「酒と芸者に溺れてヒモ生活に転落…それでも総理大臣になった」超有名政治家のヤバすぎる酒癖伝説

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酒は古くから人間関係の潤滑油だ。とくに政治の世界では立身出世のために会合を開き、同胞、そして時には政敵とも酒を酌み交わす。世界を大きく動かした政治家の中には、酒癖の悪い者も多くいた。
日銀総裁、大蔵大臣、総理大臣を歴任した高橋是清も酒豪として知られる。彼の酒癖が悪化したのは、なんと17歳の頃。知人に連れられた茶屋がきっかけだった。アメリカで学んだ英語を生かし、大学南校(現・東京大学)で教授手伝いをするほどのエリートだったが、芸者遊びを覚えてからは放蕩を繰り返し、学校を欠勤するようになった。
ある日、芸者と昼から痛飲している現場を目撃された高橋は、自ら辞職願いを出すハメに。その後、無職の一文無しになった彼は芸者の家に転がり込んだ。そんなヒモ生活を続けるわけにはいかないと思ったのか、高橋は唐津藩(佐賀県)の英語学校で教師となる。
Photo by gettyimages
だが、再び鯨飲の日々が始まる。高橋はこの頃、一日3升(約5・4リットル)の酒を毎日飲んでいたという。酒の肴は決まって鳥鍋で、近くの村落で鳥を買い、毎日二羽ずつ調理していた。けれど、酒に溺れていたわけではなかった。飲み会後の深夜、高橋は必ず3時間以上を漢学の勉強に充てていたという。高橋はのちに、教師時代に得た知識で、激動の時代を駆け抜けていく。高橋是清に勝るとも劣らない酒豪が田中角栄だ。彼は酒席で人心を掌握する天才だった。若い頃は一日10件以上の宴席に顔を出し、多忙を極めた通商産業大臣(現・経済産業大臣)時代も一日3件の会合に出ていたというから驚きだ。主賓であっても決して偉そうにせず、一人一人にお酌をし、相手の懐へするりと飛び込まんとした。そのために数え切れないほど盃を交わす角栄は、あらかじめ店側に小さい盃を用意させていたという。さすがは宴席の達人である。 酒は友好の道具であるが、飲みすぎれば身体を冒す毒となる。政治家たちはよくも悪くも酒と上手く付き合ってきたのだ。「週刊現代」2023年4月15・22日合併号より
だが、再び鯨飲の日々が始まる。高橋はこの頃、一日3升(約5・4リットル)の酒を毎日飲んでいたという。酒の肴は決まって鳥鍋で、近くの村落で鳥を買い、毎日二羽ずつ調理していた。
けれど、酒に溺れていたわけではなかった。飲み会後の深夜、高橋は必ず3時間以上を漢学の勉強に充てていたという。高橋はのちに、教師時代に得た知識で、激動の時代を駆け抜けていく。
高橋是清に勝るとも劣らない酒豪が田中角栄だ。彼は酒席で人心を掌握する天才だった。若い頃は一日10件以上の宴席に顔を出し、多忙を極めた通商産業大臣(現・経済産業大臣)時代も一日3件の会合に出ていたというから驚きだ。
主賓であっても決して偉そうにせず、一人一人にお酌をし、相手の懐へするりと飛び込まんとした。そのために数え切れないほど盃を交わす角栄は、あらかじめ店側に小さい盃を用意させていたという。さすがは宴席の達人である。
酒は友好の道具であるが、飲みすぎれば身体を冒す毒となる。政治家たちはよくも悪くも酒と上手く付き合ってきたのだ。「週刊現代」2023年4月15・22日合併号より
酒は友好の道具であるが、飲みすぎれば身体を冒す毒となる。政治家たちはよくも悪くも酒と上手く付き合ってきたのだ。
「週刊現代」2023年4月15・22日合併号より

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