ビッグモーター伐採、本社社員を逮捕 器物損壊容疑 初の立件

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中古車販売大手「ビッグモーター」(東京都多摩市)の店舗周辺で街路樹が枯れたり伐採されたりした問題で、神奈川県警は30日、川崎市での伐採を指示したとして、本社の社員で店舗の環境整備を担当していた蒲原敏之容疑者(51)=福岡県志免町片峰中央2=を器物損壊容疑で逮捕した。
【図でわかる】ビッグモーターはこうやって修理代を水増しした
全国で相次いだこの問題で、社員が立件されたのは初めて。県警は、伐採が各店舗での判断ではなく、本社側の指示のもとに組織的に行われたと判断した。
逮捕容疑は2022年10月12日、川崎市川崎区の「ビッグモーター川崎店」店舗前に植えられたオオムラサキツツジ6本を切断し、損壊したとしている。県警は認否を明らかにしていない。捜査関係者によると、他の社員と共謀し、のこぎりで根元を切断したという。
県警によると、蒲原容疑者は当時、「環境整備推進委員」を務めていた。役職者らが各店舗を巡回して清掃などの状況を確認する「環境整備点検」で川崎店を訪れ、街路樹の伐採を指示したとみられる。
オオムラサキツツジを管理する市が23年8月に器物損壊容疑で被害届を提出した。県警は兼重宏一前副社長の自宅や店舗を家宅捜索するなどして、指揮系統や本社側の関与を調べていた。
ビッグモーターを巡っては、全国の店舗周辺で街路樹が枯れたり、伐採されたりする被害が相次いで表面化。自治体から被害届の提出を受けた各地の警察当局が捜査を進めている。【牧野大輔】

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