年収520万円の28歳が「家賃11万円の都心マンション」から泣く泣く引っ越したわけ

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都心部マンションの高騰が止まらない。新築価格は2億円を突破、中古マンションですら1億円がないと購入が難しい。庶民には、絶対に手が届かなくなった東京のマンション事情に、取材班が迫る!◆急な家賃値上げ要求で住宅補助も打ち切られ、引っ越さざるを得ない一人暮らし(男性28歳)/年収520万円
「代々木駅徒歩5分の1K、27屬離泪鵐轡腑鵑鮗擇蠅討い泙靴拭2板造老11万円。ただ、大家から今年の3月に1万3000円の値上げを要求され、泣く泣く引っ越すことに。4月から神奈川県横浜市の綱島で、最寄り駅徒歩15分にある家賃6万7000円のワンルームに住んでます」
そう語るのは、都内のベンチャー企業で働く吉田たくやさん(仮名・28歳)。
◆表参道まで約40分かけて毎日出社することに
吉田さんは代々木の物件を、家賃の値上げが容易と言われている定期借家契約で借りていた。大家さんに家賃の交渉をしても突っぱねられたという。
「電話で大家さんに『こっちも商売。東京都心のマンション価格が上がっているから、チャンスなんだよ。わかってくれ』と言われました。なんだよそれと正直思っていますが、契約も一般の賃貸契約ではなく、立場も弱くて。会社の住宅補助も打ち切られることから、代々木から離れることを決めました。正直、この生活をどうにか良くしたい」
表参道まで、約40分かけて毎日出社するたびに、体力が削られているという。
◆都心マンションを少しでも安く購入する方法とは?
高騰する都心マンションをどうにか買う方法はないか。一般企業に勤めながら、実需不動産を買う様子を発信する不動産インフルエンサーのゆーま氏は「超都心の築古に勝機アリ」と話す。
「狙うべきは旧耐震のマンション。ローンが組みにくいんですが、安値で手に入る可能性が高いんです。自分も広尾で、築50年を超えたマンションを買っています。2Kから1LDKにリノベしました。耐震性に懸念があっても、東日本大震災で倒壊していないことは、十分な安心材料になりますよね。
また、都心の築古物件は建て替えの可能性もある。昨今、国は老朽化マンションの建て替えを促進していて、建て替えの要件緩和の法改正も検討されています。安価で手に入れた築古が、建て替えで新築に生まれ変わることがあるのです」
◆意外な交渉術で安くゲット
ゆーま氏によれば、築古でも狙い目は「近くの新築と比べて3分の1以上、坪単価に差がある物件」と解説する。売り切れることが多いため、条件に該当する物件を見つけたら、すぐ連絡。
また、「相場よりそこまで安くない築古物件でも、値引き交渉すれば応じてくれることは多々ある」という。
「交渉のとき、仲介会社に、なぜ売り主が売るのか尋ねます。離婚や起業資金目的などの理由なら、早く売りたいので交渉が通りやすいはず。そこで、売り主宛に“手紙”や“菓子折り”を渡すんです。ウソみたいな話ですが、結局は人同士の交渉ですから。それに買い手が複数いる場合、最後は気持ちで決まるものです」
東京都心でのマンション購入を諦めてしまう前に、可能性を捨ててはいけない。
【不動産インフルエンサー・ゆーま氏】新卒1年目で東京に家を購入するという快挙を達成。「若手社会人こそ賃貸ではなく家を買おう」と発信。Instagram(@uma_0107)
取材・文/週刊SPA!編集部

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