刺されると死に至る恐れもある「ヒアリ」が7月に東京の港で相次いで発見されました。今年はヒアリが確認されるペースが早いといいます。こうした中、環境省は「ヒアリ」の定着を防ぐため、台湾で活躍する「ヒアリ探知犬」の実証実験を検討しています。その実力を探りました。 ◇東京・江東区の水の広場公園には、南米産の「ヒアリ」への注意を促すポスターが掲示されていました。この公園近くの大井ふ頭で6月28日、青海ふ頭で7月22日と、相次いでヒアリが見つかったのです
街の人「ニュースで見たことはあるけど、結構危険だと聞きました。怖いですね」体長はわずか3ミリから5ミリほどのヒアリ。小さな体に似合わず、その性格は非常にどう猛です。人が近付くだけで針で襲いかかるといいます。刺されると、強い毒によって焼けるような激しい痛みに見舞われ、最悪の場合はアナフィラキシーショックを起こし、死に至る恐れもあるといいます。 ◇日本では2017年に兵庫県のコンテナで初めて確認されて以来、これまで18都道府県で102事例を確認しています。その危険性から今年4月、まん延した場合に著しく重大な影響を与える恐れがあるものとして「要緊急対処特定外来生物」に指定されました。しかも今年はヒアリが確認されるペースが早いといいます。昨年度は8件だったヒアリの確認事例は、今年度は6月と7月だけで10件に上ります。専門家に聞きました。国立環境研究所 五箇公一室長「今年は7月時点で10件というのは、相当なペースで加速していると思います。定着一歩手前のギリギリなところであると、我々としては判断していると」今のところ確認されているのは、輸入コンテナの中など港の敷地内ですが、もし繁殖し、いたるところに定着してしまったら、どうなるのか。 ◇すでにヒアリが定着しているアメリカ・テキサス州在住の人に話を聞きました。日本からテキサス州に移住した女性「(ヒアリは)どこにでもいます。夫も時々刺されますし、友達も何人か(刺されて)います。公園に行ったら絶対にいますね」テキサス州在住の女性が撮影した映像では、実際に公園の地面を掘るとおびただしい数のヒアリと見られるアリがわき出てくる様子が映っていました。日本からテキサス州に移住した女性「公園とかに子供を連れて行ったときは、どこに巣があるかチェックしたり。気軽に芝生など座れない」専門家によると、ヒアリは家畜をおそったり機械に入り込んで配線がショートを起こしたりするなど様々な影響を与えることがあるといいます。テキサスのヒアリの研究機関によると、その被害額は日本円にして州で年間1700億円以上に上るといいます。 ◇日本にも確実に近づいているヒアリの危機。定着を防ぐため環境省が、台湾で活躍する「ヒアリ探知犬」での実証実験を検討しているということがわかりました。一体どんな犬なのか? 初めて日本でヒアリが確認された2017年に、日本テレビは台湾を取材していました。記者「犬が出てきました! 4匹も! かわいいですね」出てきたのは4匹のビーグル犬。この子たちがヒアリの巣を発見する「ヒアリ探知犬」ですすでにヒアリが定着している台湾。2009年に導入され、巣の発見に貢献しているといいます。その実力は…担当者「探せ! 探せ!」記者「止まりました。何で止まったんですか?」担当者「ヒアリの巣のにおいに反応して、座りました。」その場所をよく見てみると…記者「中から出てきている。ここが巣」次々とヒアリを発見しては、座り込んで知らせる探知犬。わずか15分の間に4か所も巣を発見しました。 ◇専門家は「探知犬」の導入は「定着を阻止するために非常に有効だ」と話します。国立環境研究所 五箇公一室長「非常に探査能力が高いということで、見えないところにヒアリが巣を作っていることがあれば、早期発見できますので」刺されたら命に関わる恐れがあるヒアリ。その対策は今が正念場です。
刺されると死に至る恐れもある「ヒアリ」が7月に東京の港で相次いで発見されました。今年はヒアリが確認されるペースが早いといいます。こうした中、環境省は「ヒアリ」の定着を防ぐため、台湾で活躍する「ヒアリ探知犬」の実証実験を検討しています。その実力を探りました。
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東京・江東区の水の広場公園には、南米産の「ヒアリ」への注意を促すポスターが掲示されていました。この公園近くの大井ふ頭で6月28日、青海ふ頭で7月22日と、相次いでヒアリが見つかったのです
街の人「ニュースで見たことはあるけど、結構危険だと聞きました。怖いですね」
体長はわずか3ミリから5ミリほどのヒアリ。小さな体に似合わず、その性格は非常にどう猛です。人が近付くだけで針で襲いかかるといいます。
刺されると、強い毒によって焼けるような激しい痛みに見舞われ、最悪の場合はアナフィラキシーショックを起こし、死に至る恐れもあるといいます。
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日本では2017年に兵庫県のコンテナで初めて確認されて以来、これまで18都道府県で102事例を確認しています。その危険性から今年4月、まん延した場合に著しく重大な影響を与える恐れがあるものとして「要緊急対処特定外来生物」に指定されました。
しかも今年はヒアリが確認されるペースが早いといいます。昨年度は8件だったヒアリの確認事例は、今年度は6月と7月だけで10件に上ります。
専門家に聞きました。
国立環境研究所 五箇公一室長「今年は7月時点で10件というのは、相当なペースで加速していると思います。定着一歩手前のギリギリなところであると、我々としては判断していると」
今のところ確認されているのは、輸入コンテナの中など港の敷地内ですが、もし繁殖し、いたるところに定着してしまったら、どうなるのか。
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すでにヒアリが定着しているアメリカ・テキサス州在住の人に話を聞きました。
日本からテキサス州に移住した女性「(ヒアリは)どこにでもいます。夫も時々刺されますし、友達も何人か(刺されて)います。公園に行ったら絶対にいますね」
テキサス州在住の女性が撮影した映像では、実際に公園の地面を掘るとおびただしい数のヒアリと見られるアリがわき出てくる様子が映っていました。
日本からテキサス州に移住した女性「公園とかに子供を連れて行ったときは、どこに巣があるかチェックしたり。気軽に芝生など座れない」
専門家によると、ヒアリは家畜をおそったり機械に入り込んで配線がショートを起こしたりするなど様々な影響を与えることがあるといいます。テキサスのヒアリの研究機関によると、その被害額は日本円にして州で年間1700億円以上に上るといいます。
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日本にも確実に近づいているヒアリの危機。定着を防ぐため環境省が、台湾で活躍する「ヒアリ探知犬」での実証実験を検討しているということがわかりました。
一体どんな犬なのか? 初めて日本でヒアリが確認された2017年に、日本テレビは台湾を取材していました。
記者「犬が出てきました! 4匹も! かわいいですね」
出てきたのは4匹のビーグル犬。この子たちがヒアリの巣を発見する「ヒアリ探知犬」です
すでにヒアリが定着している台湾。2009年に導入され、巣の発見に貢献しているといいます。その実力は…
担当者「探せ! 探せ!」
記者「止まりました。何で止まったんですか?」
担当者「ヒアリの巣のにおいに反応して、座りました。」
その場所をよく見てみると…
記者「中から出てきている。ここが巣」
次々とヒアリを発見しては、座り込んで知らせる探知犬。わずか15分の間に4か所も巣を発見しました。
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専門家は「探知犬」の導入は「定着を阻止するために非常に有効だ」と話します。
国立環境研究所 五箇公一室長「非常に探査能力が高いということで、見えないところにヒアリが巣を作っていることがあれば、早期発見できますので」