〈「骨はバラバラになって…」「近隣住民とタバコトラブル」山梨18歳女性遺棄 逮捕された30歳男は「妻と子供は姿を消した」〉から続く
「あいつは揉め事を起こすようなヤツじゃなかったんです。ちゃんと心を持った人間だと信じていました。それでも今回、こんなことをしてしまって、本人には大馬鹿野郎と言ってやりたいです……」
【画像】「ぱんちパーマのヤンキー容疑者」こと渥美遼馬(31)
こう語るのは、遺体となって発見された野本結梨香さん(18)の交際相手で、12月1日に死体遺棄の疑いで警視庁に逮捕された江戸川区の渥美遼馬容疑者(31)の義父である。
車には野本さんのものと思われる血痕が 江戸川区在住の野本さんが見つかったのは11月27日のこと。山梨県小菅村の山中にあったのは、全身バラバラで白骨化し、原形を留めていない彼女の姿だった。「野本さんは6月7日に自宅を出てから、その行方がわからなくなっていました。10月下旬からは野本さんの通信アプリに家族や知人が連絡しても既読がつかなくなり、11月4日に行方不明届が提出された。まず捜査線上に浮上した八千代市の堀俊哉容疑者(30)を任意で聴取したところ、『今年6月上旬ごろに何かわからない物体を車で運搬した』と供述したため、付近を捜索すると野本さんの遺体が発見されました」(社会部記者)堀容疑者のものと思われる車(本人SNSより) 警視庁は遺体発見の翌28日に堀容疑者を逮捕。さらに調べを進めると、彼が使用していた車は、野本さんと交際していた渥美容疑者が知人から借りたものであり、後部座席からは野本さんのものと思われる血痕が見つかっていた。パンチパーマにジャージ姿で近隣をうろつき…「実は渥美は21日、中古車販売店から車を借り、そのまま横領した疑いですでに逮捕されていました。堀は渥美との関係を『同級生だった』と供述。遺体の運搬を依頼されたことを認めたため、警察が死体遺棄での逮捕に踏み切りました。渥美は血痕について『喧嘩でついた』と説明しています。今後、堀、渥美ともに殺人の容疑で再逮捕する見通しです」(同前) 鬼畜の所業が明らかとなった渥美容疑者はどんな男なのか。配管工事を家業として営む一族のもと、幼少の頃から江戸川区内で育ち、地元の中学を卒業後は職を転々としていたという。冒頭の義父が語る。「遼馬は高校を中退していて、17~8歳の頃からその辺で飲み歩いていました。3年前に私と先に知り合って、その後、娘とは地元の飲み屋で知り合ったみたい。2人は2年前に結婚したけど、今は別居中。今年の6月、1週間だけ遼馬のラインのアイコンが変わったんです。若い女性と肩を寄せ合うツーショットになっていて、まるでカップルのようでした。おそらくそれが野本さんだと思うけど、いくら別居中とはいえ、遼馬に別の女がいるとはね。その時までまったく知らなかったです」 筋骨隆々で、パンチパーマにジャージ姿で近隣をうろつく姿は、まさに“地元のヤンキー”そのもの。しかしそんないかつい見た目とは裏腹な一面を覗かせる部分もあったという。「動物とかもかわいがるし、飲み屋に行っても朗らかですぐに友達になれるような性格でした。家には野良ネコが3匹住み着いていて、餌付けをして可愛がっていた。実は正義感も強くて、私が車からタバコを捨てようとすると『ダメですよ、そんなことやっちゃ!』と諌めてくる。お店で飲んでいる時も、酔客が私に突っかかってきて、それを遼馬が止めて喧嘩沙汰になったこともありました」(同前)「さだまさしの『案山子』を歌いながら泣いていた」 瑞江駅から15分ほど歩くと見えてくる商店街。渥美容疑者の自宅からも近いカラオケ居酒屋では、地元客で賑わう中、周囲が聞き惚れる美声を響かせていた。「週に2日はこの店に来てくれて、昨年夏には堀君(俊哉容疑者)も連れて来ていた。毎回20曲は歌っていました。コブクロなんかをよく歌って、平均93点くらい出すんです。キーの高い女性歌手の歌でも上手に歌いこなしていました。ウチに来た時はもう両親は亡くなっていたみたいで、その話をすると泣いちゃうんです。ある時はさだまさしの『案山子』を歌いながら泣いていました。歌詞がいいから、感極まっていたんだろうね。『安くしてあげるよ』とトイレの水回りを修理してくれたこともありました。常連客だからよくラインのやりとりもしていたんだけど、7月23日から既読がつかなくなって、心配していたんです」(カラオケ居酒屋の店主) 人情味のある好青年にも思えるが、実はその顔には二面性がある。2021年2月に渥美容疑者の祖父が亡くなると、祖父の持ち家だった江戸川区内の分譲マンションを相続。当時の様子を、マンションの近隣住民が振り返る。「あそこの部屋には、もともと遼馬君の祖父母しか住んでいなかったんだよ。彼のお父さんは祖父の連れ子みたいで、祖母との血縁がないからか、同居はしていなかった。それで、祖父が亡くなって、体の不自由な祖母が助けを求めた。『私に代わってこの部屋を売却してくれ』とね」 売却が決まったのは同年の10月。しかし後日、前出の近隣住民は、渥美容疑者の祖母からこんな悩みを聞かされている。マンションの売却で得たカネを独り占めして…「『遼馬は、いつまで経っても私のところにお金を入れてくれないの』と泣いていたんですよ。施設に入ったおばあちゃんのために、半分くらいは売却したお金を持ってくればいいものを、全然連絡がないんですって。売却額は2、3000万円ほどになるはず。ロクでもない男なのは、おばあちゃんもよくわかっていると思うんだけど……」(同前) 近隣住民が渥美容疑者の姿を見たのは、マンションの売却が決まったその時だけだった。「遼馬君がやたらといい車を、来客用の臨時駐車場に停める姿をチラッと見たんですよ。羽振りが良いようにも見えるけど、実は彼は毎月のマンション管理費約1万円をずっと踏み倒していました。催促したんだけど振り込まれる様子もないから、管理会社が管理人に『一度彼の家に様子を見に行ってくれないか』とお願いしたんです。でも、取り立てのようなことをして、刺されても嫌だからと行かなかったそうです。結局、買い手の不動産会社が管理費も込みで買い取ったと聞いています」(同前) 渥美容疑者がマンションの売却で得たカネを独り占めした形だが、その後、祖父の大切な“遺産”はどのように使われたのか。前出の義父が明かす。「私の娘とは最初、遊び仲間のような形でしばらく仲良くしていたみたいですが、彼のじいちゃんが亡くなった時は『遺産が入ったから豪遊しよう』といった感じでした。2人でUSJに遊びに出かけたりしていたようです。ジェットスキーが趣味で、よく茨城の霞ヶ浦にも行っていました」義父は「裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない」 祖母を裏切る“豪遊生活”も、カネを使い果たしてしまったのか、渥美容疑者はその後、同区内の家賃約16万円、3LDKの賃貸マンションを引き払っている。目下の住まいは、区内にある築60年を超える2階建ての木造一軒家だ。「渥美は1年前くらいにここに妹と引っ越してきたんですよ。ガタイのいい、寡黙なやつでね。ここ最近もパーカーを着てラフな格好で自転車で出かけていく姿を見ました。ただここ3ヶ月くらいは、彼の仲間が迎えに来ても誘いに応じないで、家に引っ込んでいるようでした」(近隣住民) 野本さんの遺体を遺棄した後、渥美容疑者は何を考え、日々を過ごしていたのか。前出の義父が肩を落とす。「被害者のご遺族に対して本当に申し訳ない。自分がもし両親の立場なら、裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない。やったことについて、白日のもとに晒して、刑を務めてくれたらと思いますが、それでもご遺族は納得しないでしょう。彼女は戻ってきませんから……」 今後、警察は渥美容疑者と野本さんとの交際の経緯を含め、慎重に捜査を進める方針。なぜ若い命が奪われてしまったのか、真相の解明が待たれる。◆◆◆ 今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。 文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks〈「同級生の男の子を無理やり…」父からの凄惨DV、家に火をつけ…ふかわりょう似の少年が“パンチパーマの暴君”に変貌するまで〈山梨18歳バラバラ死体遺棄〉〉へ続く(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
江戸川区在住の野本さんが見つかったのは11月27日のこと。山梨県小菅村の山中にあったのは、全身バラバラで白骨化し、原形を留めていない彼女の姿だった。
「野本さんは6月7日に自宅を出てから、その行方がわからなくなっていました。10月下旬からは野本さんの通信アプリに家族や知人が連絡しても既読がつかなくなり、11月4日に行方不明届が提出された。まず捜査線上に浮上した八千代市の堀俊哉容疑者(30)を任意で聴取したところ、『今年6月上旬ごろに何かわからない物体を車で運搬した』と供述したため、付近を捜索すると野本さんの遺体が発見されました」(社会部記者)
堀容疑者のものと思われる車(本人SNSより)
警視庁は遺体発見の翌28日に堀容疑者を逮捕。さらに調べを進めると、彼が使用していた車は、野本さんと交際していた渥美容疑者が知人から借りたものであり、後部座席からは野本さんのものと思われる血痕が見つかっていた。
「実は渥美は21日、中古車販売店から車を借り、そのまま横領した疑いですでに逮捕されていました。堀は渥美との関係を『同級生だった』と供述。遺体の運搬を依頼されたことを認めたため、警察が死体遺棄での逮捕に踏み切りました。渥美は血痕について『喧嘩でついた』と説明しています。今後、堀、渥美ともに殺人の容疑で再逮捕する見通しです」(同前)
鬼畜の所業が明らかとなった渥美容疑者はどんな男なのか。配管工事を家業として営む一族のもと、幼少の頃から江戸川区内で育ち、地元の中学を卒業後は職を転々としていたという。冒頭の義父が語る。
「遼馬は高校を中退していて、17~8歳の頃からその辺で飲み歩いていました。3年前に私と先に知り合って、その後、娘とは地元の飲み屋で知り合ったみたい。2人は2年前に結婚したけど、今は別居中。今年の6月、1週間だけ遼馬のラインのアイコンが変わったんです。若い女性と肩を寄せ合うツーショットになっていて、まるでカップルのようでした。おそらくそれが野本さんだと思うけど、いくら別居中とはいえ、遼馬に別の女がいるとはね。その時までまったく知らなかったです」 筋骨隆々で、パンチパーマにジャージ姿で近隣をうろつく姿は、まさに“地元のヤンキー”そのもの。しかしそんないかつい見た目とは裏腹な一面を覗かせる部分もあったという。「動物とかもかわいがるし、飲み屋に行っても朗らかですぐに友達になれるような性格でした。家には野良ネコが3匹住み着いていて、餌付けをして可愛がっていた。実は正義感も強くて、私が車からタバコを捨てようとすると『ダメですよ、そんなことやっちゃ!』と諌めてくる。お店で飲んでいる時も、酔客が私に突っかかってきて、それを遼馬が止めて喧嘩沙汰になったこともありました」(同前)「さだまさしの『案山子』を歌いながら泣いていた」 瑞江駅から15分ほど歩くと見えてくる商店街。渥美容疑者の自宅からも近いカラオケ居酒屋では、地元客で賑わう中、周囲が聞き惚れる美声を響かせていた。「週に2日はこの店に来てくれて、昨年夏には堀君(俊哉容疑者)も連れて来ていた。毎回20曲は歌っていました。コブクロなんかをよく歌って、平均93点くらい出すんです。キーの高い女性歌手の歌でも上手に歌いこなしていました。ウチに来た時はもう両親は亡くなっていたみたいで、その話をすると泣いちゃうんです。ある時はさだまさしの『案山子』を歌いながら泣いていました。歌詞がいいから、感極まっていたんだろうね。『安くしてあげるよ』とトイレの水回りを修理してくれたこともありました。常連客だからよくラインのやりとりもしていたんだけど、7月23日から既読がつかなくなって、心配していたんです」(カラオケ居酒屋の店主) 人情味のある好青年にも思えるが、実はその顔には二面性がある。2021年2月に渥美容疑者の祖父が亡くなると、祖父の持ち家だった江戸川区内の分譲マンションを相続。当時の様子を、マンションの近隣住民が振り返る。「あそこの部屋には、もともと遼馬君の祖父母しか住んでいなかったんだよ。彼のお父さんは祖父の連れ子みたいで、祖母との血縁がないからか、同居はしていなかった。それで、祖父が亡くなって、体の不自由な祖母が助けを求めた。『私に代わってこの部屋を売却してくれ』とね」 売却が決まったのは同年の10月。しかし後日、前出の近隣住民は、渥美容疑者の祖母からこんな悩みを聞かされている。マンションの売却で得たカネを独り占めして…「『遼馬は、いつまで経っても私のところにお金を入れてくれないの』と泣いていたんですよ。施設に入ったおばあちゃんのために、半分くらいは売却したお金を持ってくればいいものを、全然連絡がないんですって。売却額は2、3000万円ほどになるはず。ロクでもない男なのは、おばあちゃんもよくわかっていると思うんだけど……」(同前) 近隣住民が渥美容疑者の姿を見たのは、マンションの売却が決まったその時だけだった。「遼馬君がやたらといい車を、来客用の臨時駐車場に停める姿をチラッと見たんですよ。羽振りが良いようにも見えるけど、実は彼は毎月のマンション管理費約1万円をずっと踏み倒していました。催促したんだけど振り込まれる様子もないから、管理会社が管理人に『一度彼の家に様子を見に行ってくれないか』とお願いしたんです。でも、取り立てのようなことをして、刺されても嫌だからと行かなかったそうです。結局、買い手の不動産会社が管理費も込みで買い取ったと聞いています」(同前) 渥美容疑者がマンションの売却で得たカネを独り占めした形だが、その後、祖父の大切な“遺産”はどのように使われたのか。前出の義父が明かす。「私の娘とは最初、遊び仲間のような形でしばらく仲良くしていたみたいですが、彼のじいちゃんが亡くなった時は『遺産が入ったから豪遊しよう』といった感じでした。2人でUSJに遊びに出かけたりしていたようです。ジェットスキーが趣味で、よく茨城の霞ヶ浦にも行っていました」義父は「裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない」 祖母を裏切る“豪遊生活”も、カネを使い果たしてしまったのか、渥美容疑者はその後、同区内の家賃約16万円、3LDKの賃貸マンションを引き払っている。目下の住まいは、区内にある築60年を超える2階建ての木造一軒家だ。「渥美は1年前くらいにここに妹と引っ越してきたんですよ。ガタイのいい、寡黙なやつでね。ここ最近もパーカーを着てラフな格好で自転車で出かけていく姿を見ました。ただここ3ヶ月くらいは、彼の仲間が迎えに来ても誘いに応じないで、家に引っ込んでいるようでした」(近隣住民) 野本さんの遺体を遺棄した後、渥美容疑者は何を考え、日々を過ごしていたのか。前出の義父が肩を落とす。「被害者のご遺族に対して本当に申し訳ない。自分がもし両親の立場なら、裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない。やったことについて、白日のもとに晒して、刑を務めてくれたらと思いますが、それでもご遺族は納得しないでしょう。彼女は戻ってきませんから……」 今後、警察は渥美容疑者と野本さんとの交際の経緯を含め、慎重に捜査を進める方針。なぜ若い命が奪われてしまったのか、真相の解明が待たれる。◆◆◆ 今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。 文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks〈「同級生の男の子を無理やり…」父からの凄惨DV、家に火をつけ…ふかわりょう似の少年が“パンチパーマの暴君”に変貌するまで〈山梨18歳バラバラ死体遺棄〉〉へ続く(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
「遼馬は高校を中退していて、17~8歳の頃からその辺で飲み歩いていました。3年前に私と先に知り合って、その後、娘とは地元の飲み屋で知り合ったみたい。2人は2年前に結婚したけど、今は別居中。今年の6月、1週間だけ遼馬のラインのアイコンが変わったんです。若い女性と肩を寄せ合うツーショットになっていて、まるでカップルのようでした。おそらくそれが野本さんだと思うけど、いくら別居中とはいえ、遼馬に別の女がいるとはね。その時までまったく知らなかったです」
筋骨隆々で、パンチパーマにジャージ姿で近隣をうろつく姿は、まさに“地元のヤンキー”そのもの。しかしそんないかつい見た目とは裏腹な一面を覗かせる部分もあったという。
「動物とかもかわいがるし、飲み屋に行っても朗らかですぐに友達になれるような性格でした。家には野良ネコが3匹住み着いていて、餌付けをして可愛がっていた。実は正義感も強くて、私が車からタバコを捨てようとすると『ダメですよ、そんなことやっちゃ!』と諌めてくる。お店で飲んでいる時も、酔客が私に突っかかってきて、それを遼馬が止めて喧嘩沙汰になったこともありました」(同前)
瑞江駅から15分ほど歩くと見えてくる商店街。渥美容疑者の自宅からも近いカラオケ居酒屋では、地元客で賑わう中、周囲が聞き惚れる美声を響かせていた。
「週に2日はこの店に来てくれて、昨年夏には堀君(俊哉容疑者)も連れて来ていた。毎回20曲は歌っていました。コブクロなんかをよく歌って、平均93点くらい出すんです。キーの高い女性歌手の歌でも上手に歌いこなしていました。ウチに来た時はもう両親は亡くなっていたみたいで、その話をすると泣いちゃうんです。ある時はさだまさしの『案山子』を歌いながら泣いていました。歌詞がいいから、感極まっていたんだろうね。『安くしてあげるよ』とトイレの水回りを修理してくれたこともありました。常連客だからよくラインのやりとりもしていたんだけど、7月23日から既読がつかなくなって、心配していたんです」(カラオケ居酒屋の店主)
人情味のある好青年にも思えるが、実はその顔には二面性がある。2021年2月に渥美容疑者の祖父が亡くなると、祖父の持ち家だった江戸川区内の分譲マンションを相続。当時の様子を、マンションの近隣住民が振り返る。「あそこの部屋には、もともと遼馬君の祖父母しか住んでいなかったんだよ。彼のお父さんは祖父の連れ子みたいで、祖母との血縁がないからか、同居はしていなかった。それで、祖父が亡くなって、体の不自由な祖母が助けを求めた。『私に代わってこの部屋を売却してくれ』とね」 売却が決まったのは同年の10月。しかし後日、前出の近隣住民は、渥美容疑者の祖母からこんな悩みを聞かされている。マンションの売却で得たカネを独り占めして…「『遼馬は、いつまで経っても私のところにお金を入れてくれないの』と泣いていたんですよ。施設に入ったおばあちゃんのために、半分くらいは売却したお金を持ってくればいいものを、全然連絡がないんですって。売却額は2、3000万円ほどになるはず。ロクでもない男なのは、おばあちゃんもよくわかっていると思うんだけど……」(同前) 近隣住民が渥美容疑者の姿を見たのは、マンションの売却が決まったその時だけだった。「遼馬君がやたらといい車を、来客用の臨時駐車場に停める姿をチラッと見たんですよ。羽振りが良いようにも見えるけど、実は彼は毎月のマンション管理費約1万円をずっと踏み倒していました。催促したんだけど振り込まれる様子もないから、管理会社が管理人に『一度彼の家に様子を見に行ってくれないか』とお願いしたんです。でも、取り立てのようなことをして、刺されても嫌だからと行かなかったそうです。結局、買い手の不動産会社が管理費も込みで買い取ったと聞いています」(同前) 渥美容疑者がマンションの売却で得たカネを独り占めした形だが、その後、祖父の大切な“遺産”はどのように使われたのか。前出の義父が明かす。「私の娘とは最初、遊び仲間のような形でしばらく仲良くしていたみたいですが、彼のじいちゃんが亡くなった時は『遺産が入ったから豪遊しよう』といった感じでした。2人でUSJに遊びに出かけたりしていたようです。ジェットスキーが趣味で、よく茨城の霞ヶ浦にも行っていました」義父は「裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない」 祖母を裏切る“豪遊生活”も、カネを使い果たしてしまったのか、渥美容疑者はその後、同区内の家賃約16万円、3LDKの賃貸マンションを引き払っている。目下の住まいは、区内にある築60年を超える2階建ての木造一軒家だ。「渥美は1年前くらいにここに妹と引っ越してきたんですよ。ガタイのいい、寡黙なやつでね。ここ最近もパーカーを着てラフな格好で自転車で出かけていく姿を見ました。ただここ3ヶ月くらいは、彼の仲間が迎えに来ても誘いに応じないで、家に引っ込んでいるようでした」(近隣住民) 野本さんの遺体を遺棄した後、渥美容疑者は何を考え、日々を過ごしていたのか。前出の義父が肩を落とす。「被害者のご遺族に対して本当に申し訳ない。自分がもし両親の立場なら、裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない。やったことについて、白日のもとに晒して、刑を務めてくれたらと思いますが、それでもご遺族は納得しないでしょう。彼女は戻ってきませんから……」 今後、警察は渥美容疑者と野本さんとの交際の経緯を含め、慎重に捜査を進める方針。なぜ若い命が奪われてしまったのか、真相の解明が待たれる。◆◆◆ 今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。 文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks〈「同級生の男の子を無理やり…」父からの凄惨DV、家に火をつけ…ふかわりょう似の少年が“パンチパーマの暴君”に変貌するまで〈山梨18歳バラバラ死体遺棄〉〉へ続く(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
人情味のある好青年にも思えるが、実はその顔には二面性がある。2021年2月に渥美容疑者の祖父が亡くなると、祖父の持ち家だった江戸川区内の分譲マンションを相続。当時の様子を、マンションの近隣住民が振り返る。
「あそこの部屋には、もともと遼馬君の祖父母しか住んでいなかったんだよ。彼のお父さんは祖父の連れ子みたいで、祖母との血縁がないからか、同居はしていなかった。それで、祖父が亡くなって、体の不自由な祖母が助けを求めた。『私に代わってこの部屋を売却してくれ』とね」
売却が決まったのは同年の10月。しかし後日、前出の近隣住民は、渥美容疑者の祖母からこんな悩みを聞かされている。
「『遼馬は、いつまで経っても私のところにお金を入れてくれないの』と泣いていたんですよ。施設に入ったおばあちゃんのために、半分くらいは売却したお金を持ってくればいいものを、全然連絡がないんですって。売却額は2、3000万円ほどになるはず。ロクでもない男なのは、おばあちゃんもよくわかっていると思うんだけど……」(同前)
近隣住民が渥美容疑者の姿を見たのは、マンションの売却が決まったその時だけだった。
「遼馬君がやたらといい車を、来客用の臨時駐車場に停める姿をチラッと見たんですよ。羽振りが良いようにも見えるけど、実は彼は毎月のマンション管理費約1万円をずっと踏み倒していました。催促したんだけど振り込まれる様子もないから、管理会社が管理人に『一度彼の家に様子を見に行ってくれないか』とお願いしたんです。でも、取り立てのようなことをして、刺されても嫌だからと行かなかったそうです。結局、買い手の不動産会社が管理費も込みで買い取ったと聞いています」(同前) 渥美容疑者がマンションの売却で得たカネを独り占めした形だが、その後、祖父の大切な“遺産”はどのように使われたのか。前出の義父が明かす。「私の娘とは最初、遊び仲間のような形でしばらく仲良くしていたみたいですが、彼のじいちゃんが亡くなった時は『遺産が入ったから豪遊しよう』といった感じでした。2人でUSJに遊びに出かけたりしていたようです。ジェットスキーが趣味で、よく茨城の霞ヶ浦にも行っていました」義父は「裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない」 祖母を裏切る“豪遊生活”も、カネを使い果たしてしまったのか、渥美容疑者はその後、同区内の家賃約16万円、3LDKの賃貸マンションを引き払っている。目下の住まいは、区内にある築60年を超える2階建ての木造一軒家だ。「渥美は1年前くらいにここに妹と引っ越してきたんですよ。ガタイのいい、寡黙なやつでね。ここ最近もパーカーを着てラフな格好で自転車で出かけていく姿を見ました。ただここ3ヶ月くらいは、彼の仲間が迎えに来ても誘いに応じないで、家に引っ込んでいるようでした」(近隣住民) 野本さんの遺体を遺棄した後、渥美容疑者は何を考え、日々を過ごしていたのか。前出の義父が肩を落とす。「被害者のご遺族に対して本当に申し訳ない。自分がもし両親の立場なら、裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない。やったことについて、白日のもとに晒して、刑を務めてくれたらと思いますが、それでもご遺族は納得しないでしょう。彼女は戻ってきませんから……」 今後、警察は渥美容疑者と野本さんとの交際の経緯を含め、慎重に捜査を進める方針。なぜ若い命が奪われてしまったのか、真相の解明が待たれる。◆◆◆ 今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。 文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks〈「同級生の男の子を無理やり…」父からの凄惨DV、家に火をつけ…ふかわりょう似の少年が“パンチパーマの暴君”に変貌するまで〈山梨18歳バラバラ死体遺棄〉〉へ続く(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
「遼馬君がやたらといい車を、来客用の臨時駐車場に停める姿をチラッと見たんですよ。羽振りが良いようにも見えるけど、実は彼は毎月のマンション管理費約1万円をずっと踏み倒していました。催促したんだけど振り込まれる様子もないから、管理会社が管理人に『一度彼の家に様子を見に行ってくれないか』とお願いしたんです。でも、取り立てのようなことをして、刺されても嫌だからと行かなかったそうです。結局、買い手の不動産会社が管理費も込みで買い取ったと聞いています」(同前)
渥美容疑者がマンションの売却で得たカネを独り占めした形だが、その後、祖父の大切な“遺産”はどのように使われたのか。前出の義父が明かす。
「私の娘とは最初、遊び仲間のような形でしばらく仲良くしていたみたいですが、彼のじいちゃんが亡くなった時は『遺産が入ったから豪遊しよう』といった感じでした。2人でUSJに遊びに出かけたりしていたようです。ジェットスキーが趣味で、よく茨城の霞ヶ浦にも行っていました」義父は「裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない」 祖母を裏切る“豪遊生活”も、カネを使い果たしてしまったのか、渥美容疑者はその後、同区内の家賃約16万円、3LDKの賃貸マンションを引き払っている。目下の住まいは、区内にある築60年を超える2階建ての木造一軒家だ。「渥美は1年前くらいにここに妹と引っ越してきたんですよ。ガタイのいい、寡黙なやつでね。ここ最近もパーカーを着てラフな格好で自転車で出かけていく姿を見ました。ただここ3ヶ月くらいは、彼の仲間が迎えに来ても誘いに応じないで、家に引っ込んでいるようでした」(近隣住民) 野本さんの遺体を遺棄した後、渥美容疑者は何を考え、日々を過ごしていたのか。前出の義父が肩を落とす。「被害者のご遺族に対して本当に申し訳ない。自分がもし両親の立場なら、裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない。やったことについて、白日のもとに晒して、刑を務めてくれたらと思いますが、それでもご遺族は納得しないでしょう。彼女は戻ってきませんから……」 今後、警察は渥美容疑者と野本さんとの交際の経緯を含め、慎重に捜査を進める方針。なぜ若い命が奪われてしまったのか、真相の解明が待たれる。◆◆◆ 今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。 文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks〈「同級生の男の子を無理やり…」父からの凄惨DV、家に火をつけ…ふかわりょう似の少年が“パンチパーマの暴君”に変貌するまで〈山梨18歳バラバラ死体遺棄〉〉へ続く(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
「私の娘とは最初、遊び仲間のような形でしばらく仲良くしていたみたいですが、彼のじいちゃんが亡くなった時は『遺産が入ったから豪遊しよう』といった感じでした。2人でUSJに遊びに出かけたりしていたようです。ジェットスキーが趣味で、よく茨城の霞ヶ浦にも行っていました」
祖母を裏切る“豪遊生活”も、カネを使い果たしてしまったのか、渥美容疑者はその後、同区内の家賃約16万円、3LDKの賃貸マンションを引き払っている。目下の住まいは、区内にある築60年を超える2階建ての木造一軒家だ。
「渥美は1年前くらいにここに妹と引っ越してきたんですよ。ガタイのいい、寡黙なやつでね。ここ最近もパーカーを着てラフな格好で自転車で出かけていく姿を見ました。ただここ3ヶ月くらいは、彼の仲間が迎えに来ても誘いに応じないで、家に引っ込んでいるようでした」(近隣住民)
野本さんの遺体を遺棄した後、渥美容疑者は何を考え、日々を過ごしていたのか。前出の義父が肩を落とす。
「被害者のご遺族に対して本当に申し訳ない。自分がもし両親の立場なら、裁判所に行って八つ裂きにしますよ。それくらい許せない。やったことについて、白日のもとに晒して、刑を務めてくれたらと思いますが、それでもご遺族は納得しないでしょう。彼女は戻ってきませんから……」
今後、警察は渥美容疑者と野本さんとの交際の経緯を含め、慎重に捜査を進める方針。なぜ若い命が奪われてしまったのか、真相の解明が待たれる。
◆◆◆
今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。
文春リークス:https://bunshun.jp/list/leaks
〈「同級生の男の子を無理やり…」父からの凄惨DV、家に火をつけ…ふかわりょう似の少年が“パンチパーマの暴君”に変貌するまで〈山梨18歳バラバラ死体遺棄〉〉へ続く
(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)