「30人宴会をドタキャン疑惑」渦中の板橋区議が独占告白「誹謗中傷されても自分の主張は曲げません」

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「ネットでニュースが出た直後から、事務所には誹謗中傷する手紙やメール、電話が鳴り止みませんでした。議員という公職にある以上、行動を問われる立場にあるということは承知しています。ですがこのままでは一方的な取材に基づいた事実と違う記事が流され続け、既成事実化していく。それは許せません」
こう語るのは、社会民主党所属で板橋区議会議員の五十嵐やす子氏(59)だ。5月16日に一部のウェブメディアで「30人宴会を無断でバックれた」と報道され、大きな批判を受けている人物である。
ネットメディアが報道した騒動の概要は以下の通りだ。五十嵐氏は4月29日に板橋区議会議員選挙の慰労会を行うため、4月10日に食事に訪れた同区内の中華料理店で30人の予約をした。しかし、当日になっても五十嵐氏らは来店しなかった。店側はスタッフを増員し、食材も準備していたものの、一部が破棄処分になるなどの被害が発生したという。
しかし、五十嵐氏は「事実は報道と全く違う」と主張する。第一報直後は、膨大な数の誹謗中傷に、精神的に追い詰められたというが、1ヵ月が経ち、現在の思いを本誌独占で告白した(以下、「」内の発言は全て五十嵐氏)。
「報道が出た後は、『税金泥棒』とか『クズ議員』といった手紙や電話が事務所に何通も届きました。さらにネットニュースのコメント欄にもひどい言葉が並び、仕事が手につかなくなるほど落ち込みました。ですが、私はキャンセルの電話をしています。その主張は事の経緯とともに私の公式ホームページでも公表しています」
騒動の争点は「キャンセルをしていた事実があるのか」という一点だ。五十嵐氏が自分の主張を貫く証拠は何があるのか。本誌記者の問いかけに、五十嵐氏はケータイの通話履歴を提示した。そこにある「4月11日の履歴」をさして語る。
「確かに私は4月10日に慰労会の予約をしました。人数はまだ未定だったため、決まり次第連絡しますと言っています。その翌日に参加者確認をしたところ、29日は参加できない方が複数いることが分かりました。ですので翌11日に、お店にキャンセルの電話を入れたんです。この通話履歴は、その時のものです。11日の夜7時37分に、お店に電話をして59秒、通話をした事実が残っています。
電話の対応に出たのは男性でした。声が若かったので、ご主人ではないと思いましたが、キャンセルの旨を伝え、男性からも『はい』と返事をいただきました。そのため、キャンセルは通じたと思っておりました」
一方で店側は、電話を受けた事実はないと頑なに否定している。5月16日のJ-CASTニュースによると、
〈店長はキャンセルの連絡は受けていないと強調し、「30年以上やっていますけどこんなこと初めて」「騙されてめちゃくちゃ悔しい」と肩を落とす〉
と、店側の主張を掲載している。その一方で、5月18日報道のテレビ朝日の取材では、店主の息子が取材に応じており、そこでは、
〈(電話を受けた可能性があるのは)たぶん僕だと思うんです〉〈記憶としてはちょっとないですよね。30人でしたらね、なかなかね。自分の感覚にも残ってるとは思うんですけどね〉
と語っているという。
「その後も何度か話し合いの機会が持てないか電話をかけました。ですが、5月15日に電話でご主人と話した時も平行線のままでした。すると翌日にはネットニュースで第一報が出たのです」
騒動がここまで広がった背景には五十嵐氏の確認不足もあった。キャンセルの電話を入れた際に相手の名前を確認せず、店主に伝言してもらうようにも頼んでいなかった。
「予約はお店を切り盛りしている御主人の奥さんにお店で直接しています。『おかみさんにお伝えください』と付け加えるべきでした。そういった丁寧なやりとりをすべきだった部分は、確かにあったかもしれません。
ただ私はちゃんとキャンセルをしている以上、事実と違う報道に対しては、キチンと主張を貫くことが私を信頼してくれた方々への責任でもあると考えています。また私もご主人も納得できる着地点を見つけられたなら、準備した食材分の代金は補填させていただければと思っています。同じ板橋区に暮らす方だからこそ、対立するのではなく対話を重ねることで解決できればと思っています」
両者が納得する幕引きが待たれる。

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