19年前の殺人事件で指名手配 上地恵栄容疑者の死亡確認 18年前に遺体発見も…特定に時間がかかった理由【news23】

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19年前に東京・三鷹市で起きた殺人事件で、指名手配されていた上地恵栄容疑者が事件の翌年に死亡していたことが明らかになりました。なぜ今、特定に至ったのか。そこには最新の鑑定技術を使った、警視庁の地道な捜査がありました。
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19年前に東京・三鷹市で起きた殺人事件で、重要指名手配されていた上地恵栄容疑者が死亡していたことがわかりました。
この事件は2005年11月、三鷹市上連雀のアパートで、この部屋に住む居酒屋の副店長・永野和男さん(53)が包丁で刺され、殺害されているのが見つかったものです。
事件現場の近くに住む人は26日夜…
事件現場近くの住民「起きた時はここは通行止めで、全然サイレンも鳴らさずにずっと警察車両が来てたんですよ。亡くなったのを今聞けば、一つ終わったかなと」
「大変だった。刑事さんがきて、『屋根上ってどうやって逃げた?』みたいなこと言われた。(上地容疑者は)歩くと貫禄があった。そこから出てくる時は黒い背広を着て」
警視庁は、永野さんと同居していたとみられる元暴力団組員で当時49歳だった上地恵栄容疑者を指名手配するとともに、公開手配。
2007年には、事件の解決に結びつく情報を提供した人に最高300万円の懸賞金を支払う「捜査特別報奨金制度」の対象となりました。
ただ事件の翌年には、上地容疑者が死亡していたことがわかりました。
警視庁によりますと、2006年3月に石川県・加賀市内の山中で見つかった遺体が、DNA型や指紋の鑑定の結果、上地容疑者のものと一致したということです。
死亡したのは、遺体が見つかる直前の2006年2月ごろとみられています。
現場の状況から自殺とみられ、警視庁が詳しいいきさつを調べています。
社会部 警視庁担当 岩永優樹 記者:今回18年前に見つかった遺体が上地容疑者と特定されるまでに、2つのステップがありました。
まず2005年の事件発生時、現場には上地容疑者のものとみられる血がついた下着が現場に残っていました。当時の技術では、まだそれが上地容疑者の血だと断定できなかったのですが、その後、鑑定技術が向上していき、下着に残っていた血は上地容疑者のもので間違いないと警視庁が判断しました。その時期は明らかになっていませんが、それが比較的最近の出来事だということです。
次に、これを基に身元不明の遺体を管理する資料をデータ化した「変死者等DNA型記録」との照合を進めていきました。つまり、上地容疑者の血から鑑定したDNA型と、データベース化された様々な変死体のDNA型を照合していきました。
こうした捜査の結果、DNA型が4月25日に一致し、さらに26日になって指紋も一致したので山の中で見つかった遺体は上地容疑者であると、このタイミングで結論づけられたということです。

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