神戸6歳男児死亡、祖母「次男が遺体を隠すよう指示」…県警に説明

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神戸市西区の草むらで、スーツケースの中から近くに住む保育園児の男児(6)の遺体が見つかった事件で、男児の祖母(57)が「次男がスーツケースに遺体を隠すよう指示していた」と兵庫県警に説明していることが、捜査関係者への取材でわかった。
県警は祖母への監禁容疑などで逮捕されたきょうだい4人のうち、次男(32)が主導し、男児の遺体を運んで遺棄した可能性があるとみて調べている。
男児の遺体は22日に見つかり、司法解剖の結果、19日頃に死亡したとみられている。自宅周辺の防犯カメラには19日午後5時頃、スーツケースを運ぶ不審な4人の姿が映っていた。
捜査関係者によると、祖母は県警に対し、「19日に次男がスーツケースを準備し、遺体を隠すよう、ほかのきょうだいに指示していた」と説明しているという。スーツケースは次男のものであることもわかった。
男児の母親で長女(34)は調べに対し、「4人で自宅から遺体をスーツケースで持って行った」と話しており、県警は19日の4容疑者の行動を詳しく調べている。
県警は22日、次男と長女のほか、双子で次女(30)、三女(30)の両容疑者を、祖母に対する監禁、傷害の両容疑で逮捕している。
■次男同居後 一家に異変
きょうだいのうち次男は、昨年末頃から、男児の祖母らと集合住宅で同居するようになった。男児は今年2月頃から保育園を休みがちになり、4月からは保育園に通わなくなっていた。
兵庫県警や近隣住民の話によると、一家は2011年から集合住宅に居住。当初は祖母、次女、三女の3人で暮らしていたが、数年前に長女が加わり、男児を産んで5人暮らしになった。
昨年末頃、次男が同居を始めると、一家の部屋から「俺の言うことが聞かれへんのか」などのどなり声が聞こえるようになり、男児がベランダに放置されて泣きじゃくったり、「外に出られない」と助けを求めたりするようになったという。
男児は0歳時から保育園に通っていたが、今年2月頃から休みがちになり、3月の登園は5日間、4月は2日間だった。同月20日に登園した際、男児の尻や肩にあざが見つかり、男児は「誰かからされた」と話したといい、21日を最後に登園しなくなった。
県警は、祖母を押し入れに閉じ込めて鍵をかけるなどの行為は、3月頃から祖母が家を逃げ出す6月20日頃まで数十回にわたるとしている。
県警は、次男との同居が、生活の異変につながった可能性があるとみて調べている。

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