柔道整復師の国家試験漏洩事件 摘発後の合格率が「過去最低」に“全国的に漏洩していた可能性”

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柔道整復師の国家試験問題の漏洩事件で、今月行われた摘発後、初めての国家試験の合格率が過去最低になったことが分かりました。
「柔道整復研修試験財団」の元試験委員の男性(63)ら2人は、国家試験の問題を自身が講師をつとめる学校などに漏洩したとして、先月、執行猶予付きの有罪判決が言い渡されています。
厚労省によりますと、今月、摘発後に初めて実施された国家試験では合格率が49.6%となり、過去最低だった2017年度の58.4%をおよそ9ポイント下回っていたことが分かりました。
合格率が急激に下がったことについて、業界関係者は「これまでの試験では、問題漏洩が全国的に広がっていた可能性がある」と指摘しています。
また、漏洩事件に関わった元試験委員の男性が勤務していた「東京柔道整復専門学校」は、新卒の合格率が去年98.6%に上っていましたが、今年は66.9%となり、32ポイントも激減しました。
学校の担当者は「漏洩に関与したとされる教員ら5人は国家試験対策の授業をしていたが、摘発後に退職し、授業の質が落ちた」とコメントしています。
厚労省は「問題の原因を調査し、研修試験財団に対し必要な指導をする」としています。

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