花田紀凱の週刊誌ウォッチング (921) 「暗殺良かった」無責任言論が誘発した首相爆弾テロ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「リベラル市民として言えばね、せめて『暗殺が成功して良かったな』と」
14日、安倍晋三元首相暗殺について、ネット番組でこう語ったのは作家で法政大学教授の島田雅彦氏。
こういう無責任な言論が、今回の岸田文雄首相への爆弾テロを誘発したのだ。
事件発生が15日。締め切りまで3日あった『週刊文春』『週刊新潮』(ともに4月27日号)、両誌ともトップ。
『文春』が「『山上とウチの隆ちゃん、一億分の二だよ』 岸田首相襲撃犯実父の告白」。
『新潮』が「『安倍』『統一教会』批判で裁判 総理襲撃『木村隆二』実父が本誌に語った『息子との距離』」。
『文春』は父親を直撃、『新潮』は「実父の携帯電話に連絡」して、嫌がる父親に無理やり話を聞いているが、『文春』の方が、本音を引き出している。
〈「そう。山上と、ウチの隆ちゃん。一億分の二だよ。まぁ隆ちゃんは、宗教がどうとか、そういうのはないけどね。ただ、あんなことする奴なんて、どこかしら、頭のネジが外れてるんよ」〉
取材全体としては中学時代の職業体験感想文や子供の頃の写真を入手している『新潮』に分がある。
無責任な言論人に関しては6月号(4月26日発売)の月刊『Hanada』で、小川榮太郎さん(文芸評論家)が白井聡、宮台真司、金平茂紀氏らを手厳しく、かつ的確に批判しているので、ぜひご一読を。
世の中「GPT」「GPT」とうるさい。「ChatGPT」
大変なことになっているらしいが、正直、よくわからない。
『新潮』が、そのあたりを実に手際よく解説。
「『核兵器』以来の発明『ChatGPT』は人類の『神』か『悪魔』か」
現状から、その将来まで、とりあえずわかった気にさせてくれる。さすが『新潮』。
『週刊ポスト』(4・28)「これは第2の森友問題か 高市早苗・経済安保大臣一派が天理教に貢ぐ『ゴミ処理場代14億円』の闇」は典型的なタメにする記事だ。
(月刊『Hanada』編集長)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。