「幸福の科学」大川隆法総裁が死去 長男の宏洋氏は「遺産をめぐる骨肉の争いが始まる」

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宗教団体「幸福の科学」の創始者で総裁の大川隆法氏が死去した。66歳だった。3月1日頃から、メディアの間では「病院に搬送された」などの情報が流れていたが、教団や親族に問い合わせても確認が取れない状況が続いていた。一部報道によると、28日に東京・港区の自宅から病院に搬送され、2日午前中に死亡が確認されたという。17年ごろから隆法氏と袂を分かち、教団批判を展開してきた長男・宏洋氏(34)は、「デイリー新潮」の取材に「遺産をめぐって、骨肉の争いが始まる可能性がある」と語った。
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【写真を見る】異様な雰囲気 大川隆法が32年前、母校「東大」の文化祭にゲスト出演した様子実の息子にすら死の情報が入らなかった 宏洋氏に話を聞いたのは3月2日午後1時頃のことである。まだ死去の真偽が不明な段階で、「はっきりとしたことは言えない」と話していた。大川隆法氏「私が最初に父の死去について問い合わせを受けたのは、昨日(3月1日)のことです。メディア関係者からの問い合わせでした。そこで宗務本部という隆法の秘書部門のトップに電話をしたところ、『あー、宏洋さんか。ごめん、今は話せないんだ』との返答でした。それを聞いて、私も察しました」 宏洋氏は教団からの脱退後、隆法氏と激しく対立し、法廷闘争も繰り広げている。とはいえ、血を分けた実の父である。もし亡くなっていたとしたら、さみしい気持ちはないのかと聞いたが、「まったくないです。父親とも思っていないので。実は、私が中2か中3くらい頃にも、隆法は心停止までいったことがあった。私は夏期講習から帰ってきたばかりのタイミングだったのですが、母(元妻のきょう子氏)から『今生の別れになるかもしれないから』と言われ、山王病院に駆けつけました。その時も、チューブにつながれた隆法を見て、肉親としての感情はまったくわきませんでした。このまま隆法が死んだら、自分の受験がどうなるんだろうと考えていたくらいです」長男・宏洋氏死後の準備はしていなかったのではないか その気持ちは今も変わらないという。いま、父の死を意識して頭に浮かぶのは、「裁判」と「遺産」だと語る。「いま私が教団側との間で抱えている訴訟は全部で6つあります。私が隆法を訴えている訴訟については、被告が亡くなったことで終わりますが、教団から訴えられている訴訟はどうなるのか。教団といっても、隆法が教団を使って訴えているというのが実態です。隆法の死去で、もう争う理由が亡くなってしまったので、私としては手打ちにしたいところですが……」 そして、もっとも構えなければならない「遺産争い」。教団は数百億円もの資産を有していると言われているが、個人の資産がどれくらいかは「まったく見当がつかない」という。「隆法は生涯現役といつも言っていて、自分が死ぬとは思っていなかったと思うのです。だから、死後の準備は一切していなかったのではないか。隆法の実の子は、私含めて5人いますが、みんな隆法と仲違いしています。長女は2代目総裁が内定していたんですが、つい最近、地方に左遷させられたと聞いています。私と一番下の妹は脱会。次男、三男は音信不通。後妻で、現在教団内でナンバー2の紫央さんも含め、骨肉の争いに発展する可能性がある。私には別れた妻との間に子供がいますので、子供のためにも自分の権利についてはしっかり主張していくつもりです」糸が切れた凧「一人減れば誰かの取り分が増えることになる」。宏洋氏は身の危険まで警戒していると語るのである。 一方、教団の今後についてはこう指摘する。「幸福の科学は隆法のための教団です。隆法の贅沢のためにお布施を募る。隆法が総理大臣になりたいと言うから、幸福実現党を作る。すべては隆法ありきで動いてきた組織なので、糸が切れた凧状態になる。内部で主導権をめぐる争いが始まる可能性もあります」デイリー新潮編集部
宏洋氏に話を聞いたのは3月2日午後1時頃のことである。まだ死去の真偽が不明な段階で、「はっきりとしたことは言えない」と話していた。
「私が最初に父の死去について問い合わせを受けたのは、昨日(3月1日)のことです。メディア関係者からの問い合わせでした。そこで宗務本部という隆法の秘書部門のトップに電話をしたところ、『あー、宏洋さんか。ごめん、今は話せないんだ』との返答でした。それを聞いて、私も察しました」
宏洋氏は教団からの脱退後、隆法氏と激しく対立し、法廷闘争も繰り広げている。とはいえ、血を分けた実の父である。もし亡くなっていたとしたら、さみしい気持ちはないのかと聞いたが、
「まったくないです。父親とも思っていないので。実は、私が中2か中3くらい頃にも、隆法は心停止までいったことがあった。私は夏期講習から帰ってきたばかりのタイミングだったのですが、母(元妻のきょう子氏)から『今生の別れになるかもしれないから』と言われ、山王病院に駆けつけました。その時も、チューブにつながれた隆法を見て、肉親としての感情はまったくわきませんでした。このまま隆法が死んだら、自分の受験がどうなるんだろうと考えていたくらいです」
その気持ちは今も変わらないという。いま、父の死を意識して頭に浮かぶのは、「裁判」と「遺産」だと語る。
「いま私が教団側との間で抱えている訴訟は全部で6つあります。私が隆法を訴えている訴訟については、被告が亡くなったことで終わりますが、教団から訴えられている訴訟はどうなるのか。教団といっても、隆法が教団を使って訴えているというのが実態です。隆法の死去で、もう争う理由が亡くなってしまったので、私としては手打ちにしたいところですが……」
そして、もっとも構えなければならない「遺産争い」。教団は数百億円もの資産を有していると言われているが、個人の資産がどれくらいかは「まったく見当がつかない」という。
「隆法は生涯現役といつも言っていて、自分が死ぬとは思っていなかったと思うのです。だから、死後の準備は一切していなかったのではないか。隆法の実の子は、私含めて5人いますが、みんな隆法と仲違いしています。長女は2代目総裁が内定していたんですが、つい最近、地方に左遷させられたと聞いています。私と一番下の妹は脱会。次男、三男は音信不通。後妻で、現在教団内でナンバー2の紫央さんも含め、骨肉の争いに発展する可能性がある。私には別れた妻との間に子供がいますので、子供のためにも自分の権利についてはしっかり主張していくつもりです」
「一人減れば誰かの取り分が増えることになる」。宏洋氏は身の危険まで警戒していると語るのである。
一方、教団の今後についてはこう指摘する。
「幸福の科学は隆法のための教団です。隆法の贅沢のためにお布施を募る。隆法が総理大臣になりたいと言うから、幸福実現党を作る。すべては隆法ありきで動いてきた組織なので、糸が切れた凧状態になる。内部で主導権をめぐる争いが始まる可能性もあります」
デイリー新潮編集部

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