「学校をサボって時間をつぶしていた中2の私。制服で横になってたら、見知らぬおじさんが『君をここで見つけた以上…』」(千葉県・30代女性)

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シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Mさん(千葉県・30代女性)
その日、中学生だったMさんは学校に行かず、公園で寝転がっていた。
すると、そんな彼女に見知らぬおじさんが声をかけてきて……。
<Mさんの体験談>
中学2年生の真夏のことです。いじめにより不登校になりかけていた私は、朝、家を出ても学校へは行かずに近所の公園で時間を過ごすことがありました。
その公園は卒業した小学校の裏手にあり、元担任の先生がたまに私を見つけて「学校行かないなら、早く帰りなー!」と声をかけてくれるのが嬉しかったのです。
しかし、その日は先生に見つけてもらうこともなく、炎天下の中、木陰で横になっていました。
すると、公園に除草業者のトラックが入ってきて、業者のおじさんが私を見つけて走ってきて言ったのです。
私は咄嗟に、「いじめられてるんです」と口にしました。
見知らぬ人に心配してもらい、心の緊張がフッと切れたのです。
するとおじさんは、トラックに戻り大きな水筒を持ってきて、私に麦茶を飲ませてくれました。そのうえ除草の仕事の最中なのに、学校での出来事を30分近くも聞いてくれました。
おじさんはそう言って、泣いている私にもう一杯麦茶をすすめると、背中をポンと押してくれました。
私はおじさんに深く頭を下げて、公園を出ました。振り返り振り返り、手を振りました。おじさんも私が見えなくなるまで、公園の入り口で手を振ってくれました。
家に帰ると、「今日も来ない」と学校から連絡を受けていた母が、笑顔でいつも通り「よく帰ってきたね」とだけ言ってくれました。
真夏の暑さと除草の青い草の香りは、20年以上たっても、あの日のおじさんの優しさと冷たい麦茶の美味しさ、母の笑顔を思い出させてくれます。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない……。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko[a]j-town.net、[a]を@に変更)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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