地下水などの流体が関与? 「逆断層型」 石川・能登震度6強

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地震活動が活発化していた石川県能登地方で5日、最大震度6強の地震が発生した。気象庁や専門家は今後の地震に注意を呼びかける。
【写真特集】倒壊した鳥居や床に落ちて割れた酒瓶 「(石川県能登地方では)2年以上、地震活動が続いている。当面継続すると考えられるので引き続き注意してください」。最大震度6強の地震を受けて5日に開かれた気象庁の記者会見で、下山利浩・地震情報企画官はそう呼びかけた。 5日午後2時42分ごろ発生した最大震度6強の地震も含め、緊急地震速報が同10時までに計5回発表され、震度5強や震度4の地震が相次いでいる。

気象庁は今回の地震を断層が上下方向にずれ動く「逆断層型」と分析。能登地方では2020年から地震活動が活発化しており、同年12月以降、震度1以上の地震を計300回以上観測している。22年6月19日に震度6弱の地震が発生し、翌20日には震度5強の地震も観測した。 地震が頻発する理由について会見で尋ねられた下山企画官は政府の地震調査委員会が4月に公表した地震活動の評価を紹介した。この評価では、石川県珠洲市、能登町で20年12月ごろから累積1センチ超の移動が観測されるなどの地殻変動がみられるとしていた。また、今回の地震は深さ12キロの浅部で発生しているが、評価でも全体的に震源域が深部から浅部になっている傾向があり、地下水などの「流体が関与している可能性がある」と分析していた。 そのうえで、下山企画官は「今後の見通しが非常に難しい地域だが、地震の発生場所や規模によっては津波の可能性がある。海岸にいたらまずは避難して安全な場所で地震の情報を確認してほしい」と話した。 また、ゴールデンウイーク中で能登地方にも多くの観光客や帰省客がいるとみられ、「慣れない土地にいる人もいるかもしれない。赴く場所に崖がないかなど周囲の危険な場所を確認し、近づかないようにしてほしい」と呼びかけた。【島袋太輔】
「(石川県能登地方では)2年以上、地震活動が続いている。当面継続すると考えられるので引き続き注意してください」。最大震度6強の地震を受けて5日に開かれた気象庁の記者会見で、下山利浩・地震情報企画官はそう呼びかけた。
5日午後2時42分ごろ発生した最大震度6強の地震も含め、緊急地震速報が同10時までに計5回発表され、震度5強や震度4の地震が相次いでいる。
気象庁は今回の地震を断層が上下方向にずれ動く「逆断層型」と分析。能登地方では2020年から地震活動が活発化しており、同年12月以降、震度1以上の地震を計300回以上観測している。22年6月19日に震度6弱の地震が発生し、翌20日には震度5強の地震も観測した。
地震が頻発する理由について会見で尋ねられた下山企画官は政府の地震調査委員会が4月に公表した地震活動の評価を紹介した。この評価では、石川県珠洲市、能登町で20年12月ごろから累積1センチ超の移動が観測されるなどの地殻変動がみられるとしていた。また、今回の地震は深さ12キロの浅部で発生しているが、評価でも全体的に震源域が深部から浅部になっている傾向があり、地下水などの「流体が関与している可能性がある」と分析していた。
そのうえで、下山企画官は「今後の見通しが非常に難しい地域だが、地震の発生場所や規模によっては津波の可能性がある。海岸にいたらまずは避難して安全な場所で地震の情報を確認してほしい」と話した。
また、ゴールデンウイーク中で能登地方にも多くの観光客や帰省客がいるとみられ、「慣れない土地にいる人もいるかもしれない。赴く場所に崖がないかなど周囲の危険な場所を確認し、近づかないようにしてほしい」と呼びかけた。【島袋太輔】

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