【清水 芽々】隣人の娘がアイドルデビューしたことで、家の周りには不審者が続出…!横暴なファンの狂騒に巻き込まれ、下着まで盗まれた47歳主婦の「苦悩」

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アイドル戦国時代と言われている。
トップ集団を走るのは、乃木坂46や欅坂46などの坂道グループかもしれないが、一説によれば現役アイドルは1万人いるとも指摘されており、都内では連日連夜のように、複数のアイドルグループが参加するフェスなどが開催されている。
2023年に大ヒットしたテレビアニメ「推しの子」では、アイドルという存在を通して芸能界の光と影が描かれ、リアリティを感じさせる内容が話題を呼んだが、現実問題として、華やかなステージで歌やダンスなどのパフォーマンスを披露するアイドルたちは、ファンに夢を与える存在であると同時に「露出する立場」であることのリスクを常に背負っている身でもある。
2016年、東京都・小金井市でアイドル活動をしていた女子大生が、ファンの無職男性に刺されるという悲劇が起きたように、日本では近年、女性アイドルに対する加害行為が多発している。昨年7月には、声優アイドルが帰宅するタイミングを狙ってつきまとっていた34歳無職男性が逮捕されている。
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2019年、SNS上の投稿からアイドル活動をする女性の自宅を割り出して襲いかかったとして、強制わいせつ致傷などの罪に問われた無職男性(27歳)に至っては、女性がSNS上に投稿した顔写真の瞳に映る光景などから自宅の最寄り駅を特定した。マンションまで尾行し、女性がライブ動画を配信中にインターホンを押して反応を確認し、部屋番号まで割り出していたことが明らかになった。
ある意味、強靭なメンタルの持ち主でないとやって行けないのではないかと思われるほどのアイドル界だが、そんな世界に「隣人の娘が飛び込んで行った」のが、関東在住の関尚子さん(仮名・47歳)だ。彼女は「お隣さんの娘さんがアイドルデビューした」というだけで、横暴なファンたちが起こす狂騒に巻き込まれていった――。
「お隣とは20年以上のお付き合いで、お嬢さんのリオちゃん(仮名)も生まれた時から知っています。そのリオちゃんがアイドルとしてデビューした時は、CDを買うなど、家族総出で応援したものです」(尚子さん。以下同)
尚子さんは、主にSNSを通じて、リオちゃんのライブ活動やファンと交流する様子をチェック。当初は隣人と、リオちゃんの話題で一喜一憂しながら盛り上がっていたそうだが、リオちゃんが有名になるにつれ、隣人の態度に変化が訪れたそうだ。
「悪く言えば傲慢になったという感じですかね。『うちのリオは芸能人だから気安くしないで』という雰囲気でした」
リオちゃんの顏見たさに尚子さんが隣家を訪れることもあったのだが、「疲れて休んでいるので」と会わせてもらえなかったり、「いくらお隣とはいえ、そう簡単にリオと会えると思わないでください」と追い返されたりしたという。
「地元でリオちゃんのイベントがあると聞いて『行こうと思ってるんです~』と伝えた時も、『あまり慣れ慣れしくしないで下さいね』と釘を刺されました」
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イベントの当日。「久しぶりね、元気だった?」「いつも見てるわよ!」などと話しかける尚子さんに対し、リオちゃんは「今日はありがとうございます」とそっけなく言うのみだったそうで、戸惑いつつも、次にかける言葉を探していた尚子さんは、後ろにいた係員に「はがされ(強引に引き離され)」た。
未練たらしく壇上のリオちゃんに視線を向ける尚子さんだったが、リオちゃんはすでに尚子さんのことなど眼中にない様子だったという。
隣人の娘であるリオちゃんを我が子のように応援していた尚子さんの気持ちに水を差すような隣人と娘本人の言動――。傷ついた尚子さんが「隣家とは距離を置こう」と考え始めた頃、自宅周辺でおかしなことが起こり始める。
昼夜を問わず、見知らぬ男性が複数名、近所をうろつくようになったのだ。
「10代と思しき若い人から、50~60代に見える熟年まで年齢層はさまざまでしたが、見覚えがないし、所在なさげな雰囲気から、近隣住民でないことは確かでした。事情を知った自治会長さんが相談に行ったみたいで、警察が頻繁にパトロールしてくれるようになりました」
巡回に来た警察官が、タムロする男たちを片っ端から職務質問するようになった結果、彼らのほとんどがリオちゃんのファンであることが判明したという。
彼らのほとんどは、路上で固まって話し込んでいるだけだが、ゴミを放置して行ったり、リオちゃんの楽曲を流して騒ぐだけにとどまらず、通りがかった若い女性や子供に対しても視線を向けてくるため、近隣住民からは「安心して近所を歩けない」「子供たちが怯えている」などといった苦情も出ていたという。中には、敷地内を覗いたり、郵便受けをまさぐるなど、不審な行動を取るものも少なくなかったそうだ。
「自治会でも問題になったので、役員の方と一緒に隣家に苦情を言いに行ったんですが、『リオが悪いわけじゃないですよね? うちを責めるのはおかど違いです』と開き直るだけでなく『なにかあってからでは困るので、自治会の方でも見回りを強化して欲しい』と要求までして来ました」
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「前はあんな人じゃなかったのに」と肩を落とす尚子さんだったが、事態はどんどん悪化していった。
「我が家の敷地にまで、ファンの人たちが立ち入るようになったんです。お風呂場の窓の外に立っている姿を見た時は、恐怖で鳥肌が立ちました。庭先で立ちションされたこともあります。ベランダによじ登っている場面を見つけたので警察に通報したんですが、逃げられました」
後でわかったことだが、ベランダに干してあった尚子さんの下着が盗まれていた。
「いい加減にして!」
怒りに震える尚子さん。
「アイドルの隣人というだけで、なぜ私の下着まで盗まれなくちゃいけないの」
その意外な理由に気がついたのは、半年後のことだった。
『アイドルデビューした隣家の娘のせいで、姪っ子が襲われ…エスカレートするストーカーファンの餌食にされた47歳主婦の「失望と絶望」』では、人気が出るにつれて過激さを増していったファンたちの行動と、人違いで下着を盗まれた原因について言及していく――。

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