札幌五輪は34年開催も消滅 38年はスイスと優先対話 JOC幹部「想定しておりませんでした」

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国際オリンピック委員会(IOC)は29日、パリで理事会を開き、30年冬季五輪の最優先候補地にフランスのアルプス地域、34年大会は米ソルトレークシティーを選んだ。今後本格的な協議に入るが、来年7月にパリで開催される総会で冬季五輪初となる2大会同時決定は確実な状況。38年大会はスイスと優先的に対話を進める方針も決まった。
札幌市は東京五輪を巡る汚職・談合事件を受けて30年招致を断念して、34年以降の招致にシフトしていたが、34年開催の可能性も消滅。38年開催もスイスにリードされる形となった。
日本オリンピック委員会(JOC)の尾形貢専務理事が30日に都内で取材に応じ「30年、34年の開催地が同時に決まるのであれば札幌招致は困難であるという受け止めをしていた」と説明。その上で、38年開催でスイスに優先権が与えられたことについては「想定しておりませんでした」と続けた。
招致に対する国民の支持率が低下する中「オリンピックに対する国民の理解、支援を求めるべく、いろいろな活動を続けたい。大会のあり方についてもしっかり考えないといけない。地道に活動を続けていく」と招致活動は続ける方針。「札幌市をはじめとした、国内の候補都市と今まで以上にしっかりと対話をしていきたい。まずは札幌市と協議しないといけない。他都市うんぬんはそれ以降の話」と今後の状況次第では札幌市以外の都市と招致に向けた協議を始める可能性も示唆した。

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