐欺にあった感じはしますね。やるせないです。悔しいし申し訳ないし」
2012年に開業した御霊堂元町ー
ことし7月には競売にかけられ、所有権が不動産会社に移りました。
御霊堂元町では去年11月に差し押さえられてもなお、少なくとも7件の契約を結んでいたことがわかっています。
不動産問題に詳しい専門家は、契約の時期によっては詐欺に当たる可能性があると指摘します。
(札幌ポラリス法律事務所 瀧澤啓良 弁護士)
「所有権がなくなった時点で、納骨堂の運営は極めてできない状況になるのはかなり高い可能性があった。
そうするとそれを知りながらあえて永代供養ができますよというのは、明らかに事実に反することを述べていますので、
そこに募集した宗教法人側に故意があれば、詐欺罪の成立も考えられるかなと思います」
(記者)「詐欺じゃないかと思う方もいると思いますが?」
(代表)「います」
(記者)「そこに関してはどう考えているのですか?」
(代表)「私はだますつもりはありませんでした。なかなか皆さんに納得して、納得は当然できる話ではないです。
ただ、その中でやっぱりきちっと説明が私自身がうまくなされていないという事は反省しております」
建物と土地の強制引き渡しまであと4週間。
真相解明に向けた誠実な対応が求められています。

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