「ぐらぐら揺れて倒れた」下り坂で山車横転、引き手の男性死亡・児童含む18人重軽傷

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3日午前8時45分頃、静岡県伊豆の国市田京の路上で、近隣住民から「祭りの山車が倒れた。けが人がいる」と110番があった。
横転した山車に引き手らが巻き込まれるなどし、近くに住む販売業佐藤由己さん(72)が死亡したほか、36~55歳の男性5人が腕の骨を折るなどの重傷、6歳の小学生を含む男性13人が軽傷を負った。伊豆中央署が詳しい状況を調べている。
近くの広瀬神社の祭りが開かれ、4年ぶりに6台の山車が出る予定だった。神社や地域住民らによると、倒れたのは1台で、高さ約3メートル、重さは少なくとも1・5トン超とみられる。10人ほどがおはやしなどのために山車に乗り、30人ほどがロープで引いていた。橋を渡って左折後、下り坂に差しかかったところでバランスを崩し、制御できなくなったという。現場は幅約5メートルの市道。伊豆中央署は参加者らに話を聞くなどして経緯を調べる。
亡くなった佐藤さんは引き手の一人だったといい、一緒にロープを握っていた男性(43)は「山車を出すには急な勾配で、『本当に大丈夫か』と不安は感じていた。ぐらぐら揺れて、『ドーン』『ガシャーン』と音を立てて倒れた」と振り返った。
山車の先導役だった男性(71)は、叫ぶような声を聞いて振り向き、引き手が一斉に逃げる様子を目の当たりにした。「10人くらいが倒れ、血を流している人もいた」とショックを隠せない様子で話した。

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