【清水 芽々】流血事件、入居者からの虐待で命の危険も…富裕層向け高級老人ホームの職員が告発する「ヤバすぎる不祥事」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

未曾有の高齢化社会にある日本。2000年に制定された「介護保険法」をきっかけに国内の高齢者施設は増加の一途にあり、もっとも数が多いとされる有料老人ホームは1万3525施設(厚生労働省調べ)。利用目的により、介護型・住宅型と分かれており、入居一時金(初期費用)の平均は介護型で353.8万円、住宅型で73.4万円となっている(ちなみに中央値は介護型で30万円、住宅型で5.8万円)。
用途や設備によってピンキリの老人ホーム。高級と言われる老人ホームには何千万という入居一時金が必要になり、億を越える施設も珍しくない。月額の利用料も当然の如く、数百万円かかる。
ゴージャスな設備に囲まれ、超一流シェフによる料理が味わえ、様々なイベントやアクティビティを楽しめ、クオリティの高いケアを受けられる高級老人ホーム。当然利用者は富裕層に限られ、個人情報の流出などもってのほか。そのプライバシーは分厚いカーテンで守られているわけだが、その秘匿性ゆえ、不祥事が起きても表沙汰になりにくいという性質がある。PHOTO:iStock施設の沽券に関わるだけでなく、場合によっては管理責任を問われる、事故や事件などの不祥事。本来ならば闇から闇へ葬られるのだが、「隠ぺいすることは新たな被害者を生みかねない」「入居を考えている人には内情を知る権利がある」として、守秘義務の掟を破り、告発に立ち上がった介護スタッフがいる。「高級老人ホーム」での勤務経験を持つ彼らが暴露した驚きの事件の数々。にわかには信じ難い、その衝撃の告白を紹介する。(*告発者の特定を避けるため、一部内容や名前を改変してあります。)スタッフを巻き込んで流血事件<告発者一人目:野村百合香さん(仮名・29歳) 高級老人ホーム「S」>私が訴えたいのは風紀の乱れです。私の勤務先は60代後半から70代の方や夫婦で入居されてる方が多いのですが、比較的若いせいか、ヒマを持て余すからなのかわかりませんが、不倫が日常化しています。おとな同士の話ですし、他人が口を挟むことじゃないのはわかりますが、狭い世界の出来事ですので、他の入居者さんの間ですぐ噂になります。ご主人の不倫が周りに知れ渡ったことで人目を避けるようになり、ひとりで部屋に引きこもるようになった結果、認知症になってしまった60代の奥様がいます。その逆のパターンですと、奥様の不倫を知ったご主人が相手の男性の部屋に押しかけて乱闘騒ぎになったりもしています。スワッピングっていうんでしょうか、複数のご夫婦が相手を交換して一夜を過ごす例もあり、これが頻繁だったため「公序良俗に反するのではないか?」と他の入居者さんからクレームが来たり「こんな不道徳な場所には居られない」と退居者が続出したこともあります。施設側としては、騒音など、「集団生活に支障が出る」範囲については注意できてもプライベートに関しては口出しができません。入居者同士ではなく、スタッフが絡んでしまったこともあります。30代の既婚の女性ヘルパーA子が業務時間外に70代の独身男性入居者Bさんの部屋に出入りしているのが防犯カメラに映り、ふたりの不倫関係が発覚しました。Bさんの方は厳重注意で済みましたが、A子の方は「業務上の重大なルール違反」があったとして解雇。彼女は「パパ活」みたいな感じでBさんと付き合ってたようなんですけど、Bさんの方が本気になってしまったみたいで、「よくも俺たちの仲を引き裂いたな!」と包丁を持って管理事務所に乗り込んで来たんです。 まっさきに対応した施設長は首を切り付けられ、「あと数センチズレていたら頸動脈が切れて失血死していた」という大怪我をしましたし、Bさんを押さえつけようとした男性スタッフは逆に振り飛ばされて壁に叩きつけられ、手首の骨を折りました。部屋中に血が飛び散るし、悲鳴と怒号が飛び交うという地獄絵図でしたよ。でも警察沙汰にしていないです。「入居者保護の観点から」とか言ってましたけど、Bさんのご家族の意向とスキャンダルを嫌う入居者の総意みたいです。Bさんのご家族からは施設に慰謝料が支払われたそうですが、その詳細については知らされていません。階段から落とされ、浴槽に沈められ…<告発者二人目:佐藤茜さん(仮名・35歳) 高級老人ホーム「M」>世間では介護職員による高齢者への虐待ばかりがニュースになりますが、その逆のパターン、つまり高齢者による介護職員への虐待というか、加害について告発します。私のところの施設は介護付きなので認知症の方がけっこういらっしゃいまして、DVのような事件はしょっちゅう起こってます。高齢者といえども、意外と力が強いんですよ。特に認知症の方はコントロールがきかないので、相手をする職員はケガが絶えません。手当だけで済むようなケガならまだマシで、時には命の危険にさらされることもあります。実例をあげますと、Aさんという80代の男性がおむつ交換中に部屋を出て行ってしまい、それを追いかけた男性ヘルパーともみ合いになった挙句、Aさんが彼を階段から突き落としたことがありました。階段を転がり落ちた彼は打ちどころが悪く、意識不明のまま病院へ搬送されましたが、後遺症で下半身が不自由になってしまいました。 入浴介助中、女性ヘルパーの身体を触ったり、服を脱がせようとした70代の男性入居者Bさんを咎めた男性ヘルパーが逆ギレしたBさんに力まかせに首を掴まれ、浴槽に沈められたこともありました。ヘタをすればヘルパーが溺死していたかも知れないのに、事件化はされません。入居者によってなんらかの被害を被った職員には、見舞金が支払われて終わりです。見舞金の出所は入居者からの預り金。懐がまったく痛まないこともあってか、施設側も本気で防止策に取り組んでくれません。これが「知られざる現実」なんです。衝撃の告白を紹介したが、これらはまだ氷山の一角。後編『70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!』で、引き続き告発の声を紹介する。
ゴージャスな設備に囲まれ、超一流シェフによる料理が味わえ、様々なイベントやアクティビティを楽しめ、クオリティの高いケアを受けられる高級老人ホーム。
当然利用者は富裕層に限られ、個人情報の流出などもってのほか。そのプライバシーは分厚いカーテンで守られているわけだが、その秘匿性ゆえ、不祥事が起きても表沙汰になりにくいという性質がある。
PHOTO:iStock
施設の沽券に関わるだけでなく、場合によっては管理責任を問われる、事故や事件などの不祥事。本来ならば闇から闇へ葬られるのだが、
「隠ぺいすることは新たな被害者を生みかねない」「入居を考えている人には内情を知る権利がある」
として、守秘義務の掟を破り、告発に立ち上がった介護スタッフがいる。
「高級老人ホーム」での勤務経験を持つ彼らが暴露した驚きの事件の数々。にわかには信じ難い、その衝撃の告白を紹介する。
(*告発者の特定を避けるため、一部内容や名前を改変してあります。)
<告発者一人目:野村百合香さん(仮名・29歳) 高級老人ホーム「S」>
私が訴えたいのは風紀の乱れです。私の勤務先は60代後半から70代の方や夫婦で入居されてる方が多いのですが、比較的若いせいか、ヒマを持て余すからなのかわかりませんが、不倫が日常化しています。おとな同士の話ですし、他人が口を挟むことじゃないのはわかりますが、狭い世界の出来事ですので、他の入居者さんの間ですぐ噂になります。
ご主人の不倫が周りに知れ渡ったことで人目を避けるようになり、ひとりで部屋に引きこもるようになった結果、認知症になってしまった60代の奥様がいます。その逆のパターンですと、奥様の不倫を知ったご主人が相手の男性の部屋に押しかけて乱闘騒ぎになったりもしています。
スワッピングっていうんでしょうか、複数のご夫婦が相手を交換して一夜を過ごす例もあり、これが頻繁だったため「公序良俗に反するのではないか?」と他の入居者さんからクレームが来たり「こんな不道徳な場所には居られない」と退居者が続出したこともあります。
施設側としては、騒音など、「集団生活に支障が出る」範囲については注意できてもプライベートに関しては口出しができません。
入居者同士ではなく、スタッフが絡んでしまったこともあります。30代の既婚の女性ヘルパーA子が業務時間外に70代の独身男性入居者Bさんの部屋に出入りしているのが防犯カメラに映り、ふたりの不倫関係が発覚しました。
Bさんの方は厳重注意で済みましたが、A子の方は「業務上の重大なルール違反」があったとして解雇。彼女は「パパ活」みたいな感じでBさんと付き合ってたようなんですけど、Bさんの方が本気になってしまったみたいで、「よくも俺たちの仲を引き裂いたな!」と包丁を持って管理事務所に乗り込んで来たんです。
まっさきに対応した施設長は首を切り付けられ、「あと数センチズレていたら頸動脈が切れて失血死していた」という大怪我をしましたし、Bさんを押さえつけようとした男性スタッフは逆に振り飛ばされて壁に叩きつけられ、手首の骨を折りました。部屋中に血が飛び散るし、悲鳴と怒号が飛び交うという地獄絵図でしたよ。でも警察沙汰にしていないです。「入居者保護の観点から」とか言ってましたけど、Bさんのご家族の意向とスキャンダルを嫌う入居者の総意みたいです。Bさんのご家族からは施設に慰謝料が支払われたそうですが、その詳細については知らされていません。階段から落とされ、浴槽に沈められ…<告発者二人目:佐藤茜さん(仮名・35歳) 高級老人ホーム「M」>世間では介護職員による高齢者への虐待ばかりがニュースになりますが、その逆のパターン、つまり高齢者による介護職員への虐待というか、加害について告発します。私のところの施設は介護付きなので認知症の方がけっこういらっしゃいまして、DVのような事件はしょっちゅう起こってます。高齢者といえども、意外と力が強いんですよ。特に認知症の方はコントロールがきかないので、相手をする職員はケガが絶えません。手当だけで済むようなケガならまだマシで、時には命の危険にさらされることもあります。実例をあげますと、Aさんという80代の男性がおむつ交換中に部屋を出て行ってしまい、それを追いかけた男性ヘルパーともみ合いになった挙句、Aさんが彼を階段から突き落としたことがありました。階段を転がり落ちた彼は打ちどころが悪く、意識不明のまま病院へ搬送されましたが、後遺症で下半身が不自由になってしまいました。 入浴介助中、女性ヘルパーの身体を触ったり、服を脱がせようとした70代の男性入居者Bさんを咎めた男性ヘルパーが逆ギレしたBさんに力まかせに首を掴まれ、浴槽に沈められたこともありました。ヘタをすればヘルパーが溺死していたかも知れないのに、事件化はされません。入居者によってなんらかの被害を被った職員には、見舞金が支払われて終わりです。見舞金の出所は入居者からの預り金。懐がまったく痛まないこともあってか、施設側も本気で防止策に取り組んでくれません。これが「知られざる現実」なんです。衝撃の告白を紹介したが、これらはまだ氷山の一角。後編『70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!』で、引き続き告発の声を紹介する。
まっさきに対応した施設長は首を切り付けられ、「あと数センチズレていたら頸動脈が切れて失血死していた」という大怪我をしましたし、Bさんを押さえつけようとした男性スタッフは逆に振り飛ばされて壁に叩きつけられ、手首の骨を折りました。部屋中に血が飛び散るし、悲鳴と怒号が飛び交うという地獄絵図でしたよ。
でも警察沙汰にしていないです。「入居者保護の観点から」とか言ってましたけど、Bさんのご家族の意向とスキャンダルを嫌う入居者の総意みたいです。Bさんのご家族からは施設に慰謝料が支払われたそうですが、その詳細については知らされていません。
<告発者二人目:佐藤茜さん(仮名・35歳) 高級老人ホーム「M」>
世間では介護職員による高齢者への虐待ばかりがニュースになりますが、その逆のパターン、つまり高齢者による介護職員への虐待というか、加害について告発します。
私のところの施設は介護付きなので認知症の方がけっこういらっしゃいまして、DVのような事件はしょっちゅう起こってます。高齢者といえども、意外と力が強いんですよ。特に認知症の方はコントロールがきかないので、相手をする職員はケガが絶えません。手当だけで済むようなケガならまだマシで、時には命の危険にさらされることもあります。
実例をあげますと、Aさんという80代の男性がおむつ交換中に部屋を出て行ってしまい、それを追いかけた男性ヘルパーともみ合いになった挙句、Aさんが彼を階段から突き落としたことがありました。階段を転がり落ちた彼は打ちどころが悪く、意識不明のまま病院へ搬送されましたが、後遺症で下半身が不自由になってしまいました。
入浴介助中、女性ヘルパーの身体を触ったり、服を脱がせようとした70代の男性入居者Bさんを咎めた男性ヘルパーが逆ギレしたBさんに力まかせに首を掴まれ、浴槽に沈められたこともありました。ヘタをすればヘルパーが溺死していたかも知れないのに、事件化はされません。入居者によってなんらかの被害を被った職員には、見舞金が支払われて終わりです。見舞金の出所は入居者からの預り金。懐がまったく痛まないこともあってか、施設側も本気で防止策に取り組んでくれません。これが「知られざる現実」なんです。衝撃の告白を紹介したが、これらはまだ氷山の一角。後編『70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!』で、引き続き告発の声を紹介する。
入浴介助中、女性ヘルパーの身体を触ったり、服を脱がせようとした70代の男性入居者Bさんを咎めた男性ヘルパーが逆ギレしたBさんに力まかせに首を掴まれ、浴槽に沈められたこともありました。
ヘタをすればヘルパーが溺死していたかも知れないのに、事件化はされません。入居者によってなんらかの被害を被った職員には、見舞金が支払われて終わりです。見舞金の出所は入居者からの預り金。懐がまったく痛まないこともあってか、施設側も本気で防止策に取り組んでくれません。これが「知られざる現実」なんです。
衝撃の告白を紹介したが、これらはまだ氷山の一角。後編『70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!』で、引き続き告発の声を紹介する。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。