北海道釧路市のラーメン店で、飲み水の容器のフタをなめるような動画を拡散し営業を妨害したとして、２０歳の男が逮捕された事件。専門家はＳＮＳの影響力の大きさを再認識すべきだと指摘しています。（動画）「おまえ酔っぱらってるって」容器のフタを手に取り、なめるようなしぐさをする男。威力業務妨害の疑いで逮捕された、住所不定のアルバイト従業員・外川涼翔容疑者です。
（動画）「だまれ」「塩分過多で死ね」「お前がな」外川容疑者は先月４日、釧路市の「ラーメン山岡家釧路町店」で、テーブルに置かれた飲み水の容器のフタをなめるような動作をし、さらにその動画をＳＮＳで拡散させて、店の営業を妨害するなどした疑いが持たれています。調べに対し外川容疑者は「息をふきかけただけでフタをなめてはいない」などと容疑を一部否認しています。（容疑者を知る人）「めっちゃ明るかったです。息をふきかけるのは、なめていなくてもやっていることは変わらない」（武田記者）「外川容疑者は、釧路にあるラーメン店でフタをなめるような行為におよんだということです」事件を受け、店では全ての席の水の容器と調味料の容器を交換・消毒しました。店の運営会社によりますと、事件翌日の先月５日に、外川容疑者から店舗責任者に電話で直接謝罪があり、損害賠償を請求する予定はいまのところないということです。なぜ、問題となっている飲食店での迷惑動画の撮影は繰り返されるのかー若者の文化を研究する専門家は、迷惑行為を投稿したらどうなるかという想像力の欠如を指摘します。（ニッセイ基礎研究所 廣涼研究員）「迷惑であるという意識があるなかで行われている動画のほとんどが、身内の中で完結すると思って演技していたりしていると思うので、外に流出するというところまで想像していないと思う。第三者のコミュニティーに動画が送られてしまったり、その動画が倫理的によくないよと、もともとこの人があまり好きじゃないから炎上させてしまおうとか」警察は、動画を撮影した人物についても威力業務妨害の容疑を視野に捜査しています。