容疑者の母「爆弾作り疑った」 家のごみ箱から黒い粉 首相襲撃

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岸田文雄首相が和歌山市の演説会場で爆発物を投げつけられた事件で、無職の木村隆二容疑者(24)=威力業務妨害容疑で逮捕=の母親が「(木村容疑者が)爆弾を作っているのかと疑ったことがある」と和歌山県警に説明したことが、捜査関係者への取材で判明した。過去にごみ箱から黒い粉を見つけたという。自宅からは火薬の原料とみられる粉末などが押収されており、県警はパイプ爆弾を自作したとみて調べている。
和歌山県警警察官が爆発物に迅速対応 SNSで注目 木村容疑者は15日午前11時25分ごろ、衆院和歌山1区補選の自民党候補の演説会場だった和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港で、岸田首相に向かって筒状の爆発物を投げつけ、演説を妨害した疑いが持たれている。現場で地元漁師らに取り押さえられ、逮捕直後から黙秘を続けているとされる。 捜査関係者によると、木村容疑者は兵庫県川西市の自宅で母と兄の3人暮らし。母親は県警から木村容疑者について事情を聴かれ、「工作が好きだった」としたうえで「家のごみ箱に黒い粉が捨ててあったことがある」と説明。これらを理由に、木村容疑者が爆発物を自作していると疑ったと述べていることが判明した。 県警は事件翌日の家宅捜索で、室内から火薬とみられる粉末や鋼管、工具などを見つけた。パソコンなども押収しており、県警はインターネット上の情報を参考に自身で製造した疑いもあるとみて構造などを詳しく調べている。 木村容疑者が投げ込んだとされる爆発物は約50秒後に破裂。首相は避難して無事だったが、男性警察官ら2人が負傷した。破損した筒は約40メートル先で見つかり、さらにその約20メートル先のコンテナの側面に筒のふたとみられる破片が突き刺さっているのが確認された。木村容疑者はもう1本の筒やライター、果物ナイフを所持していたことも分かっている。 一方、木村容疑者は選挙制度を巡って2022年6月、国に損害賠償を求める訴訟を起こしていた。県警が自宅の家宅捜索で訴訟資料を押収していたことも新たに判明した。木村容疑者は被選挙権の年齢制限に不満を持っていたとされ、県警は動機の解明につながるとみて詳しく分析している。【駒木智一、大塚愛恵】
木村容疑者は15日午前11時25分ごろ、衆院和歌山1区補選の自民党候補の演説会場だった和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港で、岸田首相に向かって筒状の爆発物を投げつけ、演説を妨害した疑いが持たれている。現場で地元漁師らに取り押さえられ、逮捕直後から黙秘を続けているとされる。
捜査関係者によると、木村容疑者は兵庫県川西市の自宅で母と兄の3人暮らし。母親は県警から木村容疑者について事情を聴かれ、「工作が好きだった」としたうえで「家のごみ箱に黒い粉が捨ててあったことがある」と説明。これらを理由に、木村容疑者が爆発物を自作していると疑ったと述べていることが判明した。
県警は事件翌日の家宅捜索で、室内から火薬とみられる粉末や鋼管、工具などを見つけた。パソコンなども押収しており、県警はインターネット上の情報を参考に自身で製造した疑いもあるとみて構造などを詳しく調べている。
木村容疑者が投げ込んだとされる爆発物は約50秒後に破裂。首相は避難して無事だったが、男性警察官ら2人が負傷した。破損した筒は約40メートル先で見つかり、さらにその約20メートル先のコンテナの側面に筒のふたとみられる破片が突き刺さっているのが確認された。木村容疑者はもう1本の筒やライター、果物ナイフを所持していたことも分かっている。
一方、木村容疑者は選挙制度を巡って2022年6月、国に損害賠償を求める訴訟を起こしていた。県警が自宅の家宅捜索で訴訟資料を押収していたことも新たに判明した。木村容疑者は被選挙権の年齢制限に不満を持っていたとされ、県警は動機の解明につながるとみて詳しく分析している。【駒木智一、大塚愛恵】

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