愛娘を「毒殺」…浅草4歳次女殺害事件 ″鬼畜″資産家夫婦 「トラブル連発」と「ベトナム移住計画」

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自らの娘を「毒殺」して逮捕された鬼畜夫婦。FRIDAYの徹底取材で明らかになったのは夫婦の歪(ゆが)んだ力関係や過去に起こした数多(あまた)のトラブル、そして二人が企んでいた驚愕の逃亡計画だった――。
2月14日、東京・浅草(台東区)に住むホテル経営者の細谷健一容疑者(43)と妻の志保容疑者(37)が殺人の容疑で警視庁に逮捕された。
「二人は昨年3月、次女の美輝(よしき)ちゃん(当時4歳)に有害な化学物質や抗精神病薬を摂取させて殺害した疑いが持たれています。’18年4月には健一容疑者の姉も不審死しており、この姉からも美輝ちゃんが摂取させられたものと同じ化学物質が検出されている。警察は二人と姉の不審死の関連についても捜査を続けています」(全国紙社会部記者)
警察の調べに対し健一容疑者は容疑を否認し、志保容疑者は黙秘を続けている。4歳の娘を手にかけた二人はどのような人物だったのか。夫婦の知人が語る。
「健一はとにかくだらしないヤツでした。自宅はゴミだらけで、浴槽は5年ぐらい壊れたまま修理もしない。会社の資金繰りにも苦労していました。去年9月に健一に会ったときは警察から任意の取り調べを受けていて、『志保はそのうち捕まるんじゃないの』と彼に伝えました。
健一は『俺は関係ない』と言っていたので、『いや、あなたも殺人幇助になるのでは』と。最後に会った時、『志保は逮捕されるんだから、あなたが子供の面倒を見ないといけない』と伝えると涙を流していましたね。でも、その後も夫婦で遊び惚(ほう)けていた。健一は志保の尻に敷かれているというより、自分の意思を持っていない感じ。志保がノーと言えばノーになる、二人はそういう関係なんです」
主従関係にあった細谷夫妻。別の知人が二人の関係の異様さを明かす。
「健一は普段から志保の化粧品のお使いや下着の準備をさせられていました。’19年の3月に、健一から『妻が自宅に放火しました。それで逮捕されました』と連絡があったんです。スパに出かける際に健一が用意した下着の上下の色が違っていて、それに志保が腹を立てた。『私をそこらへんのみっともない女と一緒にするな!』と癇癪(かんしゃく)を起こし、その勢いでベランダに放火したんです」
志保容疑者が起こした放火騒ぎの後、3人の子供たちは児童相談所に保護され、健一容疑者ひとりの生活が始まる。
「志保が放火の容疑で勾留中に健一と食事をした際、彼から『志保と離婚したいと思っている』と打ち明けられました。志保は怒り出すと手がつけられなくなるらしく、過去に台所洗剤を飲み干して救急車を呼んだり、警察のお世話になったりしたことが合計で19回もあると。それでも結局、健一は『再婚できる自信が自分にはないから、離婚は難しい』と言って離婚しませんでした」(同前)
放火の容疑で逮捕された志保容疑者はその後不起訴となり、夫婦二人での生活に戻っていく。しかし、我が子を児相に奪われた志保容疑者は、次第に精神的に不安定になっていったと、健一容疑者が社長を務める『ホソヤ産業』の関係者が語った。
「志保には担当のカウンセラーがついたんですが、カウンセラーが自宅に来ても自室に閉じこもって出てこない。彼女はそれを『鎖国』と呼んでいました。子供がいないことでイライラするようになり、『子供が帰ってこない!』と泣いて騒ぐ。健一も『志保は子供がいなくなって耐えられない状態にある』と言う。二人は、徐々に自分たちが悲劇の主人公だと思い込むようになっていったんです」
あくまでも「自分たちの愛する子供を奪われた」と考える細谷夫妻。しかし、周囲からすれば「ようやく保護された」感覚だったという。その後、夫婦は児相に対し子供を戻すよう交渉を開始したが、そこでも問題が重なる。
「児相は子供を戻す条件として、夫婦とは別に監護者を用意することや志保が精神科の診断を受けることなど、細かい条件を提示していました。しかし、志保は交渉が自分の思い通りにいかないことにいら立ち、その責任が自分の弁護士にあると思って強引に解任した。
ただ、解任された弁護士も嘘をついて子供を取り戻そうとする志保に呆れて辞任するタイミングでした。実際、志保たちは子供を連れ戻したら児相の手が届かないベトナムに逃げようと考えて、現地に下見まで行っているんです。それも結局、ただの観光旅行で終わったようですが」(同前)
美輝ちゃんについては、親族や知人が「まだ小さいから乳児院に入れるべき」と懸命に説得したものの、新しく雇われた弁護士と志保容疑者らによって、再び夫婦の下に引き戻されてしまった。
「本当に、二人の下に子供を戻すべきではなかったんです。周囲は今回の件を悔しがっています」(同前)
周囲の説得も実を結ばず、身勝手な両親によって美輝ちゃんは命を奪われた。あまりにやるせない事件だ。
『FRIDAY』2024年3月15日号より

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