北海道網走市の能取湖で約1億8000万個の大量死が判明したホタテ稚貝の回収作業が20日、始まった。
作業は12日間を予定し、5月初旬まで続く見通し。
西網走漁協のホタテ漁師たちが漁船を使って、ホタテが入った養殖かごを次々と引き揚げて岸壁に運んだ。岸壁ではアルバイトの大学生や主婦らが、養殖かごから稚貝を外した。初日は約1400万個を回収した。
回収されるホタテは、農業用排水路や道路舗装、堆肥(たいひ)などの資材・原料に使えることから、土木工事などを行う業者が買い取ることになったという。
西網走漁協の石館正也・組合長は「本来は生きた稚貝を出荷するのに、死んだ貝を処理することになってせつない」と話した。漁協によると、病気や水質による可能性は低いことが分かってきたというが、今後さらに原因を究明し、再発防止策を検討する。