コロナ禍が変えた男女の「出会い」 マッチングアプリ利用者が急増した理由

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

現在、利用者が急増しているマッチングアプリ。パートナーを求める男女の出会いの手段として一般化したと言っても過言ではないだろう。マスクで顔を覆う場面が増え、近距離で親しく言葉を交わすことに制限が加わったコロナ禍の影響も大きいようだ。
NEWSポストセブンが運営する「マッチングアプリ研究室」が現在恋活・婚活中の20~50代の男女、各200名にアンケート調査を実施したところ、コロナ禍を経て男女共にマッチングアプリを利用する人が急増したことがわかった。
同調査によると、男性の場合、コロナ禍前にマッチングアプリを利用していた人は51.5%だったが、コロナ禍以降に利用/利用を検討している人は82.0%まで増加した。女性も同様で、コロナ禍前にマッチングアプリを利用していた人は44.5%だったが、コロナ禍以降に利用/利用を検討している人は73.0%まで増加した。
『今すぐ!最高の彼に出会うためのマッチングアプリ恋愛術』(KADOKAWA)の著者・おとうふさんによると、「『マッチングアプリに抵抗がありましたが始めてみました』とプロフィールにはっきりと書く人がいるくらい、以前よりも利用者は増えている」という。
「コロナ前までは普段の生活でも出会いがあった、それまでならマッチングアプリに登録しなかったであろう層が利用し始めている印象を受けます。コロナの影響で行動が制限される日が続き、マッチングアプリを使わないと出会いが求めにくくなったのが、利用者が増加した一つの理由です。いわゆる“イケメン”や“かわいい子”など、周りからチヤホヤされてモテそうな方の登録も、以前より増えているようです」(おとうふさん、以下同)
前述のアンケート調査で、「オンラインの場で異性と出会うことに抵抗があるか」を尋ねた質問には、コロナ禍の前(2020年3月以前)から「抵抗がない」と答えた人は男性44.5%、女性32.0%だった。それがコロナ禍以降(2020年4月以降)の意識について聞くと、「抵抗がない」と答えた人は男性60.5%、女性54.0%とそれぞれ大幅に増えている。
「コロナに関係なく、電車の中に広告があったり、動画サイトの広告で表示されたりと目に触れる機会が年々増えてきています。最近では芸能人がマッチングアプリの利用を公言しているケースも増えており、中には交際・結婚に発展するケースも珍しくありません。
マッチングアプリ=皆が使うものへと考えが浸透してきています。友達の出会いのきっかけがマッチングアプリだったという話も珍しくありません。まだマッチングアプリがメジャーでなかった頃は、“出会いがない人が利用する”イメージを持っていた人も多かったですが、今ではそのイメージも変わっています」
初めてマッチングアプリを利用する際に気を付けるべきポイントは何か?
「良い出会いを掴むには、相手に合わせて臨機応変に対応できることを心がけましょう。あなた自身が相手に好感を持っている場合、メッセージのやりとりをし始めて間もない段階でお相手が『会いませんか?』と言ってきた時、どうしますか?
本当はもう少しメッセージのやりとりを続け、相手のことを知りたいと思っていたとしても、お誘いに乗れると出会いを掴みやすいです。全ての出会いについて一概には言えませんが、意識してみてください」
マッチングアプリは、いわゆる「出会い系アプリ」とひとくくりにされて捉えられることが多いが、「出会い系」は年齢確認・本人確認をしていなかったり、運営のパトロールがゆるく“サクラ”や“業者”が多かったりするなど危険なことがあるとされる。一方、運営がしっかりしている「マッチングアプリ」は悪質なユーザーを取り締まっていて本人確認などを行っていることから、安全に出会えるようになってきた。
マッチングアプリの利用で、今までなら接点のなかったような属性の人とも出会う機会が増えるかもしれない。また、数多あるマッチングアプリごとに登録者の傾向などにも違いがありそうだ。口コミなどをチェックしながら、自身に合いそうなマッチングアプリを探してほしい。
【プロフィール】おとうふ/マッチングアプリ専門家。TBS「マツコの知らない世界」などテレビにも多数出演。著書『今すぐ!最高の彼に出会うためのマッチングアプリ恋愛術』はAmazonや全国書店にて発売中。
◆取材・文/吉田みく(ライター)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。