資産家女性殺害 “1億円相続”養子の男再逮捕…“優雅な生活”SNS投稿も“別の顔”が

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資産家の女性が自宅で死亡した事件で25日、養子の男が殺人の疑いで逮捕されました。男は事件後、羽振りの良い生活をSNSに投稿していましたが、自宅近くを取材したところ、別の顔が見えてきました。
■“優雅な生活ぶり”SNSに投稿
令和最大の“保険金殺人”となるのでしょうか。保険外交員と顧客という関係から、距離を縮めていったとみられる高井凜容疑者(28)の素顔が明らかになってきました。
殺害されたのは、去年7月に大阪府高槻市の自宅の浴槽で遺体で見つかった、高井直子さん(当時54)です。
高井容疑者は、直子さんの遺産を相続していました。その金額は、1億円です。
そして事件後に、高井容疑者のものとみられるSNSに投稿された写真。イタリアのスーパーカーに、高級バッグの数々。車に載りきらないほどのブランド品が、スーパーカーと一緒に写っています。
他にも、高級すし店とみられるものや、宝箱の中に収められた高級和牛銘柄の肉の塊など、優雅な生活ぶりが見て取れる写真が数多く投稿されていました。
さらに、東京・港区にある家賃月数十万円のタワーマンションに暮らしていたことも、新たに分かっています。
■駐車場で目撃「ランボルギーニ」
しかし、近所の人によりますと、2カ月ほど前に、高井容疑者は神奈川県川崎市のマンションに引っ越してきたといいます。
引っ越し先は、家賃月10万円から12万円の低層マンションでした。近所の人は、高井容疑者に次のような印象を抱いたといいます。
近所の人:「すれ違ったのは1、2回ぐらいで、引っ越しの日に。6月か7月。あいさつして、普通の人でした。Tシャツに、短パンで」
見た目からは、羽振りのいい様子はなかったといいます。ただ、駐車場には、高井容疑者のものとみられる車を見掛けたということです。
近所の人:「(Q.これと同じ車、ランボルギーニ。何回か見掛けたことは?)はい、2回ぐらい」
車は、手放していなかったのでしょうか?近くの輸入車の修理店に、高井容疑者のものとみられるスーパーカーについて、聞いてみました。
輸入車の修理店:「3000万円ぐらいするんじゃないの。ランボルギーニでしょ、新しいタイプの。ディアブロじゃないから。今、プレミアが付いているから、中古のほうが高かったりするから、新車は予約待ちみたいな感じなんで」
■「金に困っている」現在は無職
なぜ、高井容疑者が東京港区のタワーマンションから突然引っ越したのかについては、分かっていません。ただ、警察の調べでは事件当時、高井容疑者は金に困っていたことが分かっています。
関係者(警察への取材から):「金の支払いに困っている」
警察によりますと、高井容疑者が不正に取得しようとしていた、直子さんに掛けられた1億5000万円の保険金は、保険会社が直子さんの死に不審を抱き、支払われていないといいます。
また、高井容疑者は、以前に勤めていた外資系の保険会社をすでに辞めていて、現在は無職だということも分かっています。
■証拠積み重ね…逮捕に踏み切る
直子さんの親戚:「(養子縁組の話は)知らない。全然知らなかった。第一独身でしょ、一人暮らしでしょ、生命保険に入る必要ないじゃない」
直子さんの知人:「養子が犯人じゃないかなって、皆でその話をしていた」
事件を巡っては、直子さんの遺体が見つかった去年7月ごろから、高井容疑者が関係したことを指し示すような“状況証拠”が次々と浮かび上がっていたのです。
まず、希薄な関係の高井容疑者と直子さんが、養子縁組を結んでいたこと。
その後、直子さんに多額の保険金が掛けられ、高井容疑者が受取人に指定されていたこと。
そして、直子さんの遺体に、結束バンドの痕が残っていて、自殺は考えられない状況だったこと。
警察は防犯カメラ映像を分析するなど、地道な捜査で証拠を積み重ね、25日に高井容疑者の逮捕に踏み切りました。
警察の調べに対し、高井容疑者は黙秘しているということです。

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