容疑者は「優しい子」「運転には自信があったみたい」 母親は衝突後11mひきずられ車の下で発見 井の頭通り・母娘死亡事故

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東京・杉並区の井の頭通りで歩道を歩いていた母娘がバックしてきた車にひかれて死亡した事故で、整備工の男(50)が過失運転致死の容疑で28日送検された。容疑者を知る人は、普段の印象について「趣味は車しかなかった」「優しい子ですけど…」と語った。
東京・高井戸署からマスクをつけて出てきた男は、整備工の漆原宏太(うるしばら・こうた)容疑者(50)。歩道にいた親子2人をバックではね、死亡させた疑いで28日に送検された。
イラストレーターの杉本千尋(すぎもと・ちひろ)さん(43)と小学1年生の娘・凪(なぎ)ちゃん(6)が死亡した事故は、26日午後5時過ぎに東京・杉並区の井の頭通りで起きた。
杉本さん親子は、夫ともう1人の娘の前を歩き、自動車整備工場の前にさしかかったところで、バックで出てきた車にはねられた。
その後の取材で、道路にはブレーキの痕がなかった上、2人をはねた際の速度が時速25~30キロと推定されることが分かった。
事故後、車の下で発見された杉本さんは、衝突後、約11mに渡り、ひきずられたとみられている。
事故現場の献花台には、28日も多くの人が訪れて杉本さん親子の死を悼んでいた。
親子で訪れていた2人は、母「とくに存じ上げているわけではないんですけれど、朝も(事故のこと)考えてしまって…。手を合わせるだけだったんですけれど来させてもらって」、子「毎日通っている通学路」、母「怖いです」と話した。
警視庁は28日午後2時頃、事故現場にある整備工場と東京・中野区にある本社の捜査に入った。
漆原容疑者の自宅近くに住む人は、普段の印象をこう話した。「彼は運転には自信があったみたい。趣味は車しかなかったね、いじることが」「優しい子ですけどね。だけど『あー起こしちゃったか』って…」
事故当時、誘導員がいない状態で車をバックで発進させた漆原容疑者。調べに対し容疑を認めているという。
事故を起こした車に、不具合などは見つかっておらず、警視庁は事故が起きた原因を慎重に調べている。
榎並キャスター:目の前で大切な家族を奪われてしまったという、その状況、衝撃、心情は察するにあまりありますし、本当に悲惨な事故が起きてしまったと思います。今朝、現場で手を合わせてきたんですけれども、あの場所を歩いていて、横からいきなり車が来たらもうよけようがない…どうやって避けられたのか、というのがもうわからないんです。
ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:事故の原因そのものは、まだ、これからだと思うんですけれども、もしあそこにバックで出てくる車を誘導する人がいたら、ひょっとしたら避けることができたんじゃないか。一番そこが気になるんですよね。
榎並キャスター:近隣の方にも話を聞きましたら、日頃から車の移動というのはある、という印象があったということでした。
宮司キャスター:アクセルとブレーキペダルの踏み間違いではないか、という話もありましたが、「容疑者は運転に自信があった」という話もありましたね。
ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:うーん、そう考えればなおのことね…。とにかく運転に自信があるかないか別として、歩道に面しているところから、車が出入りするところでは、誰かがそれをチェックする人がいないと(事故が)起きてしまうのかなっていう気がします。
榎並キャスター:ハンドルを握るという責任の重さというのも改めて感じます。(「イット!」 12月28日放送より)

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