「ラーメン組長」葬儀に弔問へ訪れた大物の名 「カタギになりたい」情報の真贋 使用された車両の持ち主と暴力団組織との関係

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4月26日、神戸・長田のテールラーメン店主で6代目山口組系暴力団の余嶋学組長(57)の葬儀がしめやかに営まれ、弔問には、さる大物が顔を見せた。今後の捜査の行方も含め、元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は、暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰)が解説する。
【写真を見る】誰もが知る名前が並ぶ、余嶋組長の葬儀の光景 亡くなったのは、6代目山口組の3次団体で、3代目弘道会・湊興業の余嶋学組長。経営するラーメン店「龍の髭」の厨房で頭から血を流しているのを従業員が見つけた。

「司法解剖の結果、余嶋組長は右目下から銃撃され、弾頭片(金属片)は頭部に残っていたものの、弾痕は外へ飛び出していたことがわかったと聞きました」通夜は4月25日、葬儀は26日に執り行われた(本人のInstagramより) と、社会部デスク。 余嶋組長の稼業歴をさかのぼると、加茂田組傘下の板本組にルーツがあるという。板本組の板本信明組長は加茂田組とたもとをわかった後、1990年ごろに弘道会傘下となり、余嶋組長もそれに従ったとされる。「余嶋組長は今から30年ほど前に弘道会の直参に昇格したそうです。当時もっとも若い直参だということでした」 と、竹垣氏。ラーメン店主の顔を持つ暴力団組長は、ヤクザの世界でエリートの経歴の持ち主だったようだ。通夜に出席したのは 一部では余嶋組長が組織の直参から降りたいとかカタギになりたいと願っていたとの情報が流れたが、実際は、「余嶋組長に付き従っていた若い衆の話によれば、カタギになる気は更々なかったようです」(同) 余嶋組長の通夜は25日の18時から行われた。「3代目弘道会から野内正博若頭(野内組組長)、松山猛統括委員長(10代目稲葉地一家総裁)、間宮誠治本部長(5代目河村一家総長)、加藤英喜若中(加藤組組長)、川上勉若中(8代目浜長会長)、小栗敏憲若中(6代目笹若一家総長)ら計13名の直参が出席したということです」(同) 6代目山口組は言うまでもなく特定抗争指定暴力団の指定を受けている。葬儀が行われた兵庫・神戸は警戒区域内に指定されており、その場合、複数のクルマで移動することも制限される。車間距離は300メートル「今回は4・5台に分乗し、300メートルほど車間距離を空けていたと聞きました。葬儀場の手配も難儀を極め、最初は兵庫・明石の方でやるという話でしたが、うまく行かず、神戸市内で落ち着いたようですね。それでも警察は条件を付けたようで、結果的に、他の団体は関係せず、3代目弘道会の中だけで通夜・葬儀を執り行ったとのことでした」(同) 26日に行われた葬儀には、大物も顔を見せたという。「3代目弘道会の竹内照明会長が弔いに訪れたとのことでした。当初は赴かない予定だったようですが、やはり盃を交わした若い衆ということで出席するに至ったようですね」(同) 一方で、捜査の行方はどうなっているのか?「事件の犯人が使ったとされる車両が岡山県内で発見されました。廃品回収関連の仕事をしている人物に車両を借りたとのことでした。ただ、貸した方は事情を全く知らなかったため、警察に事情を聴かれただけだったということです」(前出・社会部デスク) 1997年の5代目山口組の宅見勝若頭銃撃事件でも、実行犯にクルマを貸した人物は無罪放免となっている。複数犯か?「宅見若頭銃撃事件でクルマを貸したのは私もよく知る間柄の中野会組員でしたが、彼も実情を知らず、罪に問われることはありませんでした。ただ、今回注目されているのが、クルマを貸した人物の素性です。現在は6代目山口組傘下となった妹尾組(本部・岡山県)の元若頭補佐と関係のある人物だということです。ちなみにこの元若頭補佐は、15年ほど前にある事件で懲役へ行く前にカタギになったとのことでした」(前出・竹垣氏) 15年も前に、とっくにカタギになっているこの人物に焦点があたるのには理由がある、と言う。「去年10月、同じ岡山を本拠とし、神戸山口組と連合を組む池田組の池田孝志組長を妹尾組の吉永淳若頭が襲撃した事件がありましたね。その吉永若頭の借りたマンションの名義人がこの元若頭補佐だという話を聞きました。だからといって妹尾組が今回の事件に関与していると見るのは早計だとは思いますが、憶測を呼びそうな関係ではありますね」(同) ラーメン店の防犯カメラに映っていたのは、ベージュっぽい黄色のニット帽をかぶり、黒縁の眼鏡をした男だったという。やせ型で身長は165センチ程度とのことだ。 防犯カメラの映像をリレーして行くと、クルマの周辺に計3人が映り込んでいたとの情報もあるという。複数犯の可能性も浮上しているということか。 ラーメン組長銃撃事件のミステリーは深まりつつある。デイリー新潮編集部
亡くなったのは、6代目山口組の3次団体で、3代目弘道会・湊興業の余嶋学組長。経営するラーメン店「龍の髭」の厨房で頭から血を流しているのを従業員が見つけた。
「司法解剖の結果、余嶋組長は右目下から銃撃され、弾頭片(金属片)は頭部に残っていたものの、弾痕は外へ飛び出していたことがわかったと聞きました」
と、社会部デスク。
余嶋組長の稼業歴をさかのぼると、加茂田組傘下の板本組にルーツがあるという。板本組の板本信明組長は加茂田組とたもとをわかった後、1990年ごろに弘道会傘下となり、余嶋組長もそれに従ったとされる。
「余嶋組長は今から30年ほど前に弘道会の直参に昇格したそうです。当時もっとも若い直参だということでした」
と、竹垣氏。ラーメン店主の顔を持つ暴力団組長は、ヤクザの世界でエリートの経歴の持ち主だったようだ。
一部では余嶋組長が組織の直参から降りたいとかカタギになりたいと願っていたとの情報が流れたが、実際は、「余嶋組長に付き従っていた若い衆の話によれば、カタギになる気は更々なかったようです」(同)
余嶋組長の通夜は25日の18時から行われた。
「3代目弘道会から野内正博若頭(野内組組長)、松山猛統括委員長(10代目稲葉地一家総裁)、間宮誠治本部長(5代目河村一家総長)、加藤英喜若中(加藤組組長)、川上勉若中(8代目浜長会長)、小栗敏憲若中(6代目笹若一家総長)ら計13名の直参が出席したということです」(同)
6代目山口組は言うまでもなく特定抗争指定暴力団の指定を受けている。葬儀が行われた兵庫・神戸は警戒区域内に指定されており、その場合、複数のクルマで移動することも制限される。
「今回は4・5台に分乗し、300メートルほど車間距離を空けていたと聞きました。葬儀場の手配も難儀を極め、最初は兵庫・明石の方でやるという話でしたが、うまく行かず、神戸市内で落ち着いたようですね。それでも警察は条件を付けたようで、結果的に、他の団体は関係せず、3代目弘道会の中だけで通夜・葬儀を執り行ったとのことでした」(同)
26日に行われた葬儀には、大物も顔を見せたという。
「3代目弘道会の竹内照明会長が弔いに訪れたとのことでした。当初は赴かない予定だったようですが、やはり盃を交わした若い衆ということで出席するに至ったようですね」(同)
一方で、捜査の行方はどうなっているのか?
「事件の犯人が使ったとされる車両が岡山県内で発見されました。廃品回収関連の仕事をしている人物に車両を借りたとのことでした。ただ、貸した方は事情を全く知らなかったため、警察に事情を聴かれただけだったということです」(前出・社会部デスク)
1997年の5代目山口組の宅見勝若頭銃撃事件でも、実行犯にクルマを貸した人物は無罪放免となっている。
「宅見若頭銃撃事件でクルマを貸したのは私もよく知る間柄の中野会組員でしたが、彼も実情を知らず、罪に問われることはありませんでした。ただ、今回注目されているのが、クルマを貸した人物の素性です。現在は6代目山口組傘下となった妹尾組(本部・岡山県)の元若頭補佐と関係のある人物だということです。ちなみにこの元若頭補佐は、15年ほど前にある事件で懲役へ行く前にカタギになったとのことでした」(前出・竹垣氏)
15年も前に、とっくにカタギになっているこの人物に焦点があたるのには理由がある、と言う。
「去年10月、同じ岡山を本拠とし、神戸山口組と連合を組む池田組の池田孝志組長を妹尾組の吉永淳若頭が襲撃した事件がありましたね。その吉永若頭の借りたマンションの名義人がこの元若頭補佐だという話を聞きました。だからといって妹尾組が今回の事件に関与していると見るのは早計だとは思いますが、憶測を呼びそうな関係ではありますね」(同)
ラーメン店の防犯カメラに映っていたのは、ベージュっぽい黄色のニット帽をかぶり、黒縁の眼鏡をした男だったという。やせ型で身長は165センチ程度とのことだ。
防犯カメラの映像をリレーして行くと、クルマの周辺に計3人が映り込んでいたとの情報もあるという。複数犯の可能性も浮上しているということか。
ラーメン組長銃撃事件のミステリーは深まりつつある。
デイリー新潮編集部

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