キレイになるために「自分のおしっこ」を飲んだことも…“美しすぎる49歳・漫画家”まんきつさんの「美容術」がヤバすぎた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「飲尿健康法はメンタルにも良いと聞いて、毎日、その日最初の尿をコップ1杯ぶん飲むようになりました」
《特別公開》美人すぎる漫画家・まんきつさんの「美容漫画(5刷の大ヒット!)を見る」
美容、それは終わりなき獣道――。『そうです、私が美容バカです。』(マガジンハウス)が話題の漫画家・まんきつさん(49歳)は、自他ともに認める“美容バカ”。美容と健康のため自分の尿まで飲んだという彼女に、大いに語ってもらった。(全2回の1回目/後編を読む)
キレイになるために手段はいとわない…飲尿や怪しい薬にもチャレンジした、漫画家・まんきつさんの「美容道」に迫る 細田忠/文藝春秋
◆◆◆
――本日はよろしくお願いします。まんきつさんは飲尿を試したこともあると聞きましたが……?
まんきつ 美容法を試しすぎて、すぐ出てくるような情報はもはや全部やったことがあるんですよね。だから最近は、「トンデモ 美容」でネットで検索しています。飲尿をやる直前は、レクチンフリーというのに挑戦していました。レクチンというタンパク質の一種を避ける食事法なんですが、レクチンはナス科の植物、穀類、豆類に含まれているので、食べてOKな食材がかなり限定されるんですよね。2か月ほどやってみたところ、体重とコレステロール値がガクッと下がりはしたんですが、栄養が足りないせいか、気分がかなり落ち込みがちになってしまって……。
担当編集・柳川(以下、柳川) たしかに、あの時期は漫画を全然描いてくれませんでしたね。
まんきつ その節はご迷惑をおかけしました……。そんなとき、飲尿健康法はメンタルにも良いと聞いて、毎日、その日最初の尿をコップ1杯ぶん飲むようになりました。
――どんな味でしたか?
まんきつ なんだろう、海水……? でもやっぱりカレーを食べた翌日はカレーっぽい味がしましたね。あまりおいしいものではないので、飲尿は10日で挫折しました。
メンタルに良いと聞いて尿を飲み始めましたが、冷静に考えると、そもそも本当に落ち込んでいる人は尿を飲む気になれないんじゃないかな? 卵が先か、ニワトリが先かわからないですよね。でも単なる偶然かもしれませんが、尿を飲んでいたときは、ずっと不順だった生理がピタッと予定通りに来ました。
――漫画の中で、ご自身の美容について「20年の個人的な人体実験」と表現していましたが、言いえて妙だなと。ストイックさ、生真面目さゆえのチャレンジが、時に狂気じみていくという……。
まんきつ 「こういう行動をすると、こういう結果になる」というのを理屈だけじゃなくて実際に体験してみたい性格なんですよ。エッセイ漫画家になっていなくても、同じような生き方をしていたと思います。これはいずれ漫画に描くつもりなので、記事では伏せていただきたいんですが、次は「●●●●●」という美容法を試そうとしていて……。
――いよいよ中世の魔女めいてきましたね。
まんきつ 編集の柳川さんからNGが出るかもしれませんけどね。やりすぎると柳川さんから「さすがに読者がついてこられません」と指摘が入るんです(笑)。
――まんきつさんは20代のときに失恋して、「もっとキレイだったらフラれなかった」と美容にのめりこむようになったそうですね。それまでは普通のスキンケアをする程度でしたか?
まんきつ そうですね。へちま化粧水を塗るくらいで。
――数年後、元カレと再会して、「あなたと付き合ってやっぱり人間は顔じゃないと思った」と言われてしまったそうですが……。そこで美容に対する熱が冷めたりはしなかったんですか?
まんきつ 美容を頑張るようになってから、「肌キレイだけど何かしているの?」と周りに聞かれるようになったのがうれしかったんですよね。どんなに自己肯定感が低くなっているときでも「いうても私は肌がキレイだし」というのが心の支えになってくれます(笑)。

――なるほど。ぜひ、まんきつさんが今までやった中でよかった美容法を教えていただきたいです……!
まんきつ よかったのは顔脱毛ですね。もともとは放っておいたら眉毛が繋がるくらい毛深くて、カミソリでこまめに剃らないといけなかったんですが、脱毛したことで一気に手間が省けて、カミソリによる肌へのダメージがなくなりました。肌もワントーン明るくなったし、スキンケアも浸透しやすくなった気がします。
あとは短期間のピーリング石鹸ですね。ピーリングはずっと続けると肌へのダメージのほうが大きくなってしまうので、「ここがベスト」という見極めが難しいところですが……。つい欲張りすぎて、ビニール肌(ケアをしすぎて角質層が薄くなり、バリア機能が弱くなった肌のこと)になってしまった経験が何度かあります。
――「まだいける!」と欲張りすぎると損をする。株みたいですね。
まんきつ 本当にそうなんです! ほかには歯列矯正もよかったですね。昔は「弁当箱みたいだね」と言われるくらい輪郭が真四角だったんですけど、歯を抜く矯正をしたら、すごく小顔になりました。いろいろ試してきましたが、一番よかったものとなると、顔脱毛と歯列矯正に落ち着きます。
――時間とお金が無限にあったらやりたい美容はありますか?
まんきつ もう一度、切開リフトをやりたいです。手術を受けたときから痩せたぶんゆるみが出てしまったのをまた上げたい。いやぁ、切開リフトでもう一区切りだと思っていたのに、今度はまぶたのゆるみやウエストが目につくようになり、ひとつ解決しても次から次へと気になって……。

――美容を頑張っていると、容姿への解像度がどんどん上がるので、悩みのタネが無限に見つかりますよね。「中顔面(ちゅうがんめん)」という言葉を知ったばかりに、自分の眉から鼻の下までの長さが気になるようになってしまって……。
まんきつ 中顔面、その言葉を本当に知りたくなかった(笑)! 私、家庭用脱毛器でおでこを無理やり広げちゃったんですよ。おでこが広がれば、目の錯覚で中顔面が短く見えるんじゃないかと思ったんです。そのせいでハゲちゃって、おでこを出す髪型が全然できなくなりました……。アートメイクでおでこを狭くできないかと真剣に考えるくらい後悔しています。
――流行が移り変わるのも難しいですよね。今はちょっと離れ目っぽい顔立ちが人気ですが、いずれ求心顔が流行るかもと思ったら、なかなか思い切った美容には踏み切れない。
まんきつ 鼻の下が長い顔ブームが来てほしいです。鼻の下を少しでも短く見せるために、いつもメイクで鼻の下に影をつけて、唇の上にハイライトを乗せているんです。リアルで見るぶんには問題ないんですけど、写真で撮ると、いつも鼻の下がほんのり赤い人になってしまうのが悩みです……。
――自分の話になってしまいますが、歯が大きいのがコンプレックスなんですよね。美女は歯が小さいイメージがあります。
まんきつ そうですか? 私は逆に歯を大きくしたいです。もともと私は前歯が大きくて、それが気に入っていたんですよ。でも20年くらい前、前歯が1本差し歯なのを取り替えたとき、先生が「審美的にこっちのほうがいいから」と勝手にほかの前歯も短く削っちゃいました。前歯が下唇に少し引っかかるのがリスっぽくて好きだったのに、悲しいです……。
――訴えたら勝てそう。
――美容って少し怪しいほうが効く気がしちゃいますよね。
まんきつ そうなんですよね~。だから、漫画には出せなかったヤバい話もけっこうあります(笑)。
柳川 やっぱり法的にグレーなことはちょっと……。
まんきつ これはあくまで昔の話ですが、昔は海外からの個人輸入で“ちょっと怪しい薬”も買えたんですよ……。そういうのも試したおかげか、今でも膝の上がスッキリしています。
――個人輸入といえば、自分は「乳輪の色が薄くなるクリーム」というのを個人輸入して塗った結果、色が薄くなるどころか乳輪が消えてしまったことがあります。幸い、しばらくしたら復活しましたが……。一度失って大切さがわかったので、もうどんな色だろうが乳輪はあるだけで十分です。
まんきつ 個人輸入サイトはいろいろなものがありますよね。まつ毛育毛のために薬品を買ったら、確かにまつ毛は伸びたけど、目の周りが色素沈着で真っ黒になったことがあります。……やっぱり人体実験ですよね。つい突き詰めたくなってしまう。
――漫画の中で、美容は完全に自己満足の世界だとして、車高を下げたがるカーマニアの人を例えに出していたのにとても納得しました。

まんきつ 「美容は筋トレに近い」という感想が届いて、なるほどと感じました。筋トレをすごく頑張っている男の人って、「やりすぎて逆にモテないよ」というようなことを言われがちですけど、別に誰かにモテたいわけじゃなくて、自分が納得するためにやっている。それは美容にも繋がる話ですよね。
〈「昔はいつ死んでもいいと思っていた」…暗い作品ばかり描いていた“49歳・美人漫画家”が「明るい美容漫画」で再ブレイクできた理由〉へ続く
(原田イチボ@HEW)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。