野生動物への餌やりの弊害がSNS上で注目を集めている。
【写真】餌を待っている?夜の鴨川にたたずむアオサギ
「【注意喚起】最近鴨川近くで人懐こいアオサギがいると思ったら、アオサギに餌をやっているおばさんがいました。野生動物に餌を与えると『自分で餌を採らなくなり最悪餓死する』『人馴れした結果、交通事故に遭いやすくなる』等の問題に繋がるため、皆さんは絶対に野生動物に餌を与えないで下さい。」
と京都での事情を紹介したのはマルチクリエイター、エンジニアのこちさん(@cochi_wan)。
アオサギのみならずハトやカラスにタヌキ、キツネ…全国で大きな問題となっている野生動物への餌やり行為。している本人は善意のつもりなのだろうが、野生動物自身のためにならないばかりか、環境破壊や伝染病の原因になったりと、安易な行為が思いもよらない迷惑の元になっているのだ。
今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは
「アオサギは(糞が酸性で)樹木を枯らすのでデルタにはあまり増えてほしくないですね。人馴れして食べ物奪ったりしませんように。」「ついこないだ鴨川近くの町家の飲み屋さんに入ろうとしてるサギの動画が回ってきました。完全に人馴れしちゃってますね。」など数々の共感の声が寄せられている。
こちさんに話を聞いた。
ーーおばさんを見つけた状況を。
こち:日没後、鴨川デルタから川沿いを南へ歩いていたところ、アオサギが小魚を食べているのを見かけました。自分でとってきたのを優雅に食べているのかな、と思ったのですが、海の魚っぽい小魚が複数地面に落ちていたことに違和感を覚えました。その後再び川沿いを歩いていくと、数羽のアオサギがある女性に近寄っていくのが見えました。そしてその女性が手に持った袋から小魚をアオサギに与えているのを目撃し、状況を理解しました。
ーーおばさんとは話はしたのですか?
こち:逆上されるのが怖かったため、特に話していません。
ーー投稿への思いをあらためて。
こち:元々、鴨川のアオサギは人懐こい方ですが、私の見る限りここ半年程は人間との距離感が更に近くなっているように感じています。恐らく、その原因の一つに人間による餌やりがあるように思います。野生動物に餌を与えることで、生態系のバランスが崩れる原因になったり、フンで道路が汚れる・食べ残しがゴミになるなどの問題に繋がったりします。この投稿を見て頂くことで、安易に餌を与える方が少しでも減ることを願っています。
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現在、餌やり行為自体を取り締まる法律はないが、その結果として被害が起こった場合には過料が科されたり賠償責任が生じる場合がある。思い当たりのある方は控え、見かければ注意するよう社会の認識が高まってほしいものだ。なお今回の話題を提供してくれたこちさんは本件以外でも「鴨川デルタ勢力図」など鴨川に関する話題でたびたびバズっている。
現在、SUZURIで鴨川をテーマにしたオリジナルグッズを販売しているので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
こちさん関連情報Xアカウント:https://twitter.com/cochi_wan/SUZURI:https://suzuri.jp/cochi_wan/products
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)