京都“保津川下り”船転覆 1人死亡 1人行方不明…運営組合「本来はあり得ない操船」

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28日、京都の「保津川下り」で船が転覆し、1人が死亡しました。川に投げ出された船員1人が今も行方不明になっています。人気の観光スポットで何が起きたのでしょうか。
■転覆場所は…流れ激しい「大高瀬」
消防に通報が入ったのは、28日正午ごろでした。
消防への通報:「後方で、保津川下りをしていた船が転覆した」
事故当時、船には子どもを含む乗客25人と船員4人の合わせて29人が乗船していました。船は午前10時半すぎに出航後、15分ほど下ったところで座礁。船は転覆し、全員が川に投げ出されたということです。
乗客25人と船員2人は救助されましたが、船頭の田中三郎さん(51)が死亡し、40歳の男性の船員の行方が現在も分かっていません。
別の船の乗客:「岸に止めて、助ける人たちは助けてという感じ」「(Q.人の様子は?)岸にいた」「(Q.心臓マッサージは?)されてましたね」
この保津川下りは、京都府の亀岡市から嵐山まで16キロほどの渓流をおよそ2時間かけて下ります。四季折々の自然と急流のスリルを体験できることから、年間およそ30万人が訪れるといいます。
そんな人気の観光スポットで起きた今回の事故。船が転覆したのは流れの激しい「大高瀬」と呼ばれる場所でした。
■運営組合「本来はあり得ない操船」
保津川遊船企業組合 豊田知八代表理事:「皆さん、この度はご心配とご迷惑をおかけして申し訳ございません。舵(かじ)を持っていた船頭が、船の外に落ちてしまったという状態が生まれた」
4人の船員のうち1人が後ろで舵取りをしていました。しかし、舵取りが操作を誤り落水。慌てて他の船員が舵を取ろうとしましたが、船は左前方にあった岩に衝突し、その勢いで右側に傾き、転覆したといいます。
豊田代表理事:「本来はあり得ない操船の形になっていると思う。空かじは(操作が)全くきかない。空振りして、はまってしまう」
警察は、29日午前7時ごろから行方不明になっている船員の捜索を再開する予定です。

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