「もうアレとは縁を切ったけぇ」 実兄が明かすビッグモーター・兼重宏行前社長の素顔 豪華クルーザーに巨大な別荘…知人が明かす“成金ぶり”とは

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保険金不正請求で渦中の中古車販売業界最大手「ビッグモーター」。ようやく会見を開き、辞任を発表した兼重宏行前社長(71)だが、オーナーの座にはとどまったまま。そんな兼重氏の知られざる素顔を公開する。
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【写真を見る】「いくらなんでもデカすぎ」茶室に噴水、滝まで… 兼重氏が住む約500坪の大豪邸「もうアレとは縁を切ったけぇ、話すことはないですけどね」 と言葉少なに語るのは、兼重氏の長兄である。「縁を切るって、向こうが言い出したんやから。50年近く前、そう言って家を出て行ってから、すっかり疎遠で。今どこにいるかもわからん。だから今回の騒動について聞かれても何も知らんのですよ」

兼重宏行前社長 兼重氏は1951年、山口県岩国市で生まれた。上に姉と兄2人がいる4番目の子であるが、「私らとは“種違い”なんですよ」 と長兄が続ける。「うちの父は戦争で亡くなってね。終戦後、未亡人の母が戦争から引き揚げてきた男と一緒になった。そして生まれたのが宏行です。家は畑をやったり、川でシロウオや貝を取ったりして生計を立てていた。宏行は真面目で正直な性格だったが、年も離れているから、私らもあんまり遊んだりはしなかったね」 地元の小中学校を経て、岩国工業高校へ進学。卒業後は、陸上自衛隊に入隊した。ちょうどその頃のことだ。長兄が言う。「宏行から“兼重とは縁を切る”とはっきりと言われてね。けんかしたり、確執があったりしたわけじゃない。でも、生まれの問題とかで、本人なりに思うところがあったんでしょう。それ以降はこの家に戻ってくることはなかったね」「何でうちのゴミを見ているんだ」と激怒 隊所属時代に結婚するが、程なく退職。大手ディーラーに勤めた後、1975年、23歳の時に地元で自動車整備工場を始めたという。3年後に工場を「兼重オートセンター」として法人化。80年には、現在の「ビッグモーター」へと社名を変更し、とりわけ平成以降、出店増加や積極的なCM展開、また、一般ディーラーよりも高価格での買い取りを謳うことで、とんとん拍子に売り上げを伸ばしていったのだ。 ちょうどその前後、兼重氏は岩国市内に自宅を購入している。「この辺りの家を1区画としたら、3区画分はあるくらいの大きな家だったね」 とは、近所の住民である。「塀も4~5メートルはあってね。中はほとんど見えなかった。立派な造りでしたよ。本人は1番目の奥さんとの間に子供がいたけど離婚したとかで、2番目の奥さんと、彼女との間に生まれた女の子と男の子2人がいましたね。車もベンツと国産車の2台持ち。ゴールデンレトリバーを飼ってましたね」 が、別の住民によれば、「マナーはあまりよくなかったな。ゴミの分別をしないので注意したら、何でうちのゴミを見ているんだ、って奥さんに怒鳴られたことがあった。境界線ギリギリまで塀を建てたりもして、お隣さんはへきえきしていたよ」別荘と豪華クルーザー そしてついに業界トップの座に躍り出ると、兼重氏にはある“変化”が……。「社員に見せる顔はともかく、その頃から、“成金趣味”になったのは事実」 とは、兼重氏の知人だ。その象徴が、2020年新築の噴水・滝・茶室付き、目黒に立つ大豪邸であるが、「他にも、軽井沢に別荘を持っています」 軽井沢駅から車で5分ほど、敷地は優に950坪近い。登記簿を見ると、兼重氏は10年にこの土地を購入し、14年に自身が代表を務める資産管理会社に売却。16年に同社名義で2階建ての別荘を建てているのだ。「しかも同じ年に、隣接する1600坪を超える土地も購入しています」 現地を訪れると、その土地では先の別荘より巨大な建物が建築中だった。金がうなっているのは間違いない。また、「熱海には、兼重さんの豪華クルーザーが泊めてありますよ」 とは、同地のマリーナ施設の関係者である。「17トンで、加えてヨットとボートも係留されています。それぞれにビッグモーターのロゴと社名が記されていますのですぐにわかりますよ。ご本人は月に1度くらいの割合で利用しています。主に釣り目的で、ゲストを乗せ、操縦士付きで沖に出ていますね」 船の購入は昨年で、名義は資産管理会社だそうだ。さらに、その熱海では、駅から車で5分ほどの高台に、やはり資産管理会社の名義で5年前に土地を購入。一昨年には地上2階、地下1階の別荘を建てている。 7月27日発売の「週刊新潮」では、同じく副社長を退任することを発表した息子・宏一氏の暴君ぶりや、ビッグモーター社の今後などと併せて詳報する。「週刊新潮」2023年8月3日号 掲載
「もうアレとは縁を切ったけぇ、話すことはないですけどね」
と言葉少なに語るのは、兼重氏の長兄である。
「縁を切るって、向こうが言い出したんやから。50年近く前、そう言って家を出て行ってから、すっかり疎遠で。今どこにいるかもわからん。だから今回の騒動について聞かれても何も知らんのですよ」
兼重氏は1951年、山口県岩国市で生まれた。上に姉と兄2人がいる4番目の子であるが、
「私らとは“種違い”なんですよ」
と長兄が続ける。
「うちの父は戦争で亡くなってね。終戦後、未亡人の母が戦争から引き揚げてきた男と一緒になった。そして生まれたのが宏行です。家は畑をやったり、川でシロウオや貝を取ったりして生計を立てていた。宏行は真面目で正直な性格だったが、年も離れているから、私らもあんまり遊んだりはしなかったね」
地元の小中学校を経て、岩国工業高校へ進学。卒業後は、陸上自衛隊に入隊した。ちょうどその頃のことだ。長兄が言う。
「宏行から“兼重とは縁を切る”とはっきりと言われてね。けんかしたり、確執があったりしたわけじゃない。でも、生まれの問題とかで、本人なりに思うところがあったんでしょう。それ以降はこの家に戻ってくることはなかったね」
隊所属時代に結婚するが、程なく退職。大手ディーラーに勤めた後、1975年、23歳の時に地元で自動車整備工場を始めたという。3年後に工場を「兼重オートセンター」として法人化。80年には、現在の「ビッグモーター」へと社名を変更し、とりわけ平成以降、出店増加や積極的なCM展開、また、一般ディーラーよりも高価格での買い取りを謳うことで、とんとん拍子に売り上げを伸ばしていったのだ。
ちょうどその前後、兼重氏は岩国市内に自宅を購入している。
「この辺りの家を1区画としたら、3区画分はあるくらいの大きな家だったね」
とは、近所の住民である。
「塀も4~5メートルはあってね。中はほとんど見えなかった。立派な造りでしたよ。本人は1番目の奥さんとの間に子供がいたけど離婚したとかで、2番目の奥さんと、彼女との間に生まれた女の子と男の子2人がいましたね。車もベンツと国産車の2台持ち。ゴールデンレトリバーを飼ってましたね」
が、別の住民によれば、
「マナーはあまりよくなかったな。ゴミの分別をしないので注意したら、何でうちのゴミを見ているんだ、って奥さんに怒鳴られたことがあった。境界線ギリギリまで塀を建てたりもして、お隣さんはへきえきしていたよ」
そしてついに業界トップの座に躍り出ると、兼重氏にはある“変化”が……。
「社員に見せる顔はともかく、その頃から、“成金趣味”になったのは事実」
とは、兼重氏の知人だ。その象徴が、2020年新築の噴水・滝・茶室付き、目黒に立つ大豪邸であるが、
「他にも、軽井沢に別荘を持っています」
軽井沢駅から車で5分ほど、敷地は優に950坪近い。登記簿を見ると、兼重氏は10年にこの土地を購入し、14年に自身が代表を務める資産管理会社に売却。16年に同社名義で2階建ての別荘を建てているのだ。
「しかも同じ年に、隣接する1600坪を超える土地も購入しています」
現地を訪れると、その土地では先の別荘より巨大な建物が建築中だった。金がうなっているのは間違いない。また、
「熱海には、兼重さんの豪華クルーザーが泊めてありますよ」
とは、同地のマリーナ施設の関係者である。
「17トンで、加えてヨットとボートも係留されています。それぞれにビッグモーターのロゴと社名が記されていますのですぐにわかりますよ。ご本人は月に1度くらいの割合で利用しています。主に釣り目的で、ゲストを乗せ、操縦士付きで沖に出ていますね」
船の購入は昨年で、名義は資産管理会社だそうだ。さらに、その熱海では、駅から車で5分ほどの高台に、やはり資産管理会社の名義で5年前に土地を購入。一昨年には地上2階、地下1階の別荘を建てている。
7月27日発売の「週刊新潮」では、同じく副社長を退任することを発表した息子・宏一氏の暴君ぶりや、ビッグモーター社の今後などと併せて詳報する。
「週刊新潮」2023年8月3日号 掲載

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