元議員秘書から性暴力、国を提訴=元記者の女性、取材中被害―東京地裁

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取材活動中に上田清司参院議員=埼玉選挙区=の公設第1秘書だった男性から性暴力を振るわれたとして、報道機関に所属する元記者の女性が8日、国に1100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。
弁護団などが記者会見し公表した。元秘書は被害届を受理した埼玉県警に準強制性交容疑などで書類送検されたが、自死したため不起訴処分となった。
訴状によると、女性は2020年3月、上田氏後援会から誘われた衆院議員らとの意見交換会から帰る際、飲酒で意識がもうろうとする中、タクシーの車内などで元秘書からわいせつな行為をされた。3日後にも元秘書から会派の動向に関する情報提供名目で呼び出されて飲酒させられ、ホテルで性的暴行を受けた。
女性側は「上田議員は注意義務を怠った責任がある」と訴えている。被害を受けた後も他の政治家から「よくある話なのに、なぜ被害届を出したのか理解できない」などと言われたという。弁護団を通じて「心の傷はこの3年間で回復しつつあると感じているが、ふとした瞬間に涙が流れる。同じ思いをする人が少なくなればという思いで提訴に踏み切った」とコメントした。
上田氏は記者会見し、「暴力、ハラスメントは許されるものではないが、当人が亡くなっている。生真面目な方だったのでふらちなことをすると夢にも思わず、責任を問われるとつらい」などと語った。

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