和式トイレ「いい加減なくせばいいのに」 タレント発言で議論に…関係団体&文科省の見解は

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和式トイレについて、ラジオ番組でタレントが「無くせばいい」と発言したことをきっかけに、その是非がネット上で論議になっている。
TBSラジオ「赤江珠緒たまむすび」の2023年2月27日の放送では、「今のうちに練習しとこう」というテーマでメッセージを募り、その1つとして、小学生になる息子がいる母親の和式トイレへの悩みが紹介された。
小学校からは、子供に和式トイレを練習させておくよう言われたというが、まず和式を探すところから始めないといけないと打ち明けた。
これに対し、出演したお笑いタレントのカンニング竹山さん(51)は、感じ入った様子で和式についてこう切り出した。
さらに、自らの体験を元に、次のように疑問を呈した。
この発言は、ネットニュースでも報じられ、大きな話題になった。
和式については、様々な意見が出ており、「和式より洋式の方が楽」「学校にも備えられるべき」と竹山さんに近い声もあった。とはいえ、和式を推す向きも根強く、「体勢が排泄には良い」「一つ和式があると助かる」などの指摘が出て、洋式については「他人が座った便座に座りたくない」といった書き込みもあった。
和式を残すべきとの声も一定数あるようだが、現状はどうなっているのだろうか。
トイレの環境改善を目指して活動している日本トイレ協会の事務局長は3月2日、J-CASTニュースの取材にこんな見方を示した。
その理由について、事務局長は、学校や公衆便所など公共の場所に対し、和式の注文が一定量はあることを挙げた。
ネット上で和式を検索すると、そのメリットとして、価格が安い、洋式より節水になる、清掃が楽といった点も挙げられている。しかし、こうした点はむしろ逆だと、事務局長は指摘する。
洋式にメリットがあるとされた背景として、「膝が悪い高齢者は、しゃがむのが大変ですので使う方が多いですね。普及したのは、社会の高齢化も原因とされています」と説明した。
文科省が2020年に学校のトイレ状況を調べたところ、和式の占める割合は、4年前より14%も減ったが、43%を占めている。同省の施設助成課は3月2日、取材に対し、和式をどうするかについてこう説明した。
ただ、災害時に学校が高齢者も利用する避難所になるため、内閣官房が25年度までに学校のトイレ95%を洋式にするという目標を立てており、文科省としても、自治体が予算を確保できるよう便宜を図っているとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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