「タワマンの汚部屋にチワワ14頭!?」立ち退き直前に“夜逃げ”した女性、犬たちの運命は…

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タワーマンションといえば、豊かさの象徴。住人がペットを散歩させていたりすれば、「優雅だなぁ」と羨ましく見る人も多いのではないだろうか。だが、今回のケースはタワマンの一室で起こった悲劇。14頭ものチワワを1人で飼っていた女性の部屋は、大変なことになっていた。ときには犬も保護するという、NPO法人『ねこけん』の代表理事・溝上奈緒子氏に顛末を聞いた。
【衝撃写真】「高級タワマンがここまで汚部屋に…」女性が“夜逃げ”した後の部屋、驚きの様子■まさかの夜逃げ、散らかり放題の部屋から消えた女性と犬14頭

『ねこけん』のもとに、ある“立ち退き案件”で相談がきた。差し押さえなどにあった物件から荷物を一時保管する強制執行補助業者の人で、これまで何度も、犬猫の保護に協力してくれていた。 業者によると、その物件はタワーマンション。女性が1人で暮らしていたが、なんとチワワが14頭もいるという。いくら世界最小レベルの小型犬だとしても、14頭ともなると部屋は一体どんな状態になっているのか。連絡をもらった際は、そんな場所で暮らす犬たちの様子がとても心配だったそうだ。 「業者さんによると、前々から悪臭が出ていて、近所の方からクレームが来ていた部屋だったそうです。本来はとてもきれいなタワーマンションだったのですが…」 とはいえ、保護したいのはやまやまだが、『ねこけん』はその名のとおり猫の保護団体。しかもここ数ヵ月、飼育崩壊現場の引き上げが多く、保護場所も満員状態だったという。だが、ある有名な獣医師が「小型犬ならなんとかするよ」と協力を申し出てくれ、保護のめどが立った。 いざ案件に取り掛かろうと業者から送られてきた写真を見てみると、そこにはとても“富の象徴・タワマン”とはとても思えない、グチャグチャな部屋の様子が写っていた。 「散らかり放題でゴミも捨てられておらず、床もひどい状態。ものすごく汚い部屋でした。高級タワマンでもここまでになるのかと、驚いたくらいです。ここでチワワ14頭を、一体どうやって飼っていたのか」 一刻も早く犬たちを救わなければ…、そう決心し動き出そうとしたところで、予想外の展開が起こった。この部屋に住む女性が、なんと夜逃げしてしまったのだという。 業者がその部屋に行ってみると、大量のゴミだけが取り残されていた。そして問題なのは、女性が14頭のチワワをすべて連れ去っていたことだ。 「おそらく、実家に身を寄せているのではないかということでした。でも、それを追いかける術はない。犬は法律的に“物扱い”で、その人の所有物、財産になってしまうから。せめて置いていってくれたら保護ができたのですが、連れていかれてしまうと何もできないのがもどかしいです」 たとえ汚い部屋から場所を移したとしても、再び同じような状態に陥る可能性はおおいにある。そこでまた犠牲になるのは、小さな犬たちだ。 「負のループが続いてしまうと思うと、とても心が痛いです。タワマンに限らずですが、今回のことは氷山の一角。本当は日本中でそういったことが起こっているのかもしれません。とくに猫の場合、犬と違って大きな声で吠えたりしないために顕在化しにくい。においは出ますが、どのくらいの頭数がいるのかはなかなか伝わってきません」 14頭の犬たちは果たしてどこへ行ったのか。そして、健康で幸せに暮らすことができているのか。外部から差し伸べた手がさえぎられてしまった、後味の悪い案件だったという。 「こんな状態になる前に、誰かに相談したり、周りが気づいてあげられれば…。犠牲になるのは小さな命ですから。なんとか、こうしたことが減ってほしいと思います」
■まさかの夜逃げ、散らかり放題の部屋から消えた女性と犬14頭
『ねこけん』のもとに、ある“立ち退き案件”で相談がきた。差し押さえなどにあった物件から荷物を一時保管する強制執行補助業者の人で、これまで何度も、犬猫の保護に協力してくれていた。
業者によると、その物件はタワーマンション。女性が1人で暮らしていたが、なんとチワワが14頭もいるという。いくら世界最小レベルの小型犬だとしても、14頭ともなると部屋は一体どんな状態になっているのか。連絡をもらった際は、そんな場所で暮らす犬たちの様子がとても心配だったそうだ。
「業者さんによると、前々から悪臭が出ていて、近所の方からクレームが来ていた部屋だったそうです。本来はとてもきれいなタワーマンションだったのですが…」
とはいえ、保護したいのはやまやまだが、『ねこけん』はその名のとおり猫の保護団体。しかもここ数ヵ月、飼育崩壊現場の引き上げが多く、保護場所も満員状態だったという。だが、ある有名な獣医師が「小型犬ならなんとかするよ」と協力を申し出てくれ、保護のめどが立った。
いざ案件に取り掛かろうと業者から送られてきた写真を見てみると、そこにはとても“富の象徴・タワマン”とはとても思えない、グチャグチャな部屋の様子が写っていた。
「散らかり放題でゴミも捨てられておらず、床もひどい状態。ものすごく汚い部屋でした。高級タワマンでもここまでになるのかと、驚いたくらいです。ここでチワワ14頭を、一体どうやって飼っていたのか」
一刻も早く犬たちを救わなければ…、そう決心し動き出そうとしたところで、予想外の展開が起こった。この部屋に住む女性が、なんと夜逃げしてしまったのだという。
業者がその部屋に行ってみると、大量のゴミだけが取り残されていた。そして問題なのは、女性が14頭のチワワをすべて連れ去っていたことだ。
「おそらく、実家に身を寄せているのではないかということでした。でも、それを追いかける術はない。犬は法律的に“物扱い”で、その人の所有物、財産になってしまうから。せめて置いていってくれたら保護ができたのですが、連れていかれてしまうと何もできないのがもどかしいです」
たとえ汚い部屋から場所を移したとしても、再び同じような状態に陥る可能性はおおいにある。そこでまた犠牲になるのは、小さな犬たちだ。
「負のループが続いてしまうと思うと、とても心が痛いです。タワマンに限らずですが、今回のことは氷山の一角。本当は日本中でそういったことが起こっているのかもしれません。とくに猫の場合、犬と違って大きな声で吠えたりしないために顕在化しにくい。においは出ますが、どのくらいの頭数がいるのかはなかなか伝わってきません」
14頭の犬たちは果たしてどこへ行ったのか。そして、健康で幸せに暮らすことができているのか。外部から差し伸べた手がさえぎられてしまった、後味の悪い案件だったという。

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