防犯グッズ44種購入を助成、足立区「異例の取り組み」好調…侵入者捕捉用ネットランチャーなども対象

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東京都足立区が始めた防犯グッズの購入助成事業が好調だ。
窓ガラスの異常を検知するセンサーや、録画機能付きインターホン、自転車盗対策品など、計44種が対象となる「異例の取り組み」で、昨年11月以降すでに1000件を超える申請が寄せられている。区内の刑法犯認知件数は、ここ数年増加傾向にあり、区の担当者は「多くの人にグッズを活用してもらい、安心な街を作っていきたい」としている。(古屋祐治)
■刑法犯認知増
かつて23区で刑法犯認知件数の連続ワースト1を記録したこともある同区では、2008年以降、防犯対策に力を入れ、認知件数を減少させてきた。しかし、21年に3212件だった認知件数は、22年は3664件に増加。さらに、昨年も4000件を超える見込みで、増加傾向に転じている。
区ではコロナ禍が落ち着いたことにより、人の流れが戻ったことなどが要因とみているが、今後、さらなる増加を抑えるために思い切った対策が必要と判断し、今回の助成事業を始めた。
■幅広い助成対象
事業の特徴は、補助対象となるグッズの幅広さだ。44種のうち16種は「侵入盗の対策グッズ」で、窓ガラスを割られないように貼る「防犯フィルム」やガラスが割られた時などに反応するセンサーやアラームなどが対象となる。さらに、玄関ドアののぞき穴から外側を録画できるカメラやセンサーライトなどのほか、侵入者をネットで捕らえる「ネットランチャー」といった強力なグッズも助成対象となっている。
このほか、「特殊詐欺対策」として録画機能付きのインターホンやナンバーディスプレー付きの電話機、「自転車盗対策」としてかごカバーやヘルメットホルダーなど、区内でも被害が深刻な犯罪に着目したグッズが対象に選ばれている。
助成対象は区内で2023年11月以降に購入された防犯グッズなどで、助成率は2分の1や3分の2など様々。補助上限額もグッズにより異なる。区では事業費用として約2500万円を用意し、同月から事業を始めた。
■12月以降急増
開始1か月の申請件数はわずか39件にとどまっていたが、11月末に区の広報紙で事業を紹介したところ、申請件数が一気に増加。12月末までの申請件数は380件を超え、今年1月末時点で約1070件の申請を受け付けた。人気が高いのは「録画機能付きのインターホン」や自転車盗の対策グッズで、ネットランチャーについても、区に問い合わせがあるという。
区では申請が予想以上に多いことから、2月末までの事業期間についても延長する方向で協議中だ。区危機管理課の担当者は「これだけの数のグッズを助成対象とするのは、23区でも珍しい取り組みと思う」としたうえで、「購入したグッズを活用してもらうだけでなく、区でも警戒活動や関係機関との情報交換を密に行うなどして、犯罪の発生数を減らしていきたい」と話した。

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