高学歴だけど仕事ができない…意外と多い「いつも相手を見下す人」の正体

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根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか?
注目の新刊『職場を腐らせる人たち』では、人間関係の悩みを次々生み出すやっかいすぎる人たちの頭の中に迫っている。
『職場を腐らせる人たち』の中で紹介される「いつも相手を見下す人」とはどんな人だろうか。
〈私が定期的にカウンセリングを行っている金融機関で、20代の男性行員のことで相談を受けた。この男性は、「最近、一流企業の〇〇会社の社長さんと会ってさ」「僕は有名な△△大学の出身でさ」などと言っては、いつも相手を見下す。そのため、ほとんどの同僚が辟易しているのだが、本人はまったく気づいていないらしく、相変わらず学歴をひけらかし、自分が偉い人を知っているという話を繰り返すそうだ。〉(『職場を腐らせる人たち』より)
〈この男性が高学歴なのは事実である。もっとも、仕事ができるかというと大いに疑問だ。本人は融資課で審査業務に従事することを希望していたので、入行後いくつかの部署を回った後、融資課に配属された。個人や企業の顧客に融資し、その額に比例して利子を稼ぐのが金融機関のビジネスモデルなので、実績が目に見えてわかる花形の融資課で活躍したいという願望が強かったようだ。名門大学出身ということもあって、上層部もこの男性にかなり期待していたと聞く。〉(『職場を腐らせる人たち』より)
「高学歴なのに、仕事ができない」という現実。「自分より多くの融資案件をこなしていた同期の男性が、この男性の母校より偏差値も知名度も低い中堅私大の出身ということも、彼のプライドをひどく傷つけたようだ」。
なぜ彼はいつも他人を見下すようになったのか。納得のいく理由はあるのだろうか。
〈この男性が自分の優位性を誇示して、周囲を見下すのは、自身の承認欲求が満たされず、欲求不満を募らせているからだと考えられる。本当は花形の融資課で成果を出して認められたかったのだが、実際にはそうはいかなかった。それどころか、学歴では劣る同期に融資案件の数で負けるという体たらくで、結果的に不本意な形で異動させられた。当然、本人のプライドは相当傷ついたに違いない。
こういう屈辱的な事態は誰にでも多かれ少なかれ起こりうるはずだ。そんなときこそ真価が問われるわけで、自分が味わった敗北感とどう向き合い、どう乗り越えていくかでその人の価値が決まるといっても過言ではない。〉(『職場を腐らせる人たち』より)
挫折や敗北をどう受け止めるか。現実を直視できず自己愛が強い人は「いつも相手を見下す人」になってしまうのかもしれない。
つづく「どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体」では、「最も多い悩みは職場の人間関係に関するもので、だいたい職場を腐らせる人がらみ」「職場を腐らせる人が一人でもいると、腐ったミカンと同様に職場全体に腐敗が広がっていく」という著者が問題をシャープに語る。
どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体

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