獄中で死んだ元死刑囚の女…男性を次々にだまし、金と命を奪った恐るべき殺人事件の全貌とは

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昨年1月、死刑判決を受けていたある女が獄中で絶命した。その女の周りでは、6人もの男性が不審な死を遂げ、そのうち2件はその女が殺害したと認定された。
この鳥取連続不審死事件。多くの男たちがなぜこの女に溺れ、騙され、死ななければならなかったのか?
2009年、鳥取で建設会社を経営していた兄弟。父の行方がわからないと父の知り合いから電話をもらった1時間後、水死体となった父が発見された。
兄弟は、父が行方不明になった日、上田美由紀という女に会いに行ったということを知る。
事件の1年以上前、父が経営していた電器店に友人が訪れ、その友人が彼女だと紹介した女が上田だった。
その後上田は父と街中で偶然出会ったあと突然店に現れ、家電を約27万円分購入。しかし上田は手持ちのお金がないためその支払いを少し待ってほしいと言った。

すると数日後、上田は見知らぬ男と現れ2人あわせて、さらに家電製品を購入。123万円以上が後払いとなった。
期日になっても代金が払われない中、代金を支払うという電話が来て父は集金に出かけたものの、そのまま行方がわからなくなり翌日変わり果てた姿となって発見され、司法解剖の結果睡眠導入剤が検出されたのだ。
上田は若くして結婚・離婚を繰り返し5人の子を抱えて生活し、仕事はカラオケスナックのホステスだった。嘘の家族の病気などをでっち上げ、金をむしり取っていき、わずか4年で上田に関わる3人もの男性が相次いで亡くなっていた。
そんな中、上田はある男と出会う。上田はその男に対して妹を紹介したいと話し、上田の妹・アケミと連絡を取り合うようになる。
男はアケミから姉が妊娠していると聞く。妊娠したのは三つ子、親に反対され自殺未遂をしたなどと男は聞き次第に追い詰められていった。しかしこの妹は上田が演じていた架空の人物。
追い詰められた男は上田のアパートで同棲を始め、やがて2人は金がなくなり、後払いで商品を手に入れ転売し、金に換えていく取り込み詐欺をはたらくようになったのだ。
上田には他にも交際していたトラック運転手の男がいたがその男から金を返すように要求され、上田は追い詰められていた。そして2009年4月、この男の遺体が発見され、遺体からは睡眠導入剤が検出された。
借金による短絡的であまりにも身勝手な犯行。鳥取県警は取り込み詐欺の容疑で上田と同居していた男を逮捕した。上田は詐欺容疑については認めたが、殺人については一貫して否認した。
上田と同居していた男からは殺害に関する直接的な目撃証言ではなかったが、殺害前に被害者と一緒に居たのは上田一人だったことが確認された。2010年1月、上田は殺人容疑で逮捕。
上田は2017年7月に死刑が確定。死刑確定からおよそ5年半が経った去年1月、獄中死。拘置所で食事中にむせて倒れ、救急車で病院に搬送されたが死亡を確認。食べ物を詰まらせたことによる窒息死で49歳だった。

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