X(旧Twitter)で子育ての思わずクスっとしてしまう出来事を日々ポストし、話題を集めている「ひみつのうつ子ちゃん」(@utuko_chan)。「いいね」1万超えも多数! 人気の秘密は、「あるあるの共感力」です。そんな話題のポストでは書ききれなかったエピソードをうつ子ちゃん自身が執筆。
うつ子ちゃんの息子さんは現在3歳。第一次成長期と言われる「悪魔の3歳児」と呼ばれます。うつ子ちゃんも「みんなどうやって3歳児の子育てを乗り越えているの?」と思うこともしばしば。そんなとき、息子さんの後ろ姿にあるモノをみた、うつ子ちゃん。一体何を見たのでしょうか? Xで約3万件もいいねが集まったエピソードをご紹介します。
長かったGWもあっという間に終了。旅行に行かれた方も、お仕事だった方も、家でまったり過ごされた方もいらっしゃったと思いますが、うつ子家は、家でまったり、のはずが……、3歳の息子が終始すこぶる元気で(ありがたいことなんですが)親はグッタリのGWでございました。“ゴールデンウィーク”ならぬ“グッタリウィーク”でございました(笑)。子どもがいると、どうしても“グッタリウィーク”になりがちですよね……。本当にお疲れ様です! 私たち!
そしてGW中、唯一のお出かけは、近所の公園や近場のショッピングモールでした。子どものために、プチ旅行や少し時間をかけてどこかに、なんて思いはあるんですけど、海に行こうが山に行こうが、名所に行こうが、小さな子どもは「公園で遊びたい」と言い始め、旅先にいるのに名所を見ずにどこにでもあるような遊具がある公園にどっぷり、ということありませんか? 「これだったら家の近所の公園でええやん!」「せっかく遠くまで来たのに~」と、むなしさを感じながらも、子どもは満足しているのだから、まぁそれもまたそれでよい想い出ではあるのですが……。こういった経験を繰り返し、連休はわざわざ遠くに行かなくてもいいよね、と割り切るようになりました。
そして、なんと言っても息子は、現在俗に言われる「悪魔の3歳児」の時期に差し掛かっておりまして、お出かけのときなんかも2歳のときより大変なのでは?と感じることもしばしば。「魔の2歳児」のイヤイヤ期、「悪魔の3歳児」の第一次反抗期、そして少し落ち着く(と言われている)「天使の4歳児」。子育てするまで、魔の2歳も、天使の4歳も知りませんでしたが、本当に来るのでしょうか? 今年4歳になりますけど、何か? ってぐらいその気配はありませんが……。「神様~!!まさか嘘じゃないですよね、ホントですよね!?」と心の中で神に半分脅しのように詰め寄りながら、希望を胸に毎日毎日息子の癇癪と向き合っております。
本日はそんな我が家の「悪魔の3歳児」の後ろ姿から始まるエピソードをお伝えしたいと思います。
ある晴れた日曜日、我が家の定番スポットであるお気に入りの博物館へ向かいました。1日中楽しめる博物館は、息子も大好きで我が家の憩いの場所でもあります。今回は、じぃじ(私の実父)と私と息子の3人でお出かけをしました。
博物館は、入園料もお財布に優しく、私もじぃじも、何回訪れても「へぇ~」「ほぉ~」「知らなんだ~」と勉強にもなります。そして、何より現在“骨”が大好きな息子にとって、自然生物の宝庫である博物館はまさに楽園です。さまざまな動物たちの骨標本を見ることができ、毎回テンション上がりまくりなのです(何度も見ている骨標本でも大喜びです)。じぃじも私も息子も楽しい、まさに一石三鳥のスポットなのです。
しかし、大好きな場所であっても、3歳児の機嫌と秋の空……。瞬く間にどんより雨模様です。さっきまで笑っていても気が付けば「歩けない」「お菓子食べたい」と駄々をこねまくる、ワガママ怪獣に変貌します。あの手この手とご機嫌を取り、この日もお昼ご飯を食べた後、やっとお腹が満たされたようで、息子も落ち着きを取り戻しました。
ご飯を食べた後、息子は博物館の中で上映されていた『セミの一生』のビデオを食い入るように見つめていました。「こういう姿は一生懸命でかわいいのよね~」と、スマホで後ろからパシャリと写真を撮りました。
撮った写真を見ると、「え!?」と私は驚きました。というのも、その後ろ姿は、私が大好きだった、今は亡き祖父の後ろ姿と瓜二つだったのです。祖父との想い出がバーッと頭を駆け巡り、博物館なのに涙腺が崩壊。完全にひとり祖父との想い出モードに入り込んでしまい、自己完結しちゃったうつ子でございました。
祖父は厳しい性格の持ち主でしたが、孫の私にはとても優しく、一度も怒られたこともありませんでした。戦争も経験し、先祖代々のお墓を大事に守り、特別に贅沢な暮らしをすることもなく、毎日つつましく、自分の家の手入れを怠ることもなく、90歳すぎまで健康的に独り暮らしを続けていた祖父。90歳近くまで生きたのですが、祖母は60歳のころに亡くなっているので、約30年間は一人暮らしだったのです。今考えると不自由なこともあったでしょうに……、愚痴ひとつ聞いたことがありませんでした。
私はそんな真面目で優しくて賢くてしっかりものの祖父が大好きでした。そんな祖父といつも一緒に歩くとき、私が後ろから見ていた祖父の後ろ姿……それが博物館で「セミの一生」のビデオを観る3歳息子の後ろ姿と見事に重なったのです。残念ながら祖父には、ひ孫である息子の姿は見せてあげることが叶いませんでした。でも、「きっとそばで見守ってくれているんだろうな」と確信し、懐かしさとともに祖父のことを思った瞬間でもありました。
この「大好きだったおじいちゃんの後ろ姿」のエピソードについてXで投稿したところ、約3万件もの“いいね”をいただき、コメントもたくさん寄せられました。
◆『うちの息子も、後ろで手を組みながら知らない女の子に「はい、こんにちは」って挨拶していて本当に3歳???ってなってました』
もうなんだか校長先生みたいですね。(笑)可愛いです 子どもって妙に大人というか、おじさんみたいになるときがありますよね。
◆『本当に子どもって家族の色々なところを引き継いでいる感じしますよね。それにしても後ろ姿がカワイイですね』
ありがとうございます…!こんなところで家族の繋がり感じるとは思ってもいませんでした!
◆『この後ろ姿、佇まい、3歳じゃない』
3歳らしからぬ後ろ姿でした。人生何週かしてそうですもんね。(笑)
冒頭では「悪魔の3歳児」のお話をしましたが、もちろん“天使”のような可愛さを発揮するときもあるのです。ただ、このかわいさに惑わされてはいけません(笑)。第一次反抗期の癇癪も破壊力はすさまじいです(笑)。ジキルとハイドってぐらい、まったく違う人格のように豹変しますから……ハハハハ……(涙)。
一日の流れに、起床・お着替え・食事・登園・お風呂・ハミガキ・就寝がありますよね。このひとつひとつの行動を促すことがなんと大変なことか……。基本的にすべて拒否だし(どういうこっちゃい・笑)、納得いかないと行動に移さないし……。かといって、強引にやろうとしたり、こちらがぶち切れて「いい加減にしなさい」となれば、「ハイパーおギャン星人」と化します。
最近、毎日のように夫に「ねぇ、世の中の3歳児を育てる親御さんたちはみんなマジでどうやってるの?」と問い詰めてしまうくらい、育児がハードモードになってきています。もう、迷い込んだダンジョンから抜け出せない……。そして最後に最強ボスキャラが出てきて、武器も魔法も足りずクリア出来ない地獄に陥る……そんな毎日が続いています。
でも、そんなときにこの「大好きだったおじいちゃんの後ろ姿にそっくりな息子」のことを思い出すたびに、私も幼い頃には散々ワガママ言って泣いてきたけど、いつもおじいちゃんは優しく見守ってくれたな……という記憶が蘇ります。そして、今も祖父が生きていたら、「うつ子、がんばっているよ、大丈夫」ときっと言ってくれるはずと思うと、肩の力が自然と抜けていくのです。ありがとう、おじいちゃん。最近お墓参りにいけてないけど、また近々お墓掃除しにいくからね……そんな気持ちにさせられます。
決して、基本的には超現実主義で、スピ系には興味がないうつ子でありますが、おじいちゃんパワーだけはなんだか信じてしまうんですよね。それにしても、本当に「天使の4歳」は来るのでしょうか? おじいちゃん教えて! いえ、他の方でもかまいません、体験談教えてくださいませ。ワッショイ!!
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