六代目山口組が「恒例餅つき」を開催…司忍組長は報道陣や警察に対し「おう、皆さん良いお年を」と余裕の表情

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山若頭(右)と立ち話をする司組長(左)
「よいしょ、よいしょ、よいしょ」
壁を超えた敷地の中から、餅をつく杵の音とともに組員らの威勢のいい掛け声が響いてくる。2023年12月28日、愛知県内にある六代目山口組傘下組織で、恒例の餅つきが行われた。
参加したのは、六代目山口組司忍組長や山清司若頭をはじめ、執行部の面々など総勢100人余り。敷地内には5つの石臼が置かれてあり、建物の周辺では20人余りの捜査員が動向を監視していた。
この日は早朝7時ごろから組員らが集まり、次々に物資を運び入れていた。敷地に入るには各組織ごとのPCR検査の陰性証明が必要ということで、徹底した新型コロナウイルス対策が続いていた。準備が整ったところで、現れたのは司忍組長だった――。
ある暴力団関係者はこう話す。
「六代目山口組は、毎年餅つきを行ってきた。神戸にある総本部で行っていた時は、近所の住民も参加したり、餅を配っていたが、さすがにそれはできなくなったようだ。でも今回も500kgほどのもち米をつき、できた餅は各組織に持ち帰らせている。これほどの規模でやっているのは六代目山口組だけだ。関東では、これほどまでに組織を挙げて餅つきをやるところはない」
午前9時ごろから始まった餅つきは、午後2時半ごろまで続いた。
「現在81歳の司組長も杵を持って餅をついたということで、その健在ぶりをアピールできたようだ。餅は白のほか、よもぎ餅、赤いエビ餅、あんこの入った餅も作られた。この餅つきを行うことで、組織の結束を図ることができただろう」(同前)
もっとも餅つきの狙いはそれだけではないとみている。
「盛大に餅つきを行って、その記事を獄中にいる組員らが見ると励みになる。『親分が今年も元気に餅をついていた』ということがわかると頑張ろうと思うだろう」(同前)
餅つきを終えた司組長は、帰りの車に乗り込む際、周囲で監視する捜査員らに右手を上げ「おう、皆さん良いお年を」と笑みを浮かべながらひと言。まさに余裕の表情で帰っていった。山口組が分裂して8年が経過した現在、一層の余裕が感じられた瞬間だった。

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