〈高齢者と親子連れでバトル勃発〉“公営プール第1レーン問題”「バタ足に蹴られる」と怒り心頭の高齢者に対し、親は「学校で実習もなくスクールも満員。どこで子どもに水泳を教えたらいい?」

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一部の都内公営プールの第1レーンをめぐり、昨今、高齢者と親子連れのバトルが勃発していることをご存じだろうか。今回はそんな“公営プール第1レーンバトル”についてレポートする。 「泳げるようになってから利用してほしい」と高齢者 子ども用プールがない一部の都内公営プールでは、第1レーンを高齢者&子ども向けコースに指定している。万一の時にプールサイドにつかまることができ、安全を確保できるためらしい。

ただ、第1レーンの利用者は水中ウォーキングを楽しむ高齢者がほとんどで、子どもの姿は意外に少ない。子どもは日中、学校にいるからだ。 そこに、バタ足で派手に水しぶきをあげる小さな子どもを連れた親子連れの乱入が急増し、高齢者から総スカンを食らっているという。 第1レーンの常連だという60代女性が顔をしかめる。 「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。 ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」 別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
一部の都内公営プールの第1レーンをめぐり、昨今、高齢者と親子連れのバトルが勃発していることをご存じだろうか。今回はそんな“公営プール第1レーンバトル”についてレポートする。
「泳げるようになってから利用してほしい」と高齢者 子ども用プールがない一部の都内公営プールでは、第1レーンを高齢者&子ども向けコースに指定している。万一の時にプールサイドにつかまることができ、安全を確保できるためらしい。

ただ、第1レーンの利用者は水中ウォーキングを楽しむ高齢者がほとんどで、子どもの姿は意外に少ない。子どもは日中、学校にいるからだ。 そこに、バタ足で派手に水しぶきをあげる小さな子どもを連れた親子連れの乱入が急増し、高齢者から総スカンを食らっているという。 第1レーンの常連だという60代女性が顔をしかめる。 「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。 ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」 別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「泳げるようになってから利用してほしい」と高齢者 子ども用プールがない一部の都内公営プールでは、第1レーンを高齢者&子ども向けコースに指定している。万一の時にプールサイドにつかまることができ、安全を確保できるためらしい。

ただ、第1レーンの利用者は水中ウォーキングを楽しむ高齢者がほとんどで、子どもの姿は意外に少ない。子どもは日中、学校にいるからだ。 そこに、バタ足で派手に水しぶきをあげる小さな子どもを連れた親子連れの乱入が急増し、高齢者から総スカンを食らっているという。 第1レーンの常連だという60代女性が顔をしかめる。 「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。 ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」 別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
子ども用プールがない一部の都内公営プールでは、第1レーンを高齢者&子ども向けコースに指定している。万一の時にプールサイドにつかまることができ、安全を確保できるためらしい。

ただ、第1レーンの利用者は水中ウォーキングを楽しむ高齢者がほとんどで、子どもの姿は意外に少ない。子どもは日中、学校にいるからだ。 そこに、バタ足で派手に水しぶきをあげる小さな子どもを連れた親子連れの乱入が急増し、高齢者から総スカンを食らっているという。 第1レーンの常連だという60代女性が顔をしかめる。 「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。 ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」 別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
子ども用プールがない一部の都内公営プールでは、第1レーンを高齢者&子ども向けコースに指定している。万一の時にプールサイドにつかまることができ、安全を確保できるためらしい。
ただ、第1レーンの利用者は水中ウォーキングを楽しむ高齢者がほとんどで、子どもの姿は意外に少ない。子どもは日中、学校にいるからだ。 そこに、バタ足で派手に水しぶきをあげる小さな子どもを連れた親子連れの乱入が急増し、高齢者から総スカンを食らっているという。 第1レーンの常連だという60代女性が顔をしかめる。 「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。 ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」 別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
ただ、第1レーンの利用者は水中ウォーキングを楽しむ高齢者がほとんどで、子どもの姿は意外に少ない。子どもは日中、学校にいるからだ。
そこに、バタ足で派手に水しぶきをあげる小さな子どもを連れた親子連れの乱入が急増し、高齢者から総スカンを食らっているという。 第1レーンの常連だという60代女性が顔をしかめる。 「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。 ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」 別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
そこに、バタ足で派手に水しぶきをあげる小さな子どもを連れた親子連れの乱入が急増し、高齢者から総スカンを食らっているという。
第1レーンの常連だという60代女性が顔をしかめる。 「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。 ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」 別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
第1レーンの常連だという60代女性が顔をしかめる。
「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。 ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」 別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「小さな子どもは危ないんですよ。とくにまだ顔を水につけられないような子どもは溺れかけて泣きさけんだり、バタ足をする時に後ろの人を蹴ったり。進行方向がよくわからなくて、逆行する子もいます。
ある程度泳げるようになってから利用してもらわないと、本当に迷惑です」
別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。 写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
別の60代男性もイラついた表情でこう続ける。
写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
写真はイメージです 「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
写真はイメージです
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「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。 公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」 そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「親子連れは大声で騒いだり、マナーが悪すぎます。泳ぎの練習がしたいんだったら、スイミングスクールに通えばいいし、水遊びではしゃぎたいんだったらレジャープールに行くべき。
公営プールは水泳を通じて健康を維持したいという利用客が多いんだから。親御さんたちにはすみ分けを考えてほしいと思いますね」
そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。 「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
そんな高齢者からの苦情を連日受けるはめになった公営プール側も戸惑いを隠せない。
「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員) 実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「親子連れの方にはプールの水深を浅くしている土日祝日の利用を勧めています。ただ、それでも高齢者が親子連れに強い口調で叱責するなど、トラブルが絶えません。今は夏休みで親子連れの平日利用も多いので、トラブルが起きないように監視員も気を配ってはいるのですが、それでもすべてを管理できていないのが実情です」(東京都台東区清島温水プール職員)
実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
実習もなくなり、スクールも満員で“プール難民”となる子どもたち それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。 学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
それにしてもなぜ今、公営プールに親子連れが押し寄せているのか。背景にあるのは小中学校のプール授業の減少だ。新型コロナの流行、プール維持費の高騰などもあって、このところ体育でのプール実習をとりやめる学校が相次いでいる。
学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。 写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
学習指導要綱では水泳授業はプール実習なしの座学でも可となっており、水難事故を防ぐライフテクニックとしての水泳術を教室内でのスライド解説などですませてしまう小中学校も少なくない。コロナ禍以降、学校現場では泳ぎが得意でない“かなづちっ子”が増え続けているのだ。
写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
写真はイメージです とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
写真はイメージです
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とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。 東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
とはいえ、夏になると毎年、水遊びによる死亡事故のニュースが後を絶たない。そのため、万一の水難事故に備えて最低限の水泳技術だけは体得してほしいと、公営プールにやってくる親子連れの姿が目立つようになったというわけだ。
東京都豊島区在住の40代保護者が言う。 「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
東京都豊島区在住の40代保護者が言う。
「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」 そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「小学校のプール授業は夏休みに4回あるだけで、これでは子どもは泳げるようにはならない。ですが、同じことを考える親が多いらしく、民間のスイミングスクールはいつも満員。半年から1年待たないと空きが出ない状態です。そこで公営プールなら大丈夫だろうと、区内のプールに親子3人で行きました」
そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。 水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
そのプールは6レーンあり、第5、6レーンが上級者向け、第3、4レーンが中級者向け、第2レーンがゆっくり泳ぐ人向け、そして第1レーンが高齢者と子ども用に区分されていたという。
水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
水深を浅くするプールフロア 「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
水深を浅くするプールフロア
水深を浅くするプールフロア

「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」 子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「第1レーンのプール内には水深を浅くする赤いプールフロアが設置されており、これなら安心、とバタ足練習を始めたんです。ところが、その途端にウォーキング中の高齢者からクレームをつけられてしまって……。監視員からも『これ以上クレームが入れば、出入り禁止にします』ときつく叱られました。でも、学校でもプールの授業がなく、民間のスイミングスクールにも満員で入れない。だったらどこで子どもに水泳を教えればいいんですか? 我が家は“プール難民”ですよ」
子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
子どものおもらしを心配する高齢者も 別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
別の40代父親もこう嘆く。 「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
別の40代父親もこう嘆く。
「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。 水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」 第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。
水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」
第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。 写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。
写真はイメージです 「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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写真はイメージです
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「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」 高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」
高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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