ビッグモーター、子会社のオークション会場に「出品中古車」大量増加のナゾ 広報に問い合わせてみると…

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中古車販売業者の間でいま、ある疑惑が駆け巡っている。
ビッグモーターが在庫を大量に「中古車オークション」に出品しているのではないか、というのだ。関東圏の中古車販売店経営者が明かす。
「中古車業界には、専門業者しか参加できない『中古車オークション』というものが存在します。オークション会場は全国にあり、各地で週1回ほどの頻度でオークションが開催されている。
ビッグモーターはオークション運営会社『ミライブ』を子会社に持っているんですが、そのミライブのオークション会場に大量に中古車が出品されているんです」
顕著だったのは、お盆休みが終わった後に開催されたオークションだったという。実際に中古車情報サイトで確認すると、ミライブが所有する愛知・大阪・埼玉のオークション会場で、次の台数が出品されている。
・愛知(8月25日)2339台
・大阪(8月24日)2846台
・埼玉(8月23日)4634台
「例年、お盆明けは出品台数が増えるものですが、この数は明らかに多い。前年同時期に行われたオークションと比較しても、1000台近く増えています」(前出の中古車販売店経営者)
ビッグモーターの問題を追及してきた自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏が語る。
「ミライブに出品された車がすべてビッグモーターの在庫であるかどうかは定かではありません。しかし、同社の店舗のなかには明らかに展示車が減っているところも少なくない。度重なる不正発覚により車が売れなくなったビッグモーターが、在庫整理あるいは現金確保のために大量出品している可能性は極めて高い」
photo by gettyimages
本誌の取材に、ビッグモーターの広報担当者は次のように回答した。
「特に大量に出品しているということはありません。毎日のように入れ替わるものであるため、現時点での在庫数は従来お答えしておりません」
ビッグモーターが誇ってきた「在庫5万台」。その数がある日こっそり変わっているかもしれない。
「週刊現代」2023年9月9・16日合併号より

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