【独自】性的暴行のミシュラン店主《榎本正哉》がグレーな示談金で揉み消した「余罪」と、バレた「給付金詐欺」【示談金1500万円】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ミシュランガイドの1つ星を獲得した人気日本料理店「榎本」(大阪市浪速区)の店主・榎本正哉被告(47歳)の裁判が佳境を迎えている。
準強制性交と詐欺罪に問われた榎本被告に対し、3月2日、大阪地裁で論告公判が行われ、検察側は懲役10年を求刑した。罪を認めている榎本被告は「寛大な判決」を求めた。
この日は、榎本被告の被告人質問も行われた。高級料理のフルコースを楽しみに来店した客に酒を飲ませ、最後に睡眠薬を入れて複数の客に対して性的暴行に及んだ榎本被告の犯罪は、ミシュランの店主として信じがたいものだった。
現在の「榎本」(c) 現代ビジネス
1件目の起訴事実は2020年12月に客のAさんに対する事件で、2件目は2021年2月のBさんへの性的暴行だった。
榎本被告が語った手口は卑劣極まりないものだった。グルメサイトなどによると、榎本被告の「榎本」は2万円のコースで20品を超える料理が提供され、高い評価を受けてきた。一通り料理が出るのに2時間以上かかるという。
法廷で、榎本被告はこう語った。「食事が終わったお客様と飲みます。これは店の売り上げにもつながります。勧めた酒、1合くらいに睡眠薬を入れました」「睡眠薬は自分が通っている病院で処方されたものを、混入させた」客の酒に睡眠薬を混ぜる行為を、かねてから繰り返していたというのだ。結果、抵抗できなくなったAさんやBさんに、性交をしていたという。榎本被告は犯行がばれないように「工作」もしていた。被害者は少なくとも4人検察側は論告求刑でこう明かしている。「AさんやBさんが眠っている間にすきをみて携帯電話を勝手に操作し、榎本被告は自分の電話番号を登録した。その後、勝手にAさんやBさんの携帯電話を使ってメッセージを交換し、合意がある性交渉のように装っていた」裁判のなかで、検察官が「AさんとBさんの2人以外に被害者はいないのか」と榎本被告に詰め寄る場面があった。榎本被告は「(警察の)捜査で答えた通り」とはぐらかしたものの、さらなる追及にギブアップしたのか、「民事上で示談したのが2件ある」と明かした。つまり、事件化されている2人だけではなく、被害者は少なくとも4人いるというのだ。榎本被告は犯行動機についてこう繰り返した。「よく覚えていない。記憶が混乱してわからない。酒を飲んでいたから」現在の「榎本」(c) 現代ビジネスまた、榎本被告の犯罪は性犯罪だけではなかった。コロナ関連の「協力金」詐欺だ。新型コロナウイルス感染拡大に際し「営業は午後8時まで酒類の提供はしない」ことなどを条件にした「大阪府営業時間短縮協力金」を2021年9月分、120万円詐欺した容疑でも起訴されていたのだ。 榎本被告は「嘘をついて申請した。計画性がなく行動していた」と犯行の理由を述べた。だが、店は繁盛していたという。店の経営状態をこう語っている。「店や住まいのマンションの家賃、材料費や従業員の給料、別れた妻子の住まいの分譲マンションのローンと養育費を払っていた。50万から60万、多い月は100万円以上、手元に残った」示談金は1500万円だが、申請を依頼した友人から榎本被告が協力金の条件を聞かされていたこと、「申請してまずくなのか」とメッセージで心配をしていたことを検察側は明かしたうえで、こう問い詰めた。「大阪府に返金したのは事件になった120万円だけですね。実際には1000万円以上、だまし取っていますね。一方で、逮捕後に(店の閉店などで)実兄から300万円ほど援助を受けている。大阪府より実兄への返済を優先するのか?」だが、榎本被告は「今はそう考えている」と答えに窮していた。大阪府の協力金は税金から支出されている点は、榎本被告にとっては重要なことではないらしい。公判の最後に、被害者であるAさんの意見陳述が弁護人を通じて行われた。その被害感情は峻烈なものだった。「お酒を飲まないつもりでいたのに、強引に勧められて被害に遭った。それまではおいしい料理を食べに行くことが大好きだった。しかし事件後は、お店に行って水を出されると睡眠薬が入っているのではないかと思うようになり、男性が近くを通るだけでも怖くなってしまうという精神状態です。人としてあり得ない。怒りで一杯です。(榎本被告には)厳正な処罰を求めます」検察官は「相当期間、矯正が必要。再犯の恐れがある」と断罪したが、求刑は懲役10年だった。性犯罪2件に加え、税金の120万円詐欺という罪状から考えると、軽い印象も受ける。それには理由があって、榎本被告がAさんに「示談金」600万円、Bさんに「解決金」700万円、合計1500万円を支払っていることが検察の情状となったためだ。榎本被告しかし先述したように、榎本被告は大阪府の協力金は一部しか返金していない。詐欺で得たカネが、示談金の1500万円に含まれている可能性もあるのだ。榎本被告のことを知る、近隣の飲食店経営者はこう語る。 「榎本被告は店の奥にある小さなソファベッドで犯行に及んでいたと聞きました。被害者は10人前後ともいいます。私は被害者の一人も知っていますが、今もショックで心に大きな傷を受けている」榎本被告は公判で「反省しています」と言いながらも、刑務所から出て社会復帰した場合には「こんな私でもまた料理の道で働けるなら」と料理人としての未練も口にした。本当の反省の発言が聞ける日はあるのか。
法廷で、榎本被告はこう語った。
「食事が終わったお客様と飲みます。これは店の売り上げにもつながります。勧めた酒、1合くらいに睡眠薬を入れました」
「睡眠薬は自分が通っている病院で処方されたものを、混入させた」
客の酒に睡眠薬を混ぜる行為を、かねてから繰り返していたというのだ。結果、抵抗できなくなったAさんやBさんに、性交をしていたという。榎本被告は犯行がばれないように「工作」もしていた。
検察側は論告求刑でこう明かしている。
「AさんやBさんが眠っている間にすきをみて携帯電話を勝手に操作し、榎本被告は自分の電話番号を登録した。その後、勝手にAさんやBさんの携帯電話を使ってメッセージを交換し、合意がある性交渉のように装っていた」
裁判のなかで、検察官が「AさんとBさんの2人以外に被害者はいないのか」と榎本被告に詰め寄る場面があった。
榎本被告は「(警察の)捜査で答えた通り」とはぐらかしたものの、さらなる追及にギブアップしたのか、「民事上で示談したのが2件ある」と明かした。
つまり、事件化されている2人だけではなく、被害者は少なくとも4人いるというのだ。榎本被告は犯行動機についてこう繰り返した。
「よく覚えていない。記憶が混乱してわからない。酒を飲んでいたから」
現在の「榎本」(c) 現代ビジネス
また、榎本被告の犯罪は性犯罪だけではなかった。コロナ関連の「協力金」詐欺だ。新型コロナウイルス感染拡大に際し「営業は午後8時まで酒類の提供はしない」ことなどを条件にした「大阪府営業時間短縮協力金」を2021年9月分、120万円詐欺した容疑でも起訴されていたのだ。
榎本被告は「嘘をついて申請した。計画性がなく行動していた」と犯行の理由を述べた。だが、店は繁盛していたという。店の経営状態をこう語っている。「店や住まいのマンションの家賃、材料費や従業員の給料、別れた妻子の住まいの分譲マンションのローンと養育費を払っていた。50万から60万、多い月は100万円以上、手元に残った」示談金は1500万円だが、申請を依頼した友人から榎本被告が協力金の条件を聞かされていたこと、「申請してまずくなのか」とメッセージで心配をしていたことを検察側は明かしたうえで、こう問い詰めた。「大阪府に返金したのは事件になった120万円だけですね。実際には1000万円以上、だまし取っていますね。一方で、逮捕後に(店の閉店などで)実兄から300万円ほど援助を受けている。大阪府より実兄への返済を優先するのか?」だが、榎本被告は「今はそう考えている」と答えに窮していた。大阪府の協力金は税金から支出されている点は、榎本被告にとっては重要なことではないらしい。公判の最後に、被害者であるAさんの意見陳述が弁護人を通じて行われた。その被害感情は峻烈なものだった。「お酒を飲まないつもりでいたのに、強引に勧められて被害に遭った。それまではおいしい料理を食べに行くことが大好きだった。しかし事件後は、お店に行って水を出されると睡眠薬が入っているのではないかと思うようになり、男性が近くを通るだけでも怖くなってしまうという精神状態です。人としてあり得ない。怒りで一杯です。(榎本被告には)厳正な処罰を求めます」検察官は「相当期間、矯正が必要。再犯の恐れがある」と断罪したが、求刑は懲役10年だった。性犯罪2件に加え、税金の120万円詐欺という罪状から考えると、軽い印象も受ける。それには理由があって、榎本被告がAさんに「示談金」600万円、Bさんに「解決金」700万円、合計1500万円を支払っていることが検察の情状となったためだ。榎本被告しかし先述したように、榎本被告は大阪府の協力金は一部しか返金していない。詐欺で得たカネが、示談金の1500万円に含まれている可能性もあるのだ。榎本被告のことを知る、近隣の飲食店経営者はこう語る。 「榎本被告は店の奥にある小さなソファベッドで犯行に及んでいたと聞きました。被害者は10人前後ともいいます。私は被害者の一人も知っていますが、今もショックで心に大きな傷を受けている」榎本被告は公判で「反省しています」と言いながらも、刑務所から出て社会復帰した場合には「こんな私でもまた料理の道で働けるなら」と料理人としての未練も口にした。本当の反省の発言が聞ける日はあるのか。
榎本被告は「嘘をついて申請した。計画性がなく行動していた」と犯行の理由を述べた。だが、店は繁盛していたという。店の経営状態をこう語っている。
「店や住まいのマンションの家賃、材料費や従業員の給料、別れた妻子の住まいの分譲マンションのローンと養育費を払っていた。50万から60万、多い月は100万円以上、手元に残った」
だが、申請を依頼した友人から榎本被告が協力金の条件を聞かされていたこと、「申請してまずくなのか」とメッセージで心配をしていたことを検察側は明かしたうえで、こう問い詰めた。
「大阪府に返金したのは事件になった120万円だけですね。実際には1000万円以上、だまし取っていますね。一方で、逮捕後に(店の閉店などで)実兄から300万円ほど援助を受けている。大阪府より実兄への返済を優先するのか?」
だが、榎本被告は「今はそう考えている」と答えに窮していた。大阪府の協力金は税金から支出されている点は、榎本被告にとっては重要なことではないらしい。
公判の最後に、被害者であるAさんの意見陳述が弁護人を通じて行われた。その被害感情は峻烈なものだった。
「お酒を飲まないつもりでいたのに、強引に勧められて被害に遭った。それまではおいしい料理を食べに行くことが大好きだった。しかし事件後は、お店に行って水を出されると睡眠薬が入っているのではないかと思うようになり、男性が近くを通るだけでも怖くなってしまうという精神状態です。人としてあり得ない。怒りで一杯です。(榎本被告には)厳正な処罰を求めます」
検察官は「相当期間、矯正が必要。再犯の恐れがある」と断罪したが、求刑は懲役10年だった。性犯罪2件に加え、税金の120万円詐欺という罪状から考えると、軽い印象も受ける。それには理由があって、榎本被告がAさんに「示談金」600万円、Bさんに「解決金」700万円、合計1500万円を支払っていることが検察の情状となったためだ。
榎本被告
しかし先述したように、榎本被告は大阪府の協力金は一部しか返金していない。詐欺で得たカネが、示談金の1500万円に含まれている可能性もあるのだ。
榎本被告のことを知る、近隣の飲食店経営者はこう語る。
「榎本被告は店の奥にある小さなソファベッドで犯行に及んでいたと聞きました。被害者は10人前後ともいいます。私は被害者の一人も知っていますが、今もショックで心に大きな傷を受けている」榎本被告は公判で「反省しています」と言いながらも、刑務所から出て社会復帰した場合には「こんな私でもまた料理の道で働けるなら」と料理人としての未練も口にした。本当の反省の発言が聞ける日はあるのか。
「榎本被告は店の奥にある小さなソファベッドで犯行に及んでいたと聞きました。被害者は10人前後ともいいます。私は被害者の一人も知っていますが、今もショックで心に大きな傷を受けている」
榎本被告は公判で「反省しています」と言いながらも、刑務所から出て社会復帰した場合には「こんな私でもまた料理の道で働けるなら」と料理人としての未練も口にした。本当の反省の発言が聞ける日はあるのか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。