【独自】事件当時のホテル内の映像入手…札幌すすきの殺人事件 親子3人を起訴

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去年7月、札幌・すすきののホテルで頭部を切断された男性の遺体が見つかった事件で、札幌地検は6日、田村瑠奈被告(30)と、父親の修被告(60)、母親の浩子被告(61)の3人を殺人などの罪で起訴しました。

事件後、初めてホテル側が、内部の取材に応じました。

事件が起きたホテルの入口に設置された防犯カメラには、被害者と瑠奈被告が映っていました。

去年7月1日午後11時前、1人の男性が入ってきました。後ろにいるのは、黒っぽい帽子を被った瑠奈被告。男性が、タッチパネルで部屋を選択します。2人は、何か会話しているようにも見えます。エレベーターの方を指さす瑠奈被告。黒い大きなキャリーケースの上にバッグのようなものを載せています。そのまま、エレベーターに乗り込んでいきました。

瑠奈被告と男性との出会いは、事件2カ月前の去年5月下旬。現場となったホテルに近いダンスクラブの閉店イベントでした。このときは、ステージ前で抱き合っていた2人。その後、何らかのトラブルになったとみられています。

2人がホテルに入ってから、約3時間20分後。瑠奈被告が1人でエレベーターから降りてきました。入ってきたときと違い、黒いコートのようなものをまとっています。そして、何か背負っているかのように、背中が異様に盛り上がっています。

バッグのような物を載せたキャリーケースを押し、出口に向かいますが、別の客と鉢合わせ。客に背中を向け、やり過ごしたあと、外に出ようとしますが、さっきの客が戻ってきたためか、別の出口へ向かいました。起訴状によりますと、キャリーケースの中に、頭部を隠していたということです。

頭部のない男性の遺体が発見されたのは、瑠奈被告がホテルを出てから、半日後のことでした。被告3人が住む自宅を捜索したところ、男性の頭部が見つかりました。

事件が起きた202号室。当初、浴室の床には血痕が残されていたため、ホテル側は、特殊清掃や工事などの対応に追われました。

ホテルの施設管理者:「現在まで2階フロアごと販売(利用)を中止している。(2階の)2部屋を止めるのは、大きな負担だが、致し方なかった。7、8月と繁忙期に向かう時期で、売り上げの面では大きな痛手だった」

近く部屋の提供を再開する方針ですが、ホテルには、事件当時、連日、多くの人が集まり、嫌がらせのような電話もあったということです。

ホテルの施設管理者:「従業員やお客さまを撮影したものを、例えばSNSに上げる。そういうことは、一番、懸念すること。絶対やめていただきたい」

被告3人については、先月28日までの半年間、鑑定留置が行われていました。札幌地検は、こう留期限の切れる6日、3人を起訴しました。瑠奈被告は殺人などの罪。修被告は、凶器などの購入・提供や、ホテルへの送り迎えをしていたことなどから、殺人のほう助などの罪で、浩子被告は、男性の頭部を自宅に隠すことを容認していたことなどから、死体遺棄・損壊のほう助の罪です。

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