「GAFA“L”(ガーファル)狙う」ローソン竹増社長、圧倒的な速さと利便性を提供する“テックコンビニ構想”明かす

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先ごろ、ローソングループ初となるインナーブランディングイベントがユナイテッド・シネマ豊洲にて開催された。グループ理念『私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします』の実現に向けて、社内における“みんなの役に立つチャレンジ”の醸成とそれを基盤としたブランディング強化を図る狙いだ。イベント終了後、ローソン代表取締役社長・竹増貞信氏がメディアに向けてイベント開催理由と今後のローソンについて明かした。

「アフターコロナも終わり、2024年はアフターアフターコロナ。このタイミングで、ローソンの各グループの中で、いろんなチャレンジをしてきた人たちがいるんだということを、今一度みんなで共有したいと思いました。コロナ禍でもこういうことができたんだ、『仲間』『お客様』『笑顔』を忘れなければ、いろんなことができるグループなんだよ、ということをみんなでもう一回確認し合いたい。アフターアフターコロナ、ここからまたリスタートしていければという思いを込めてやらせていただきました」

グループ初となる社員向けブランディングイベントの開催理由について、そう話した竹増社長。当日は、竹増社長のほか、ローソンエンタテインメント、ローソンストア 100、ローソン銀行の各社社長が登壇。グループから選抜された社員9名のスピーチに耳を傾け、トークセッションに参加した。

「ウインナー弁当」をはじめとする「だけ弁当」シリーズを商品化し、ヒットさせたローソンストア100の林弘昭さん、0歳児でも楽しめる映画「シナぷしゅTHE MOVIEぷしゅほっぺにゅうワールド」を配給したローソンエンタテインメントの喜多裕江さんなど、それまで誰もやったことのない事業に挑んだ社員たち。それぞれが取り組んだチャレンジの内容や熱い思いを共有していく。

彼らのスピーチを受けて竹増社長は、「本当に素晴らしい仲間に恵まれて、自分は素晴らしい会社で働いているんだなと実感しました。思いついたことは実行してみないとわからないので、どんどんチャレンジしようと、失敗はないよといつも申し上げています。挑戦から何かを学んでくれたら、それが成果だと思いますから」と話した後、「だけ弁当」が商品化までに10年かかったという話を受けて「10年待たせたのは、ちょっと申し訳ない……」と苦笑し、会場を笑わせた。

2025年に50周年を迎えるローソンだが、今後はECにさらに力を入れ、「リアル×テックコンビニ」を目指していきたいという竹増社長。GAFA(ガーファ/グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)にローソンの「L」を加えた「GAFAL(ガーファル)」を狙うと高らかに宣言した。

「この先、コンビニとECが残っていけば、皆様の生活も満足いくものになると考えています。今リアルな買い場として(国内で)約1万4500店舗ありますが、これらの店舗が全部ECセンターになれば、圧倒的な速さ、利便性を提供できるEC事業者になれます。コンビニという業態にも力を入れるとともに、ECという業態も強化し、”リアル×テックコンビニ”をグローバルに展開するローソングループになって行きたい。よく『GAFA』と言われますが、『GAFAL』になれるんじゃないかと。それぐらいのところを目指して、忙しい子育て世代やシニア世代など、皆様の生活をしっかり支えられるように対応していきたいと思います」

50年前、“街の便利屋さん”からスタートしたローソン。今後の50年に向け、インナーブランディングを通して、自社の企業理念やブランド価値を社内に浸透させ更なる高みを目指す。

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