通信障害の影響受けた気象庁にKDDIが利用料金80万円減額 気象庁長官「データ欠損の損害賠償は求めない」

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今年7月、KDDIの通信障害の影響で、全国の気温や雨量を観測する気象庁の「アメダス」のデータの一部が消失した問題で、KDDIが気象庁に対し利用料金を80万円減額することが明らかになりました。
この問題は、7月2日から4日までの3日間、KDDIの通信障害の影響を受けて、気象庁では全国の気温や雨量を観測する「アメダス」のデータが正常に集められなくなったものです。
気象庁によりますと、復旧作業を行ったものの、全国898の観測点で観測された最高気温や雨量などすべてのデータのうち、結果的に5パーセントが消失したということです。
気象庁の長谷川直之長官は7月、回線を正常に利用できなかった分の料金の減額をKDDIに求めることなどを検討するとしていましたが、その後の対応について、きょうの定例記者会見で次のように明らかにしました。
気象庁長谷川直之長官「今回、通信の維持ができないといういわゆる債務不履行が発生したところですので、その契約書に沿って、正常のサービスを受けられる前提としている回線の使用料から約80万円を減額することとなっております」
長谷川長官は、一方で、欠損したデータについて、「大事なデータであることには違いないが、気象庁はデータの提供に対価を求めているわけではなく、金銭的な価値を算出することができない」として、KDDIに対し損害賠償は求めない考えを示しました。

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