【宮内庁・御料牧場の実態】職員が“野菜泥棒”、一度に数百kgの羊肉消費、敷地内で勝手に家庭菜園の“やりたい放題”

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皇族方の日常の食事をはじめ、海外賓客の歓待にも供される食材を生産する御料牧場で、「皇室の牧場」という誉れにあぐらをかいた「蛮行」がまん延しているという。愛子さまが幼少より親しまれる牧場の実態を告発する。【前後編の前編】
【写真】御料牧場でギャロップ走りする黒顔毛の羊たち。他、栗毛の馬の口に約3cmの幼い悠仁さま、未舗装の道で笑顔の天皇皇后両陛下と愛子さま、雅子さまが頭をぶつけられ振り向く陛下、NYの眞子さん小室さんデート姿も * * * 天皇皇后両陛下と愛子さまを乗せたシルバーのワンボックスカーを、御料牧場の職員たちが直立不動で出迎える。にこやかな表情で車を降りられたご一家に対し、職員はうやうやしく頭を下げた──。実に3年7か月ぶりの天皇ご一家の静養の地として選ばれたのは、「御料牧場」だった。4月5日から5泊6日の日程で滞在されたご一家は、自転車で敷地内を散策されたり、野菜を収穫されたり、牛の出産に立ち会われたりしたという。

「コロナ禍前は、例年5月頃に滞在されるのが恒例で、自然豊かな御料牧場は幼少より愛子さまのお気に入りでした。愛子さまが初めて御料牧場に足を運ばれたのは、まだ1才になる前のこと。雅子さまに抱っこされた愛子さまが、大きな牛を怖がらずに手を伸ばされる微笑ましいシーンがありました。多い年には、年間3度訪問されたこともあります。雅子さまにとって、御料牧場は愛子さまの成長の思い出が詰まった、特別な場所なのです」(皇室記者) しかし、御料牧場の職員が居住まいを正すのは“皇族方がお見えになっている間だけ”と知ったら、雅子さまはどのようなお気持ちを抱かれるだろうか。 栃木県南西部に位置する御料牧場は、東京ドーム54個分の広大な土地を誇る。レタスや大根など20種類以上の野菜の生産や、馬や乳牛、豚、羊、鶏のほか、珍しいところではキジの飼育、さらにはバターやソーセージなど乳製品や肉製品の加工が行われている。「文字通り『皇室専用の牧場』です。天皇家や皇太子家には農産物が無料で届けられる一方、宮家の皇族方でさえ、御料牧場の生産物はお金を払って購入しなければならないほど、厳密に管理されています。秋篠宮家では、秋篠宮さまが皇太子待遇である皇嗣となられたことで、購入する必要がなくなったと聞いています」(皇室ジャーナリスト) 牧場を管理するのは、宮内庁だ。牧場長を頂点に、ナンバー2の次長のもと、庶務課、畜産課、農産課の3つの部署が設けられ、60人ほどが働いている。「牧場長は、農水省のキャリア官僚が宮内庁に出向し、務めるのが慣例です。次長を筆頭に東京の宮内庁本庁から派遣されているのは5人ほどで、それ以外の大多数は現地採用の『技官』です。国家公務員という扱いですが、仕事内容は端的に言えば農家や酪農家の方と同様です」(前出・皇室ジャーナリスト) 生産物は皇族方の口に入るのはもちろんのこと、宮中晩餐会や園遊会など、内外賓客の接遇行事に用いられる。5月11日に、赤坂御苑(東京・港区)で5年ぶりに開催される両陛下主催の園遊会では、まだコロナ禍の影響が色濃く残ることから食事の提供は見送られた。しかし今後、社会が平時を取り戻すにつれ、令和皇室における御料牧場の存在感は増していくだろう。 だが、高いクオリティーを求められる半面、御料牧場では耳を疑うような実態が広がっているという。御料牧場に詳しい宮内庁関係者が語る。「御料牧場の職員が、牧場でとれた卵や野菜、牛乳を公然と持ち帰っていたのです。食材は新聞紙に包まれ、職員の名前が書かれていました。そこには、次長などの幹部クラスはおろか、牧場長の名前まであり、“おこぼれに預かる”のが常態化していました。 彼らは“お金を払ってますから”と嘯いていましたが、宮内庁庁舎の食堂で販売されている牛乳などを除いて、そもそも職員が生産物を直接買うことはできません。簡単に言えば“野菜泥棒”です」 御料牧場は国有地であり、飼育や栽培、加工にかかる農機具や設備、飼料や肥料一切の費用は税金で賄われている。前出の宮内庁関係者が続ける。「そうして育てられた国の作物を、自らも税金を原資とした給与を得ている国家公務員が勝手に持って帰るというのは、許しがたいことです」 本誌『女性セブン』が「持ち帰り」を行っていたとされる元次長に電話をかけると、「もう退職しており、一切お答えできません」と繰り返すばかりだったが、「生産物の持ち帰り」を否定することはなかった。 理解に苦しむ行いはほかにもあったという。「東京から幹部職員が視察出張に来た際などには、よく羊肉を使ったバーベキューパーティーが開催されていました。 御料牧場では、かなりの数の食用の羊が飼育されています。羊肉がヨーロッパでは重宝されるのに加え、外国からの賓客は宗教上の理由から食べられる肉の種類が限定されることがあるのに対し、羊肉にはそうした制限がかからないためです。園遊会でも、例年ジンギスカンが振る舞われていました。 そのようにして、賓客に供するべき食材が、内々の会合で使われるわけです。多いときには、一度に数百kgの羊肉を消費したこともあったと聞いています。羊肉は出張者へ提供される食事という名目でしたが、それでも百kg単位で使うのはやりすぎでしょう。『酒池肉林』のやりたい放題でした」(前出・宮内庁関係者) 本来であれば、こうした杜撰さを引き締めるのがトップの役割だ。しかし、過去には牧場長自ら公私混同を働いていたケースもあったという。「かつて牧場長を務めたA氏は、牧場の敷地内に勝手に『家庭菜園』を開墾し、トマトやきゅうりを育てていました。牧場の農機具も当然のように使っていましたよ。農水省のキャリア官僚で、有名大学の農業系の学部出身ですから、野菜作りの知識が豊富なのは当然でしょうが……」(前出・宮内庁関係者) 繰り返すが、土地は国有地であり、農機具などの設備は元を辿れば税金である。(後編へ続く)※女性セブン2023年5月4日号
* * * 天皇皇后両陛下と愛子さまを乗せたシルバーのワンボックスカーを、御料牧場の職員たちが直立不動で出迎える。にこやかな表情で車を降りられたご一家に対し、職員はうやうやしく頭を下げた──。実に3年7か月ぶりの天皇ご一家の静養の地として選ばれたのは、「御料牧場」だった。4月5日から5泊6日の日程で滞在されたご一家は、自転車で敷地内を散策されたり、野菜を収穫されたり、牛の出産に立ち会われたりしたという。
「コロナ禍前は、例年5月頃に滞在されるのが恒例で、自然豊かな御料牧場は幼少より愛子さまのお気に入りでした。愛子さまが初めて御料牧場に足を運ばれたのは、まだ1才になる前のこと。雅子さまに抱っこされた愛子さまが、大きな牛を怖がらずに手を伸ばされる微笑ましいシーンがありました。多い年には、年間3度訪問されたこともあります。雅子さまにとって、御料牧場は愛子さまの成長の思い出が詰まった、特別な場所なのです」(皇室記者)
しかし、御料牧場の職員が居住まいを正すのは“皇族方がお見えになっている間だけ”と知ったら、雅子さまはどのようなお気持ちを抱かれるだろうか。
栃木県南西部に位置する御料牧場は、東京ドーム54個分の広大な土地を誇る。レタスや大根など20種類以上の野菜の生産や、馬や乳牛、豚、羊、鶏のほか、珍しいところではキジの飼育、さらにはバターやソーセージなど乳製品や肉製品の加工が行われている。
「文字通り『皇室専用の牧場』です。天皇家や皇太子家には農産物が無料で届けられる一方、宮家の皇族方でさえ、御料牧場の生産物はお金を払って購入しなければならないほど、厳密に管理されています。秋篠宮家では、秋篠宮さまが皇太子待遇である皇嗣となられたことで、購入する必要がなくなったと聞いています」(皇室ジャーナリスト)
牧場を管理するのは、宮内庁だ。牧場長を頂点に、ナンバー2の次長のもと、庶務課、畜産課、農産課の3つの部署が設けられ、60人ほどが働いている。
「牧場長は、農水省のキャリア官僚が宮内庁に出向し、務めるのが慣例です。次長を筆頭に東京の宮内庁本庁から派遣されているのは5人ほどで、それ以外の大多数は現地採用の『技官』です。国家公務員という扱いですが、仕事内容は端的に言えば農家や酪農家の方と同様です」(前出・皇室ジャーナリスト)
生産物は皇族方の口に入るのはもちろんのこと、宮中晩餐会や園遊会など、内外賓客の接遇行事に用いられる。5月11日に、赤坂御苑(東京・港区)で5年ぶりに開催される両陛下主催の園遊会では、まだコロナ禍の影響が色濃く残ることから食事の提供は見送られた。しかし今後、社会が平時を取り戻すにつれ、令和皇室における御料牧場の存在感は増していくだろう。
だが、高いクオリティーを求められる半面、御料牧場では耳を疑うような実態が広がっているという。御料牧場に詳しい宮内庁関係者が語る。
「御料牧場の職員が、牧場でとれた卵や野菜、牛乳を公然と持ち帰っていたのです。食材は新聞紙に包まれ、職員の名前が書かれていました。そこには、次長などの幹部クラスはおろか、牧場長の名前まであり、“おこぼれに預かる”のが常態化していました。
彼らは“お金を払ってますから”と嘯いていましたが、宮内庁庁舎の食堂で販売されている牛乳などを除いて、そもそも職員が生産物を直接買うことはできません。簡単に言えば“野菜泥棒”です」
御料牧場は国有地であり、飼育や栽培、加工にかかる農機具や設備、飼料や肥料一切の費用は税金で賄われている。前出の宮内庁関係者が続ける。
「そうして育てられた国の作物を、自らも税金を原資とした給与を得ている国家公務員が勝手に持って帰るというのは、許しがたいことです」
本誌『女性セブン』が「持ち帰り」を行っていたとされる元次長に電話をかけると、「もう退職しており、一切お答えできません」と繰り返すばかりだったが、「生産物の持ち帰り」を否定することはなかった。
理解に苦しむ行いはほかにもあったという。
「東京から幹部職員が視察出張に来た際などには、よく羊肉を使ったバーベキューパーティーが開催されていました。
御料牧場では、かなりの数の食用の羊が飼育されています。羊肉がヨーロッパでは重宝されるのに加え、外国からの賓客は宗教上の理由から食べられる肉の種類が限定されることがあるのに対し、羊肉にはそうした制限がかからないためです。園遊会でも、例年ジンギスカンが振る舞われていました。
そのようにして、賓客に供するべき食材が、内々の会合で使われるわけです。多いときには、一度に数百kgの羊肉を消費したこともあったと聞いています。羊肉は出張者へ提供される食事という名目でしたが、それでも百kg単位で使うのはやりすぎでしょう。『酒池肉林』のやりたい放題でした」(前出・宮内庁関係者)
本来であれば、こうした杜撰さを引き締めるのがトップの役割だ。しかし、過去には牧場長自ら公私混同を働いていたケースもあったという。
「かつて牧場長を務めたA氏は、牧場の敷地内に勝手に『家庭菜園』を開墾し、トマトやきゅうりを育てていました。牧場の農機具も当然のように使っていましたよ。農水省のキャリア官僚で、有名大学の農業系の学部出身ですから、野菜作りの知識が豊富なのは当然でしょうが……」(前出・宮内庁関係者)
繰り返すが、土地は国有地であり、農機具などの設備は元を辿れば税金である。
(後編へ続く)
※女性セブン2023年5月4日号

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