朝９時過ぎ、警察署から出てきた移送車に本誌記者ら集まった報道陣がカメラを向ける。後部座席に座っていた容疑者は上目遣いで取材者たちをひと睨み。その目には敵意が宿り恐いほどだったーー。
２月26日未明、警視庁中野署の警察官に窃盗などの疑いで現行犯逮捕されたのは東京都練馬区に住む美容師・山口俊容疑者（31）だ。山口容疑者は同日午前５時前に中野区内の美容院Ａに侵入。現金約２万5000円と髪の脱色剤など10点ほどの商品を盗んだとされる。
「山口容疑者は、今年１月までＡに勤務していました。２月に入りＡの店長が『店の売上金がたびたびなくなっている』と警察に相談。警察官が張り込んでいたところ、山口容疑者が現れ現行犯逮捕となったんです。山口容疑者は、従業員しか知らない場所に保管されている合鍵を使い店内に入っていたと思われます」（全国紙社会部記者）
Ａを辞め独立したという山口容疑者。警察の取り調べに対し容疑を認め、犯行動機について次のような呆れた供述をしているという。
「独立して美容院を開いたがカネがありませんでした。貯金がなかった」
警察は山口容疑者に余罪があるとみて捜査を進めている。