「アンタ、生涯後悔するぞ!」と裁判長を恫喝…!「工藤会」総裁「ナンバー2が主張一転」の戦慄法廷

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「野村被告を巻き込まないように相談せず独断で指示した」
9月13日に福岡高裁で行われた、特定危険指定暴力団・工藤会の控訴審第1回公判で弁護側はこう主張した。被告は工藤会トップの野村悟総裁(76)とナンバー2の田上不美夫会長(67)だ。弁護側は、田上被告が一審で全面的に関与を否定していた争点の2事件についての主張を一転。
「無関係な野村被告が有罪とされる事態に直面し、真相を語る決意をした」
と、事件への関与を認めたのだ。
「一審で野村被告は死刑、田上被告は無期懲役の判決を受けました。弁護側は『直接証拠がまったくないにもかかわらず、間接事実をかき集め推認に推認を重ねた』と指摘。一審判決を批判しました。
一方の検察側は『(一審判決は)工藤会の実態に即し合理的』と控訴棄却を求めています。田上被告の主張の変更についても『野村被告の刑事責任を免れさせようと』するためとし、『(トップに)無断で襲撃するとは考えにくい』と訴えているんです」(全国紙司法担当記者)
『FRIDAYデジタル』は’’21年8月26日に配信した記事で、野村被告が死刑判決を受けた一審の法廷で裁判長を恫喝する様子を報じた。再録して、緊迫する戦慄裁判を振り返りたい(記事は一部修正しています)ーー。
福岡地裁101号法定。
それまで落ち着いた様子で裁判長の発言を聞いていた野村被告の様子が、主文を告げられると一変した。証言台近くの長イスから立ち上がると、裁判長をこう威嚇したのだ。
「公正な裁判をお願いしていたんだけどねぇ。こんな裁判あるんか……。アンタ、生涯このことを後悔するぞ!」
ともに審理されていた田上被告も、退廷直後に言い放った。
「ヒドいなぁ、アンタ……。足立さん!」
’21年8月24日、福岡地裁(足立勉裁判長)で重大な判決が言い渡された。工藤会トップの野村被告に求刑通り死刑。田上被告を無期懲役としたのだ。
「キッカケは福岡県警が’14年9月に始めた、野村被告ら工藤会の幹部を一斉逮捕する『頂上作戦』です。’98年に起きた元漁業組合長の射殺や歯科医師刺傷など、4つの凶悪事件に工藤会トップが関与していると認定。約3800人規模の態勢で捜査にのぞみ、野村被告らを逮捕しました。
公判は’19年10月から始まります。福岡地裁は選出された人に危害が及ぶ危険性があるとし、裁判員裁判の対象から除外。野村被告は7年近い勾留期間を過ごしましたが、無罪に自信をみせていたそうです。実行犯として、関与を裏づける明確な証拠はありませんでしたからね」(全国紙社会部記者)
工藤会は福岡県北九州市に本部を置く。存在は特別だ。地元では「凶暴な組織」として知られ恐れられているのだ。北九州市に住む住民が語る。
「工藤会がらみの傷害事件が起き、被害を受けた関係者に事情を聞いたことがあります。すると彼は私の肩をポンポンと叩き、こう言いました。『オマエのためや。何も知らないほうがイイ。地元にはオマエの親も兄弟もおるやろ。下手に詮索するとヤバいことになる』と。
問題が起きれば一般人に手を出すこともあった。昔の話ですが、北九州市内のバーが『暴力団お断り』の張り紙を玄関に貼っていたことがあるんです。しばらくすると、そのバーは銃器で破壊されたような惨状になっていました。工藤会の倉庫には、対戦車用のロケットランチャーなど、自衛隊も驚くような武器が保管されていたといわれます。目的達成のためには、どんな方法だろうと手段を選ばないようです」
野村被告が自信をのぞかせていた通り、警察が問題視した4事件に工藤会トップが関与した明確な証拠はなかった。だが工藤会の結束は、毎朝、野村被告を幹部組員が正座で出迎えるほど固い。足立裁判長は「(野村総裁ら)両被告に無断で(組員が単独で事件を)起こすとは到底考えがたい」とし、重い判決に踏み切ったのだ。
裁判が長期化した背景には、特殊な事情がある。
「明確な証拠がないため、野村被告は無罪に自信をみせていたそうです。弁護団からも『無罪を勝ちとれる』と説明を受けていたといわれます。しかし、フタを開けてみれば死刑判決。期待を裏切られた野村被告は、控訴趣意書の提出期限ギリギリの’22年7月に弁護団約10人を全員解任します。おかげで日程は一旦白紙になったんです」(全国紙司法担当記者)
控訴審では、弁護側が「推論」「直接証拠がない」と主張した一審の判断が争点となる。

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