「寝返りを打つと睡眠の質が上がる」驚きの理由。50代以降でもぐっすり眠るために必要なこと

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会社帰りの電車の中、ふと窓に映った自分を見て思わず目を背ける。いつの間にこんなに老けたのだ。カラダが重たい。顔が疲れている。まぶたが開かない。老いは確かに忍び寄り、人をとらえるのだ。今回は専門家たちに“今すべき老けない方法”を聞いた。老いを受け入れるのも人生だが、抗うのもまた人生だ。◆中年男性にとって睡眠は重要
「脳と体を休める睡眠は中年男性ほど大事」と語るのは睡眠専門医の坪田聡氏だ。加齢で脳の「睡眠中枢」は弱り、50代で睡眠ホルモン「メラトニン」が急減。眠りは浅くなり、疲れが取れにくくなる。
「深い眠りを得るためには、当然ですが朝日を浴び、規則正しく3食食べて生活リズムを整えるのが大切です。また、睡眠を充実させる寝室環境や寝具、寝姿勢にもこだわりたいですね」
◆眠っているときは寝返りを大切に
室温は季節に合わせて16~26℃、湿度は常時50~60%を保つ。照明はフットライトなどの目に低刺激なものを選び、入眠しやすくする。そしていざ眠ったら、寝返りを大事にしたい。
「寝返りは血流を回復させ、筋肉や関節の位置を整え、睡眠の質を上げます。とはいえ無意識の動作なので、高反発のベッドと枕でコントロールしましょう。低反発は体が沈み、寝返りには向きません」
◆寝返りを行いやすい体勢は?
入眠時は寝返りしにくいうつ伏せよりも、仰向けか横向きが望ましい。また、ストレッチでも寝返り上手になれる。
「就寝前に肩回しや伸び、寝転がって足首を曲げ伸ばしするだけでも筋肉がほぐれ寝返りしやすくなりますよ」
◆悪い睡眠姿勢
低反発やくたびれたマットレスだと、体が過度に曲がったり反ったりしてしまい負担になる。「高反発のマットレスと枕がオススメ」
◆良い睡眠姿勢
横向き時は額、鼻、あご、胸のラインが一直線になり、仰向けの際は額と鼻を結ぶ線と床の角度が5 度以内になる寝具を選ぶ。
【医師・医学博士 坪田 聡氏】雨晴クリニック院長。日本睡眠学会所属。著書に『睡眠は50歳から「老化」する 心と体を元気にする快眠習慣』(大和書房)など
取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/田中 斉

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