「私についてこれる男がいない」誰にも相手にされない40代港区女子の末路。タワマンパーティから姿を消した理由は

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都会の中心で華やかな生活を送る港区女子。しかし、そのキラキラとした世界の裏側には、彼女らを深淵に引きずり込む罠が無数に張り巡らされていた。欲望渦巻く港区に翻弄された女たちの物語に迫る。◆40代港区女子の末路
顔面至上主義の港区において、年齢もまた絶対的なものさしにされてしまう。とある六本木の会合でその残酷さを目撃した。
摩天楼という言葉がふさわしい超高層タワマンのエントランスをくぐり、豪華絢爛な共有スペースを横目に、いくつものゲートを抜けると、窓から東京タワーが見える大部屋で20人前後の男女が酒を酌み交わしていた。
「元気ー? 飲んでるー?」
胸元が開いたブルーのドレスを着た40歳と噂のマリイさん(仮名)が声をかけてきた。絶賛婚活中で研究職のバリキャリ女性。酒が回ってくるとダルがらみをするのでも有名だ。
「自分で言うのもなんだけどさぁ、私、お金も結構稼ぐし、教養もあると思うの。だから私についてこれる男がいないんだよね」
若いイケメン経営者を見つけると、横に座ってボディタッチ。終盤は「酔った~。気持ち悪い。誰か泊めてくれない?」と絡みだすが、誰も相手にしていなかった。
◆「彼女、出禁になってね」
そんな彼女がある時期から姿を消したので、主催に聞いてみた。
「彼女、出禁になってね。年齢も40で、あの振る舞いじゃん? ついに苦情がきて……。そんなことより、あの社長が20代のかわいいコと話したいって。今度連れてきてよ」
容姿や年齢だけで人の価値が決まるドライさは、温もりなど微塵もない。闇堕ちするのも無理はない話なのかもしれない。
◆年商40億男でも満足せず。ベストな男を探し続ける29歳
港区女子の王道ゴールを目指し、婚活に奮闘する人もいる。大学時代から港区に入り浸り、一時はラウンジ嬢もやっていた佐田優菜さん(仮名・29歳)は、パーティに出向いては男をチェック。政治家や経営者、テレビマンなどいろいろな男と付き合ってきた。
「一度、港区で出会う男性を知ってしまうと、戻れない魅力があるんです」
ズバリその魅力とは経済力。2年前、年商40億円の経営者とは結婚寸前までこぎつけた。
「羽振りの良さは常識外れでしたね。衝撃的だったのは誕生日。『クラブ33』というディズニーランドのVIP御用達の会員制クラブに連れていってくれて、帝国ホテルのような個室に通されるとミッキーやドナルドたちが祝ってくれたんです。『この人ならミッキーもお金で買えちゃうんだ』と思わず脱力しちゃいました。後から聞いたら前金で5000万円ほど払ったと」
◆一般的な家庭が微笑ましいとも思うが…狂った金銭感覚
まさに夢のような時間だったが、瞬く間に華やかな生活に翳りが見えてくる。
「はっきりいって魅力はカネだけ。ボンボンだからか性格に難アリでとにかく自己中。プライドも高く、カネにものをいわせて絶対に謝らない。結局、愛想を尽かして婚約破棄しました」
気づけば30代目前。地元の同級生にはすでにママになった知人も多い。インスタで友人の家族写真を見ては羨ましいと感じることも増えた。
「一般的な家族の生活が微笑ましいとも思います。ただ、年収何億クラスの男と遊んできた感覚が今でも離れず、年収2000万でも折り合いがつかない。もちろん結婚はしたいですが、どこでボタンを掛け違えたのか……」
そう葛藤する間にも、佐田さんは年齢を重ね婚期を逃していく。
◆不幸になる港区女子と幸せをむ港区女子の違い

「華美な世界に身を置きながらも、学生時代のまともな価値観を持った友人との繋がりを絶やさないことが大切です。友人たちが等身大の幸せを掴んでいく様子を見て『自分はオジと一緒にいて大丈夫か』と内省する機会になります。自分の望む幸せが港区にはないと気づけば、一般サラリーマンとの合コンに切り替えて着地(結婚)することも可能です」
一方、友人の平均的な結婚生活を見て「これで幸せなの?」と疑念を持つタイプは、完全に港区に根を張った人生に舵を切ることに。
「港区に残ってカネ持ちのオジと結婚できても、相手が軌道に乗っている経営者となれば、不倫三昧になることは前提条件。古い価値観ですが『浮気も男の甲斐性』と笑い飛ばせるくらいの肝っ玉が必要でしょう。『男のカネで裕福な暮らしがしたいけど、私のことを対等に扱ってほしいし浮気は嫌』という昭和と令和のハイブリッド型思考のコではやっていけませんし、実際、そんな感覚のまま結婚したコの大半はすぐに離婚しています」
◆欲しいものと手放せるものを早めに決断すべき
ほかにも港区女子として30歳を迎えた結果、愛人に切られたうえラウンジにも受からなくなり、実家に戻るも電車を乗り継ぎ港区のギャラ飲みに通い続けるイタい女性たちを見てきたんだとか。
「20代という若さは減価償却の資産。冷めない風呂なんてないのに、ずっと港区のぬるま湯に浸かってられると夢を見るのは危うい。相手とフェアな関係を築きたいとか、いつか子供を産み育てたいと思うなら相手は同世代から選んでカネは自力で稼ぐなどして、自分が一番欲しいものと、”代わりに手放せるもの”を早めに決断すべき。覚悟もせずに『愛もカネも子供も……』なんて思って港区遊園地から足を洗わずにいたら、何も手に入らぬまま立ち行かなくなってしまいます。それが一番悲惨です」
【ジェラシーくるみ氏】東大卒の夜遊びコラムニスト。女性の生き方を中心に執筆。近著に『そろそろいい歳というけれど』(主婦の友社)がある
取材・文/週刊SPA!編集部

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