「バカ」と言われ…暴力エスカレート 老人ホーム女性殺害 理事長が語る2人の関係

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老人ホームの入居者の女性が暴行を受けて死亡した事件で26日午後、老人ホームを運営する会社の理事長が会見を行いました。
浮間こひつじ園・高岡健一施設長:「やはり高齢者様の利用者様の尊厳でありますとか、これまでの日本を支えて下さったという気持ちが、スタッフ一人ひとりに足りなかったのかなと」
およそ10日間にわたる逃走の末、25日、札幌市内で逮捕された特別養護老人ホーム元職員・菊池隆容疑者(50)。
15日深夜、東京・北区で老人ホーム入居者の山野辺陽子さんを殺害した疑いが持たれています。
菊池隆容疑者の供述:「今まで(山野辺さんから)足で蹴られたことなどを思い出して、怒りがエスカレートした」
殺害に至るほどの暴行に及んだきっかけとは何だったのか。
東京・北区の老人ホームから複雑な経路を辿り、つくば方向へ向かった菊池容疑者。その後も、在来線を乗り継ぐなどして、札幌市内まで逃走。
25日、市内マンションの11階から屋上へ向かう非常階段で、警察官に確保されました。
現場マンションの住人:「非常階段が開いていて、(母親が)天気を調べようとしたら、そこに知らない人が座り込んでいて。何か落ち着きなくて、怪しいなと思ったので通報すぐして」
菊池容疑者はマンションで自殺を試みたと供述しています。
現場マンションの住人:「(警察官が)取り押さえようとした時に、飛び降りようとしたところを警察官が取り押さえて、そのままエレベーターから連れてきたみたいな感じ」
菊池容疑者(警視庁によると):「自分が昔住んだり行ったことのある場所を通って、北海道で死のうと思った」
また、菊池容疑者の供述によると、事件当日、山野辺さんから「痛いところがある」と相談されましたが異状を見つけられず、「バカ」と言われ暴行に及んだということです。
菊池容疑者の供述:「平手で2回ほど叩くと『叩いたな。覚えておくからね』と言われ、その後も平手で3、4回くらい叩いた」
あくまで菊池容疑者の供述のみで、実際にトラブルがあったのか分かりませんが、手を出すことで暴力はエスカレートしたといいます。
菊池容疑者の供述:「顔や胸をボコボコに殴り、腹も殴った」「両腕を枝を折るように両手でそれぞれ折った」
暴行はおよそ20分にも及び、反応がなくなったので気付けのつもりで「ポットのお湯」をかけたとも話しています。
入居者と介護者、日頃からの2人はどのような関係だったのでしょうか。
浮間こひつじ園・高岡健一施設長:「(Q.菊池容疑者の供述ばかりだが、山野辺さんはどんな利用者で、トラブルは?)山野辺さんについては、個人のプライバシーもあるので差し控えます。菊池容疑者は、勤務態度は基本的にまじめだと面談を行っているなかで、他のスタッフからも聞いている。トラブルも特に聞いていない。報告もない」

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